岡野さんが大人メイクで重視しているのが、足りない部分を補い、残っている部分は生かすこと。今回は大人の“あるある”悩みにアプローチしながら、ナチュラルに魅力を引き出す方法を学びます。
女優ご指名アーティストに学ぶ
大人を美しくするメイクTips
資生堂の専属アーティストを経て独立。その人らしさを引き立てるメイクで、主役級の女優からのオファーが絶えない。読者が思わず真似したくなるような等身大メイクを発信。
岡野瑞恵が重視する大人メイクとは
自分の顔や肌と向き合い
足し引きのバランスを見極める
「大人のメイクに何より必要だと感じるのは、品と知性。そしてひとさじの色気。大人になると、みずみずしさやハリ感はどんどん失われるし、影やくすみが出てしまう。でもそれを隠そうとすればするほど、かえって老けて見えるし、土台がもたない。私は年を重ね、それなりの大人になっていくことはとてもヘルシーだし、決してマイナスなことではないと思うんです。だからといって、ありのままのナチュラル勝負では貧相に見えてしまうことも。このちょうど良いバランスを探ることが大人のメイクの要! 大人には大人なりの魅力があることに、もっと自信を持って。その魅力を最大限に引き出すために、まず私たちがするべきことは自分の顔や肌としっかり向き合うこと。そこで何が失われて、何が残っているのかを把握する。そして、足りない部分をメイクで補い、残っているいい部分はそのまま生かす。この足し引きのバランスこそ、大人のメイクに欠かせない知性に繋がります。そして、補うアイテムの質感や色の“出しゃばらなさ”が上品さを引き出すカギ。それらの計算によって生まれたナチュラルさが、色気までも引き出してくれるんです」
(岡野瑞恵さん)
“色と質感の足し引き
バランスで、大人のどんな
お悩みも余裕でクリア”
――― Tamae Okano
Tamae Okano's Makeup
岡野瑞恵さんは大人のナチュ盛りで品よく知的に
1 仕込みオイルでツヤ盛り
本人からにじみ出るオーラのような輝きは、スキンケア時にオイルで仕込む。まずは頬中心になじませ、余ったものを顔全体に。大人の乾燥肌ならメイクしている間になじんでいく。
顔だけでなく、体や髪にも使えるオイル状美容液。ユイルレパラトゥリス [医薬部外品] 75ml ¥15400/クレ・ド・ポー ボーテ
2 ピンク下地で透明感UP
Aのピンク下地は顔の中心部分にのみ。顔の側面は塗らず、自然なシェーディング効果を狙う。首やデコルテにはBを。微細なパール感がやりすぎ感なく、レフ板的な役回りに。顔印象をパッと明るく見せる。
A 内側から発光するようなツヤ肌へ。ロージー グロウライザー SPF20・PA++ 30ml ¥3520/コスメデコルテ B まるで肌をラッピングしたかのように明るさをプラス。ミラノコレクション ドレスアップクリーム2023 SPF20・PA++ 50g ¥8800(編集部調べ)/カネボウ化粧品(5/27限定発売)
3 ファンデーションはパーツごとに薄く重ねる
ファンデーションはムラづきを防ぐため、パーツごとに薄く重ねていく。ここでもフラットな印象にならないよう、顔の側面は塗らず、指で伸ばしたあと、最後にパフでぼかしてなじませる。
スキンケア発想でメイクしながら肌ケア。ル・フォンドゥタンn SPF25・PA++ 全7色 30g 各¥33000/クレ・ド・ポー ボーテ
4 水色コンシーラーで影を一掃
くぼみがちな目の下はブルーのコンシーラーが効く! 広げすぎず、塗った部分のみなじませるのがコツで、濁った目元印象を一瞬でクリアに格上げする。
黄ぐすみをカバーし、透明感を与えながら肌の色を補正。プリズム・リーブル・スキンケアリング・コレクター ブルー 11ml ¥4620/パルファム ジバンシイ
5 ニュアンスコントゥア&チークでさりげなくメリハリ
生え際〜顔の側面にはC、耳前〜頬骨下にはDの左側を“繋ぎ”役に。頬広めにEを仕込んで、その一番高い部分にFを。げっそり感などをカバーして、ハリツヤUP!
C 肌に溶け込み、ナチュラル陰影を作る。ラグナ ブロンジングクリーム 01 ¥4840/NARS JAPAN D 肌なじみの良いキャメルブラウン。カムフィー ブラッシュ 07 ¥3850/セルヴォーク E 頬はもちろん、リップにも使えるマルチカラー。ペタル リキッド リップ アンド チーク 03 ¥3300/トーン F 愛らしさと色気を添える不動の人気カラー。ブラッシュ 4013N ¥4730/NARS JAPAN
6 オレンジ&ピンクで目元イキイキ
オレンジベースにピンクをポイントで置くことで、曇りがちな大人の目元をフレッシュに。Fを上まぶたのアイホールに広げ、二重幅&下まぶたにはG1とG4をブレンドしてON。黒目上下にはG2+G3を。
F 目元に奥行きを与える赤みのあるベージュ。ほのかな透け感のある質感で、重ねるほどに陰影を強調。アイグロウ ジェム BE302 ¥2970/コスメデコルテ G 洒落たテラコッタカラーに、華やかなピンクがアクセント。ヴァティック アイパレット 03 ¥6820/セルヴォーク
Lip
目元を主役にするヌードリップ
目元が主役なので、口元はベージュリップで引き算。ピンクを感じるベージュは大人の顔色に有効。リップブラシを使ってきちんと描くことも重要なテクニック。
唇にボリュームとノーブルさを加えるベージュピンク。クリーミーなテクスチャーで、ほのかなツヤ感をプラス。コンスピキュアス クリーミーリップス 03 ¥4730/アンプリチュード
MAQUIA6月号
撮影/菊地泰久〈vale.〉(モデル) 石澤義人(物) ヘア&メイク/岡野瑞恵 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 モデル/辻元 舞 取材・文/谷口絵美 構成/若菜遊子(MAQUIA)
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最終更新日: