間近でお会いしてもシミ、シワがまったく見当たらず、白絹のようなきめの細かい透明肌をキープしている天童よしみさん。天童さんといえば目力メイクでおなじみですが、時代の変化に合わせ、実は少しずつアップデートしているといいます。そのあくなき美容魂の影には、今年91歳になるお母さま、筆子さんの教えが息づいていました。

天童よしみさん【スペシャルインタビュー】神々しく輝く「白絹肌」と幸せと元気を呼び込む「アイコンメイク」。そのルーツは、母との美の二人三脚美容

キメ密度が高く、神々しく発光する「白絹肌」は、10代からたゆまず続けてきた“保湿ルーティン”の賜物

天童よしみさんスペシャルインタビュー キメ密度が高く、神々しく発光する「白絹肌」は、10代からたゆまず続けてきた“保湿ルーティン”の賜物

ーーシミ、シワがひとつも見当たらないですね。いったいどのようにお手入れしていらっしゃるのですか?


「子供のころからスキンケアを律儀に行う母の姿を見て育ったので、朝晩丁寧にたっぷりと保湿する習慣がしみついているんですね。年齢を重ねても、全国ツアーで飛び回っているときも、肌に目立ったトラブルが現れないのは、ひとえにたゆまぬスキンケアのおかげなんです。それと、少し前から母のすすめで、朝の洗顔で泡立つ洗顔料を使うのをやめました。皮脂の取りすぎを防げたせいか、それ以来、肌がつっぱることがなくなり、調子はさらによくなりましたね」


ーーお母さまがスキンケアのアドバイスしてくださるのですね!


「はい。母は大の美容好きで、91歳になりますがキレイになることに好奇心旺盛。365日、たとえ外出しない日でも朝からきちんとメイクをし、髪もカーラーを巻いてセット。ネイルもしているんですよ。そのほうがシャンとして、気分がいいらしいです。朝の泡洗顔をやめるのも、母がどこからか情報を仕入れてきて、自ら実践。自分がやってみてよかったことは、私に教えてくれるんです


天童よしみさん【スペシャルインタビュー】 お母さま、吉田筆子さん

歌の天才少女だった天童さんに常に寄り添い、15歳でデビューしてからずっと手となり足となって娘の芸能活動を影で支えてきたお母さま、筆子さん。美容が大好きで、朝晩の念入りなスキンケアを1日たりとも欠かさず、御年91歳とは思えないキメの整った白肌をキープ。

ーー「白絹肌」をつくる朝晩のスキンケアのルーティンを教えてください。


「朝も夜も手順は同じ。まずは、お気に入りの導入美容液をなじませます。そのあと、とにかく水分をたっぷりと肌に入れてあげる。これも母の見よう見まねで行っているのですが、化粧水をドバドバと惜しみなく手に取り、肌のすみずみまでいきわたるよう両手で肌を押さえるように入れ込むそして指で肌をほぐすようにマッサージ。これを2~3回繰り返します。最後に美容オイルで肌に栄養を与え、潤いが逃げないようシールドします。このとき手に残ったものは耳の裏側、ひじ、かかとなど全身へ。耳の裏側って案外乾燥しているんですよね」

天童よしみさん愛用のスキンケアアイテム

天童よしみさん愛用のスキンケアアイテム

A「10年以上愛用。ボトルの紫色が好き。潤いを抱え込める肌になります」(天童さん・以下同)リポソーム アドバンスト リペアセラム 50ml ¥12100/コスメデコルテ


B「これだけはケチることなくたっぷりと。配合されているハトムギに絶対の信頼感!」透明感とキメ密度を維持。薬用スキンコンディショナー エッセンシャル N 165ml ¥5500/アルビオン


C「こちらもリピートし続けている『黄色いオイル』。サラッとなじんでベタつかないところが好き」乾燥によるくすみを払い、活力感あふれるツヤ肌に。AQ オイル インフュージョン 40ml ¥11000/コスメデコルテ

幸運と元気を呼び込むメイクの秘訣は、「白絹肌」を活かしたベースメイクとつけま3枚重ねの振り切った目力アイメイク

天童よしみさんスペシャルインタビュー 幸運と元気を呼び込むメイクの秘訣は、「白絹肌」を活かしたベースメイクとつけま3枚重ねの振り切った目力アイメイク

ーー神々しい「白絹肌」! この魅せるベースメイクはどのように?


