気になる彼やパートナーとの初詣は、休日ならではの緩さと女らしさをアピール。「MAQUIA」1月号から、美容家・神崎恵さんが考える初詣シーンのメイク&装いをご紹介。
神崎 恵
Megumi Kanzaki
mnuit主宰。美容家としての活動の他、累計118万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回っている。待望の新刊『あの人がいつも色っぽいワケ』(大和書房)が発売になり、さらに多忙を極めている。
初詣
肌には潤いとツヤ、
唇には透けるピュアさで華やかに
カジュアルなのに可愛い女性に憧れてきた。気張った様子もなく、軽やかで、一緒にいるこちらまで心緩やかになるような服を着ながらも、ちゃんと女っぽく可愛い女性。シンプルなのに華がある。この難しいバランスを解読したくて何年も試行錯誤してきた。例えば、アウトドアやバーベキュー、ドライブに、公園デート。そんなシーンでは、リラックスした空気を纏いながらも可愛い女でいられるかが試される気がする。そこで、ヒールや動きを制限させるくらいオンの服を選んでしまうと、途端に空気が硬くなり、心地の悪さがついてくる。せっかくの緩やかでやさしい雰囲気と、硬い空気を纏うひずみ。これは「可愛い」を半減させる。その場のテンションと纏う空気感のフィット感こそ、「可愛い」や「ときめき」の気持ちを呼びおこすことを覚えておきたい。
これからの季節、特にそんな装いが必要になる。年越しから新年にかけてのあの特別な空気が流れる数日間。中でも、初詣のシーンでは、新年の透明感とほどよく力の抜けた可愛さを上手に組み立てている女性が圧倒的に可愛いと、何十年もそのシーンを見ながら確信してきた。髪から足元まで、ほどよくカジュアルで抜けがあり、顔も素顔以上メイク未満、日常では見せない、あどけなさとやわらかさが混じり合った表情。まっさらな新年というスタート、隣にこんな心地よく可愛い女がいたら、絶対に心ゆるしてしまう。それに加え、人混みの中での密着感、寒い中で感じるお互いの体温、恋する条件は十分すぎるほど。
実はなかなか難しい、このカジュアルな可愛さ。いろいろ研究してきた結果、ここぞ! というポイントがある。それはどこかにわかりやすく「華」を入れること。ダウンなら、顔まわりにファーがあるといい。どんなに薄いメイクでもシンプルな服でも、それだけでとりまく空気がぱっと女らしくなる。肌には潤いとツヤという「華」を纏い、唇はわざと透けさせて力の抜けた雰囲気を組み合わせる。このポイントさえ押さえれば、絶対に地味カジュアルな女にはならない。新年を最高に心地よく可愛い女で迎えたい。
防寒しながら、
女らしい肌映え&
華やかさをプラスオン
ここ数年、我が家の初詣は家族全員お揃いのダウンを着て参拝するのが恒例。残念ながらファーのないダウンだから、代わりに髪とボリュームのあるフードで華やかさを足している。
髪はゆるっと大きめに巻き、空気を混ぜるようにほぐす。髪表面にツヤを足し、顔まわりにふんわりと空気感を。フードはしっかり立体感を出し、まるで大きな毛布にくるまっているような華奢さを演出。顔まわりにいいボリューム感がくると、簡単に「華」が出る。そこに、寒さを感じさせないくらい潤った肌とピュアな唇を組み合わせる。ダウンにニットにパンツという、シンプルな服だとしても、この顔まわりの雰囲気のおかげで女っぽく仕上がる。
MAQUIA1月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/增田勝行〈SIGNO〉 ヘア/赤羽麻希〈joemi by Un ami〉 スタイリスト/コギソマナ〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA1月号☆好評発売中】