栄養を意識して摂っているつもりでも、実際はほとんどムダになっているかも……。「MAQUIA」5月号では、素材を100%活かすテクニックをご紹介。ぜひ、習慣化している調理法や食べ方が正しいかどうか見直しを。

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栄養まるごと、きちんと摂れていますか?
素材100%活かしテク&レシピ


教えてくれたのは…
管理栄養士 赤石定典先生
管理栄養士 濱 裕宣先生

東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部所属。病院内の栄養食事指導に加え、本の出版など一般の食生活向上の普及に努める。


実は調理の仕方で、9割の栄養
みんな捨ててしまっている⁉

自分が思っている以上に
栄養不足の可能性大

食は豊かなのに、終戦直後よりも日本人は栄養不足だというデータが。なかでも20〜30代女性が深刻という。

「孤食の時代になり、野菜の摂取量が圧倒的に不足。大量生産で野菜自体の栄養も低下しているため、食べているつもりでも足りないのが実状です」(濱先生)

手軽に食べられる出来合いのものは、調理の際にビタミンCが水で流れ出るなど、栄養がほとんど残っていないことも。また、脂溶性ビタミンを体に取り込むには油が必要なように、品数の少ない食事では吸収されない栄養素も多い。となると、やはり自炊することが大切だ。

「食材にはそれぞれ栄養を活かす調理法があります。間違った方法ではせっかくの栄養が台なしに。低栄養状態が続くと自分だけではなく、子どもの世代にも引き継がれるので、正しい知識を持ち栄養を体に取り入れましょう」(赤石先生)


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累計44万部突破のベストセラー。目からウロコな調理のコツが満載。『その調理、9割の栄養捨ててます!』(世界文化社)


事実1
特にマキア世代には慢性型低栄養が多い
働く女性も多く、ひとりでの食事や外食が多いマキア世代は栄養バランスが崩れがち。そのうえダイエットでエネルギー不足に陥ると筋力が低下して基礎代謝も低下。太りやすくなり必要な栄養まで控えるという負のスパイラルにはまり低栄養状態に。


事実2
油や糖質は組み合わせ次第。敵ではない!
ビタミンAやDなど、脂溶性の成分は油がないと体に吸収されないだけでなく、体の細胞にも必要。また、体のエネルギーになる糖質が足りないと脳が栄養不足に陥り、集中力の低下などの症状も。ある程度の油や脂質は体に必要不可欠。


事実3
20日間で臓器がリセットされる!?
毎日1兆個もの細胞が入れ替わり、新陳代謝を繰り返している体。肌サイクルと同様、臓器も新しい細胞によって生まれ変わる。必要な栄養をきちんと補給することで各臓器の生理機能がきちんと働くようになり、健やかで美しい体に。


まずはこれを覚えて
素材を最大限に活かすコツ

1 調理は短時間で
栄養素は加熱しすぎによって壊れたり、水にひたしすぎることで流れ出るので素早くが基本。

2 細かく切らない
空気に触れて酸化してしまったり、栄養が失われることもあるので、切り方にも注意が必要。

3 手順を変える
加熱に強い食材、弱い食材を見極めて、調理する順番を変えるだけでも栄養がグンとアップ。

4 食材の特性を活かす
栄養素を最大限に体に取り込むなら、素材ごとの特性を知り、正しい調理法を身につけて。



MAQUIA 5月号

撮影/山下みどり スタイリスト/中野径恵 取材・文/中木 純〈デジタルライツ〉 企画/萩原有紀(MAQUIA) 撮影協力/UTUWA


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