「まずはクッションファンデーションを下地がわりになじませます。その上からパウダーファンデーションを重ねづけ。重ねることでキメ密度が高くなるだけでなく、紫外線や空気の乾燥から肌を守ることができます。テレビ出演やステージに立つときも同じものを使ってベースメイク。ただ、パウダーファンデーションを重ねるとき、水を含ませて絞ったスポンジでなじませるようにしています。メイクの持ちがよくなって顔がキュッと引き締まり、テレビ映え、ステージ映えするんです」

天童よしみさん愛用のベースメイクアイテム

天童よしみさん愛用のベースメイクアイテム

A「まるで日中もスキンケアしているかのように快適」内側から輝くようなハリ感とツヤを与え、潤いに満ちた透明感のある肌に仕上がるクッションファンデーション。AQ スキン フォルミング クッションファンデーション 301 SPF35/PA+++ ¥11000/コスメデコルテ


B「クッションファンデーションの上に重ねることで、韓流スターのような透明感あふれる端正な肌に」しっとりなめらかで、内側からにじむようなツヤ肌に。AQ スキン フォルミング パウダーファンデーション 302 SPF23/PA++ ¥12100/コスメデコルテ

天童よしみさんスペシャルインタビュー 天童さんのアイコンメイクといえばキュートな目力。そのポイントは?

ーー天童さんのアイコンメイクといえばキュートな目力。そのポイントは?


つけまつ毛は、土台がしっかりしたものを3枚重ね。目幅より少し短めにカットして、目頭の少し外側からグッと押し込むように装着します。すると腫れぼったいまぶたが持ち上がり、目がパチッと開くんです。重いまぶたを開かせるために、これまでアイテープなどさまざまな二重アイテムを試してきましたが、私にとってはこのつけまつ毛3枚重ねがいちばん効果的。そしてリキッドアイラインを太めに描いて仕上げます。仕事のときはヘアメイクさんがいますが、このつけまつ毛とアイラインだけは必ず自分で行っているんですよ」

天童よしみさん愛用のアイメイクアイテム

天童よしみさん愛用のアイメイクアイテム

A「ステージのときは807を3枚重ね。ふだんは811を2枚重ねています」ブリッジ効果でまぶたが持ちあがり、瞳が130%拡大するつけまつ毛。アイラッシュ RICHシリーズ 811 ¥1320/ディー・アップ


B「筆に適度なコシがあり、狙い通りの太さでアイラインを描けます」皮脂、汗、涙、こすれに強く、ツヤやかなラインが1日つづく。デジャヴュ ラスティンファインE 筆ペンリキッド ディープブラック ¥1430/イミュ


C「マスカラは絶対に黒。中でも濃度の高いツヤのある黒の発色がお気に入り」ひと塗りでまつ毛に豊かなボリュームと長さが出て、華やかな目元に。AQ ラッシュブラック ¥5500/コスメデコルテ

輪郭隠しのボブから、アップスタイルのヘアへ。変えたとたんに運命が開け、紅白出場が決まった!

天童よしみさんスペシャルインタビュー 輪郭隠しのボブから、アップスタイルのヘアへ。変えたとたんに運命が開け、紅白出場が決まった!

ーーアップスタイルのヘアがお似合いですね。いつごろから?


「若いころは、松田聖子さんの髪型に憧れ、聖子ちゃんカットなどずいぶんマネさせていただき、ジャケット写真を撮影しておりました。基本的に、小顔に見せたくて輪郭を隠すダウンスタイルのヘアが多かったですね。ところが30数年前のある日、母が夜、鏡を見ている私のところに来て、『ダウンスタイルをやめて、まとめ髪にしたら?』と。『よしみのチャームポイントはうなじやねん。こんなきれいなうなじを、なんで人様に見てもらわれへんの?』と。大阪人なので、家では関西弁で会話しています。母の言葉を信じ、うなじを見せると同時に、今までフェイスラインを覆っていたサイドの髪をグッと引き上げたアップスタイルに。ヘアスタイルに合わせて、それまでパンツスーツだった舞台衣装をドレスに変えました。すると、驚いたことに運気がガーッと上がり、仕事がどんどん舞い込むように。ヒット曲に恵まれ、初の紅白出場も決まりました。その後、仕事では髪をおろすことはなくなり、目力メイクとともに継続。私の運気を支えてくれています」


ーー自分らしいヘアメイクの「スタイル」を見つけるにはどうしたらいい?


