本格的な夏を目前に、鮮やかな色のワンピースや肌見せドレスが気になるシーズン到来。「MAQUIA」8月号で連載中の『神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場』では、そんな夏気分が一気に高まる神崎流のサマードレスの着こなし、メイク、ヘアの正解をレクチャーします。
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる
神崎 恵 Megumi Kanzaki
1975年生まれ。美容家であり、3人の息子をもつ母。ひとりひとりに合わせたメイクやビューティスタイルを提案するアトリエ「mnuit」を主宰し、美容誌をはじめ、各女性誌で連載を持つ他、コスメブランドのアドバイザーを務め、女性を美しく導く製品の開発、プロデュースなど活動の幅を広げている。書籍の累計発行部数は144万部を超え、最新刊『神崎CARE』(ワニブックス)が話題に。
SCENE:サマードレスを楽しむ日
服とメイク、キレイ色をリンクさせて夏の美人顔に
「赤い服を着てるひとってなんか美人に見えるんだよね」。男友達が口にした意外な言葉。それまでベーシックな色以外はモテない色という認識があっただけに、この一言には驚いた覚えがある。白、黒、ベージュ、あとは、やわらかな淡い色。これが恋愛には必要な無難さだと思っていた。
「なぜ赤が美人に見えるのか?」。肌に血色と透明感を与えるという赤の効力のおかげだろう。これはよくわかる話だ。さらにもうひとつ、友人が展開したその理由が面白かった。「赤ってさ、なかなか着るのに勇気がいる色でしょ、強いっていうか、はっきりしてて。だからそれを堂々と着ていると自信ていうか、それを感じてなんか華やかで、思わず目がいくっていうか。焦点がばっちり合っちゃうから、そのひととして認識しちゃうんだよね、ただのひとじゃなく。なんか美人だなって思っちゃうんだよね」。わかりやすく言うと、ただすれ違うひとさえも、「ただすれ違うひとで終わらせない色」ということだ、しかも、印象に残る美人に見える色。
これを聞いて「ほほ〜」となった。確かに、鮮やかな色を着るのは自信というか、ちょっとした度胸が必要だ。それだけで目立つ色だからこそ、その色に負けず、堂々としていなければならない。それに、「華」という部分も、思わず頷く。色というものは、そのひとの空気をつくり、華をくれるというのは、ひとを見ていても、自分の経験からも納得できることだ。だとすれば、色はやっぱり面白い。ただのすれ違いさえ「出会い」にする色の力。
これからの季節は、色を楽しむのにいい季節だ。普段では躊躇する色さえも、夏のもつ日差しと開放感が、他の季節よりちょっと積極的に楽しませてくれるからだ。中でも着たいのはサマードレス。イエローやブルー、パープル。はっとするほどの色がいい。合わせるメイクのポイントは、ベージュのリップ。ただこれだけ。今年ならここに、ワンピースの色からひろった色のマスカラを組み合わせる……そんな色がつくる夏の出会いを楽しみたい。
つくり込みすぎず
ナチュラルに! が
色服を着こなすポイント
サマードレスを着るときに大切にしているのは、「着飾らない」こと。色やドレスという、それだけで華やかな服を、必要以上に盛り上げないようにすること。
例えば、肌は軽やかに。髪もさらっと下ろすか、まとめるくらいがいい。服が華やかなほど、ヘアやメイクはさりげないくらいにすることで、雰囲気が洗練される。力みや気合を感じさせないことが大きなポイントだ。
メイクはシンプルで軽やかであること。ほんのり赤みのあるベージュやピンクのワントーンくらいでいい。今シーズン、ここに加えているのがカラーマスカラ。アイカラーよりずっとさりげなく遊べるし、眼差しに色をさすとなんともいい色気が出るからだ。
神崎流・美人レシピ
日差しに映える鮮やかな色、肌をキレイに見せる華やかなカラーに加えて、サマードレスはシルエットの美しさも重要。デコルテや肌見せ、ウエストマークできるものをセレクトして!
メイクの主役はワンピースに合わせた深いパープルのまつ毛。カラーマスカラの前に、黒マスカラを仕込むと発色と奥行き感が確実にアップ。アイカラー、リップはベージュで控えめに。
a 落ち着いた印象のパープルマスカラ。より大人っぽく仕上げたい時は、上まつ毛の先だけや下まつ毛になじませて。ディファイニング マスカラ 03 ¥3080/スナイデル ビューティ b 唇をふっくらと立体的に見せる、品のあるオレンジベージュリップ。肌印象まで格上げするツヤが秀逸。ルージュ ココ ブルーム 110 ¥4730/シャネル
ボリュームが出るよう、太めのヘアアイロンで毛先を中心にカールを。襟足の髪を少し残し、それ以外をひとつに結ぶ。その結び目を隠すように、襟足の髪を左右から巻きつけて固定する。
MAQUIA 8月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/天日恵美子 ヘア/津村佳奈〈Un ami omotesando〉 スタイリスト/松島 茜〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。
最終更新日: