【timelesz 佐藤勝利さん】「29年分の自分が詰まっている」1st写真集『A Bird on Tiptoe』発売！

20代最後の瞬間を刻んだ、佐藤勝利さんの1st写真集『A Bird on Tiptoe』。 10月31日に行われた取材会では、作品に込めた想いや、ポルトガル・リスボンでの撮影の舞台裏、そして30代を目前にした現在の心境が語られました。佐藤さんの言葉から見えてきたその素顔を、たっぷりとお届けします。 

──10月30日に写真集が発売になりましたが、実感はありますか？ 
 
実感…そうですね。昨日発売になったのですが、昨日誕生日だったので…（会場内の拍手に照れ笑いを浮かべつつ）話を繋ごうと思っただけなのですが、（祝っていただき）ありがとうございます（笑）。実感はあります。ありがとうございます。

──今回写真集を制作することになったきっかけを教えてください。 
 
写真集自体はこの仕事を始めてから、作れたらいいなとずっと頭の片隅で思っていたのですが、なかなか自分で言い出すのも…。シャイなので。

どこかでできたらなと思っていたところで、インスタを立ち上げるときに素敵なチームと出会って。そしたら写真集を作るのがいいのではないかと。自然な流れで（実現に至りました）。実はずっと作りたいという思いはありました。

──実際にできた写真集をご覧になって、どんな感想をお持ちですか？ 
 
いや、もう本当に友達と作った感覚でもありますし、本当に素敵なチーム、素敵なプロフェッショナルの方とご一緒できた感覚もすごいあるので、自信作ができたと思っています。 そうですね。自分が全て表されているような、うん、そんな写真集になったかなと思います。

──『A Bird on Tiptoe』情報解禁時には、Xでトレンド1位を取ったという印象的な言葉ですが、どんな意味が込められているのでしょうか？ 

そうですね、一緒に相談しながら作っていったんですが、写真家の石田（真澄）さんや（編集の）大和くんと、同世代のチームで取り組みました。撮影のときに「僕が鳥のように見える」と言ってくださって。そこから、“鳥”をモチーフにしたタイトルを入れたいという話になったんです。

「つま先立ちの鳥」というタイトルには、20代最後の年、ちょうど昨日29歳の誕生日を迎えたんですが、これから飛び立っていくという意味を込めてもらいました。 

──実際に鳥の巣箱も作られたとか？ 

はい。自分でDIYして作りました。 

──巣箱を作られたというのは、どういったきっかけだったんでしょう？ 

なんで巣箱を作ったのか、自分でも明確な理由はなくて（笑）。でも、「なんか不思議だな」と思ってもらえたら、それでいいなと思っています。 

──特定の鳥を呼びたかったとか、そういう思いは？

特にはないですね。タイミング的に、シジュウカラという鳥がよく来ていたんですが、特別好きというよりは…まあ、全体的に好きなんです。最終的には、不思議だなと思ってもらえればそれで大丈夫です。 

──写真集はソフトカバーとハードカバーの2種類ありますが、特に思い出深いロケ地やお気に入りのページはありますか？

そうですね。（書籍を手に持ち探しながら）喋りながらは難しいですね（笑）。リスボンの印象が強いです。いちばん長く滞在した場所でもあって、本当に素敵な場所でした。港町で日本の歴史ともすごく結びつきが強くて。

ポルトガルって、行ったことがある方はまだ少ないと思うので、もっと直行便が増えてほしいなと。僕はミュンヘン経由で行きました。食文化も日本人の味覚にすごく合うなと思いましたし、すごく素敵な街でした。

──表紙の写真もリスボンで撮影されたものですか？

そうです。この撮影のときのことは、正直あまり覚えていなくて（笑）。本当にぼーっとしていた瞬間なんです。

写真集全体のテーマとしても、自分の素が切り取られたらいいなと思っていたので、普通もう少し決めた表情や笑顔の写真を表紙にすると思うんですけれど、撮られたことを意識してない、自然な1枚が結果的に選ばれました。

──お気に入りの写真はありますか？

320ページもあるので、ここから探すのも宝探しみたいなんですが……全部好きです（笑）。 日によって、これが一番、って変わる気もします。

でも、リスボンで撮った目の写真は特に印象に残っています。 そうですね。食べ物を持ってる写真とかはありがちなんですけど、リスボンで食べた「ビファナ」っていうサンドイッチの写真があって。

