一歩一歩着実に成長を遂げ、日本映画界を牽引する存在となった山﨑賢人。大作の主演が続く今も纏う空気は軽やかで、どこか飄々としたムードが漂う。想像不可能な重責を担いながらも走ることを止めず今年30歳を迎える彼の、純粋かつ強靭な瞳に映る未来とは。

山﨑賢人 俳優 インタビュー ゴールデンカムイ

山﨑賢人

俳優

山﨑賢人

1994年9月7日生まれ、東京都出身。2010年に俳優デビューし、ドラマや映画など数々の話題作に出演。現在公開中の『ゴールデンカムイ』のほか、映画『陰陽師0』(4月19日(金)より全国公開予定)などの作品も控えている。

逆境もプレッシャーも力に変えて
山﨑賢人 ピュアな向上心

山﨑賢人 ピュアな向上心。最新作『ゴールデンカムイ』で見せた“やってやるぜ”の精神_2

大好きな人たちと一緒に作る楽しさを改めて実感した作品
「『ゴールデンカムイ』は、『キングダム』でご一緒したプロデューサーの松橋真三さんをはじめ、これまで共に作品を作り上げてきた方々と一緒に取り組んだ映画。すごく安心感があるチームで、現場で余計なことを考えずに杉元として生きることだけに専念できたことが本当にありがたかったですね。例えば、アクション監督の下村勇二さん。下村さんとは長い付き合いで、どんなハードなシーンでも下村さんが『行ける』と言ったら『やります!』と即座に挑むくらい信頼しているんです。今回、大作のプレッシャーよりも“面白いものを作りたい”という思いが自分の中で大きかったのは、このチームだからこそ。大好きな人たちと新しい作品を作る楽しさを改めて実感しましたし、ご一緒したみなさんに成長を見せたいという気持ちで撮影に臨みました」

山﨑賢人 ピュアな向上心。最新作『ゴールデンカムイ』で見せた“やってやるぜ”の精神_3

©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

登場人物一人一人の信念と生き様がカッコいい
「原作を読んで魅力を感じたのは、一人一人に信念を感じる点。それぞれに正義があり、生き様がカッコいいなと感じます。僕が演じる杉元は生への執念が強く、戦争中は“やられる前にやる”を貫いた人間。元々は平和主義でしたが、大勢の人を殺したことで大切な何かを失っていて……。そんな中でアイヌの少女に出会うのですが、僕は杉元が彼女を“アシリパさん”と呼ぶところに彼の人柄を感じるんです。子供にも敬意を持ち、彼女の目標に寄り添いながら一緒に旅をする。強さの中にある優しさがすごくいいなって。ちなみに原作者の野田サトル先生にお会いした時に伺ったのですが、先生のひいおじい様は“杉本佐一”というお名前で実際に日露戦争に従軍されたのだそう。撮影中の僕を見て、『曽祖父に会ったような気持ちです』と言って頂けたことがすごく嬉しかったですね」

山﨑賢人 ピュアな向上心。最新作『ゴールデンカムイ』で見せた“やってやるぜ”の精神_4

©野田サトル/集英社 ©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

“やってやるぜ”の精神は杉元と共通しているかも
「今回、杉元を演じるにあたって殺気のようなものが出せたらいいなと思っていました。というのも、杉元は日露戦争で“鬼神”と呼ばれるほどの殺しっぷりを見せた男。戦う場面だけでなく、振り向く動作ひとつを取っても“コイツをキレさせたらヤバい”という雰囲気を漂わせたかったんです。アクションシーンでは長物の銃剣を扱うのが初めてだったので、クランクインの前にモデルガンを買って弾の装填などの動作を練習したりも。身体的に大変だったシーンはたくさんありますが、特に印象的だったのは凍った雪道の上を馬に引きずられるシーンかな。普段引きずられることなんてないので、実はワクワクしてました(笑)。どのアクションもかなりハードではあるけれど、そこを乗り越えて自らやるからこそ伝わるものがきっとある。そういう状況の時ほど“死んでたまるか、やってやるぜ!”とやる気がみなぎるマインドは、ある意味杉元に通じる部分なのかもしれません」

山﨑賢人 ピュアな向上心。最新作『ゴールデンカムイ』で見せた“やってやるぜ”の精神_5

キレたらヤバそうな殺気を意識しました

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山﨑賢人 ピュアな向上心。最新作『ゴールデンカムイ』で見せた“やってやるぜ”の精神_6

©野田サトル/集英社
©2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

『ゴールデンカムイ』
2024年1月19日(金)全国東宝系にて公開
累計発行部数2700万部の大人気コミックを映像化。舞台は明治末期の北海道。元軍人の杉元佐一(山﨑賢人)を始めとするアクの強い登場人物たちが、埋蔵金を巡って繰り広げる争いを描く。杉元が出会った少女・アシリパ(山田杏奈)が教えるアイヌの風習も見どころに。

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