ひとつ間違うと地味な印象に陥ってしまう、ベージュカラーの着こなし。神崎流のベージュ攻略の定義を知れば、やわらかで透明感のある女性像が思いのままに。
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる

Scene ベージュを着こなす日

Fashion
やわらかくてまろやかな色と質感をセレクト

ベージュを纏う日は色を交ぜず、潔くワントーンがお約束。色も冷たくドライなベージュではなく、温かみのあるピンクみを帯びたベージュで華やかに。やわらかでまろやかな素材にもこだわりたい。
Hair
コンサバに見えない外ハネスタイル

地味に見えてしまうベージュスタイルを払拭するために、髪型も重要なピースのひとつ。顔周りの毛束はゆるめの外巻き、毛先は外ハネになるように仕上げて、髪全体の立体感を意識。
Makeup
肌には軽やかな透明感を、唇には艶と彩りで華やかさを

普段より肌の濁りやくすみ、凹凸に配慮したベースづくりが重要になるベージュファッション。メイクでも立体感を表現したいから、唇のボリューム、発色を感じる艶リップを投入して。

a肌ノイズをカバーして端正な美肌へ導く。トム フォード アーキテクチャー ソフト マット ブラーリング クッション ファンデーション SPF 40 0.4 SPF40・PA+++ ¥10670(セット価格)/トム フォード ビューティ b温もり感のある血色艶ベージュ。リップラッカー ブルーミングガーランド 03 ¥3740/ジルスチュアート ビューティ(8月1日発売)
力量とセンスをフル稼働させる
渾身のワントーンスタイル
「何色が好き?」と聞かれるたびに、「答えが長くなるけれど大丈夫ですか?」とまず答える。わたしの好きな色の話は、細かい。例えば、カーテンなら白が好きだし、花瓶ならクリア、器は黒がいいし、ネイルならヌードカラー。冬のリップならマットな赤、夏のチークなら艶ありのコーラルオレンジといった具合に、物によって好きがあるし、季節によっても好きが動く。普遍的な「好きな色」はなく、シーンや心具合と重なって決まる好きな色。
そんな中で、めずらしく春夏秋冬変わらず、わたしがとても好きな色がある。服のベージュ。ベージュといっても、ピンクを数滴だけ溶かしたようなまろやかなベージュで、砂を感じさせるドライな色ではなく、やさしくほんのり温もりを含んだ透明感の高いベージュの服がいい。ベージュは、できるだけ全身で潔く纏うのがわたしの基本。気を抜いたり手を抜くと、とたんに肌は濁り、華を吸い取るこの色。
まずは、数あるページュからどんなベージュを選ぶか?から試されている感じがなんとも楽しく、やり甲斐がある。この一見、主張のないやさしく無難な色を、どう調理していくか、どう磨き上げていくか。力量やセンスが全面にでるこの手強さ。だからこそ、きまった日は、特別な美しさと自信が手に入る。この工程も、達成感も、後味も、仕上がる美しさも、全てが好みでやめられない。穏やかな色がだす、神々しい発光感。これを纏いたくて日々ベージュの鍛錬を重ねている。
夏のベージュは、軽やかに。やわらかく明度の高い層が繊細に重なるように、風に踊り、日差しに溶けるようなムードをつくる。髪と顔も同じく、ワントーンでありながらも、立体感と奥行きをつくらねば、ペランと地味な仕上がりにしかならない。肌は服の色とずらすといい、白く、または、ヘルシーに。アイカラーやリップも色と質感にささやかなズラしを計り、組み合わせる。このコントラストがワントーンを立体的に仕上げる大きなポイント。
ベージュの清らかさ、品、麗しさを濁すことなく華を出し、存在感をつくり上げる。この難しさを攻略する楽しさ。ベージュのやり甲斐は沼、ぜひ味わってほしい。

MAQUIA 9月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/岡本 俊 ヘア/赤羽麻希〈Un ami〉 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
ブラウス ¥42900、ドレス ¥59400/ラム・シェ シューズ ¥37400/ニューロンドン(ヨシト) ピアス ¥33000/ロードス(ebiki) 右手中指リング ¥3300/ロードス(ヘンカ) 右手人差し指リング ¥33000、左手リング ¥31900/ロードス(Pearl for Life)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。
公開日:































































