「私らしいスタイルというとどうしても自分本位に考えがちですが、あえて思い込みを捨て、人のアドバイスに耳を傾けることが大事ですね。私の場合、美の師匠である母と、プロの目線と技を持つヘアメイクさんの意見、そしてお客様の声に常に耳を傾けるようにしています。人のアドバイスを聞くとコンプレックスを刺激され、正直凹むことも多いのですが、そんなことも『踏み台にしてしまえ!』と(笑)。そして、時間があるとき、ゆっくり自分プロデュースの時間を持つこと。顔立ちは年齢の変化にともなって変わっていきますから、似合うスタイルも変わっていきます。笑ったときの顔、以前とどこが違うんだろう。衣装を変えたらどういうメイクが映えるんだろう。と常に研究しています。定番のように見える私の目力メイクとヘアスタイルも、実は少しずつ変化しているんですよ」


ーーヘアメイクをアップデートするための情報源はどこから?


「暇があるとドラッグストアに行き、メイクアップコーナーでよさそうなものを物色。いろいろ買い込んで実験しています。また、ビジュアルのイメージソースは韓国ドラマから。韓国人の俳優さんのヘアメイクは、男女ともに洗練されていておしゃれ。メイクの流行も詰まっているので、眉メイクや色使いなど、よく参考にさせてもらっています」

定番の朝食は、千切りキャベツを挟んだトースト。枯れないパワーの秘訣は、ずばり「声を出すこと」と母への愛

天童よしみさんスペシャルインタビュー 定番の朝食は、千切りキャベツを挟んだトースト。枯れないパワーの秘訣は、ずばり「声を出すこと」と母への愛

ーー健康を保ち、エネルギーを維持するために日ごろから心がけていることは?


やはり睡眠は大事。夜はなるべく22:00、おそくとも0:00までには床に就くようにしています。朝起きるのは7:00。同居している母も同じ時間に起きて、一緒に朝食を摂ります。ここ数年、朝食の定番は千切りキャベツを挟んだトースト。千切りキャベツには青じそドレッシングをかけます。生のキャベツはシャキシャキと歯ごたえがよく、ドレッシングのおかげでさっぱりといただけ、おなかにもいいんです。また、職業柄声を出すことは当たり前のことですが、おなかから大きな声を出すとストレス発散になり、活力になることは間違いありません。先日も母、叔母とともにカラオケに。ちょうど南海トラフや台風の影響が心配されていた時期でしたが、そんなときこそ声を出して元気になろうと。実際エネルギーがよみがえり、くよくよしているよりよかったなと思いました」


ーーお母さまとのコミュニケーションも元気の源に?


「おっしゃる通りです。私は本当に母が大好きで、私に人生をささげてくれた母に少しでも快適な暮らしをしてもらうのが切なる願い。今でも、私が夜遅く家に帰っても寝ずに待ってくれている母ですが、足を悪くしてからは何かと私を頼ってくれるのがうれしくて。これからもできるかぎり母のリハビリを助け、美容談義に花を咲かせながら同居生活を楽しみたいです

天童よしみさん【スペシャルインタビュー】 お母さま吉田筆子さんと天童さん

天童さんが少し凹んでいると「今日は焼肉いこか?」とさりげなく励ましてくれる筆子さん。つらいことがあっても愚痴をこぼさなかった母を見習い、天童さんも人に言われたこと、されたことに深刻にならないようにしているという。「自分と考え方が違っても、そういう考え方の人もいるんだな、私は世間知らずだな、と思うようにしています。そのほうが自分自身が楽になるし、プラス思考は必ず表情や声などに表れると思うので」

ーー美容が大好きなMAQUIA ONLINEの読者に、メッセージをお願いします!


「人生はいいときばかりではありません。それが普通。私自身、長い歌手生活の中では、やめるという選択肢がふと頭をよぎることも正直ありました。でもそんなときこそ助けてくれるのが美容。肌をととのえ、メイクをひと工夫することでイメージがガラリと変わり、運気が向いてくる。美容にはそんな前向きで不思議な力があるんです。母はそれがわかっているから、幼いころからスキンケア、メイク、ヘアの大切さを教えてくれた。美容は身を助く。美容が大好きなMAQUIA ONLINEの読者の皆さんには、素敵な人生が待っていると思いますよ」

天童よしみさん

歌手

天童よしみさん

15歳でアニメ『いなかっぺ大将』主題歌「大ちゃん数え唄」発売。1993年第44回NHK紅白歌合戦初出場から昨年で28回出場、紅組トリを三度務める。1998年にはよしみちゃん人形が発売され、女子高生を中心に魔除けのお守りとして大ヒット。昨年は女優として映画『翔んで埼玉』など3作品に出演、CMやミュージカルなど多方面で活躍。

撮影/SHITOMICHI〈SEPTEM〉 ヘア&メイク/市岡利之〈キューズ〉 取材・文/小田ユイコ 企画・構成/中島和美(MAQUIA ONLINE)


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