すごく美味しくて、自分で見ても「幸せそうな顔してるな」って思います。今から食べるぞ、という感じの。そんな写真がお気に入りです。

──リスボンでは様々な料理を食べられたそうですね。写真集には料理のレシピも掲載されているとか。

そうですね。オリジナルというよりは、リスボンで食べた料理をもとにしています。パクチーが入ったリゾットのような雑炊を食べたんですが、それを思い出しながら「こんな感じかな」と考えて文字に起こしました。

──旅先で食べた料理を再現することはよくあるんですか？

たまにやります。難しい料理じゃないですけどね（笑）。

──今回の写真集づくりで意識されたことは？

自分の“素”を出したかったので、「こういう表情にしたい」とかは考えず、何も気にせず撮ってもらいました。

──ご自身でも「こんな表情してたんだ」と感じた写真はありましたか？

そうですね。ほとんどの写真がそうです（笑）。自分でも「こんな表情してたんだな」と思う写真ばかりです。 

──写真集はちょうど29歳の誕生日に発売されました。ファンや読者にどんなふうに受け取ってほしいですか？

そうですね。本当に好きで見てもらえたら嬉しいです。僕自身が表れている写真集なので、全部を楽しんでほしいです。

──ファン以外の方にも手に取ってもらいたいという気持ちはありますか？

ありますね。自分のことを話すのが得意なタイプじゃないので、今までのイメージ的にも…決めた表情の写真が多かったと思うんです。 でも今回は、「こういう表情をする人なんだ」と知ってもらえる写真集になったと思います。

パブリックのイメージとはまた全然違うものになっていると思うので、 僕を知らない方のほうが、先入観なく見られるかもしれません。ぜひ手に取ってほしいです。

──撮影期間はどれくらいでしたか？

Instagramの撮影も合わせると、1年以上になります。 29年分の自分、佐藤勝利が詰まっている写真集です。トークイベントでも、そんな話ができたらと思います。

──timeleszのグループの中でも、ソロは初めての写真集。覚悟のようなものはありましたか？

仲のいいチームで作ったので、「この人たちになら自分をさらけ出しても大丈夫」というところからスタートして。覚悟というより、信頼と安心感の中で作れた作品ですね。

表紙も、もしも他のチームだったらこれでは出さない、出すのが不安な部分もあるかもしれない写真だったんですけど、そこも全幅の信頼をもっていて。「全て任せても大丈夫」っていうチームなので、安心して任せられました。

──お仕事関係の方や、メンバーなど、もう誰かに見せましたか？

見せたかったんですけど、昨日ずっとメンバーと一緒にいたんですが、まだ僕の手元になくて。

──ちなみに昨日のお誕生日はどう過ごされたんですか？

朝から夜中までずっと仕事でした。でもお祝いはしてもらいましたよ。 当日じゃない日にもお祝いしてもらいましたし、LINEが来たり、直接言葉をもらったりもしました。

──メンバーからはどんなお祝いを？

それはInstagramにアップされているので、そちらを見てください（笑）。20代最後の日をメンバーとずっといられたのは嬉しかったです。

──写真集も、その節目を象徴する一冊になりましたね。

はい。20代最後に自分を形として残せたことは、これからの活動の指針にもなると思います。 この写真集が心の盾のように、自分を守ってくれる気がしますし、 これからの自分を語ってくれる一冊になったと思います。

──timeleszのメンバーの中で、写真集を出したのは佐藤さんが初めてですね。 この写真集を「一番に見てほしい」と思うメンバーはいますか？

うーん、…一番に見てほしい。選ぶんだ…うーん、そうですね。 7人もいるので1人を選ぶのは難しいんですが…もし選ぶなら、（松島）聡ちゃんですかね。

ずっと一緒にやってきたという意味では、（菊池）風磨くんか聡ちゃんなんですが、 風磨くんも写真集を出す予定なので、そこは外して（笑）。 きっと風磨くんも聡ちゃんに見せると思うので、 どっちが良いか、っていう、いちばん聞かれたくない質問をしたいですね（笑）。

──20代最後の写真集という節目でもありますが、30代はどんな1年にしたいですか？

そうですね。30代をどう過ごそう、というのはあまり深く考えていませんが、 やはり責任感がより強くなる時期だと思っています。 自由にできることも増える一方で、 その分、責任も伴うようになるのかなと思うので。

グループも新体制になったばかりで、特に新メンバーには色んなことを伝えていけたらと思っています。 目の前のことを大切にしながら、 新体制になったばかりのtimeleszを引っ張っていけるような30代にしたいですね。 

佐藤さんのはにかみ笑いがキュートで、終始穏やかな時間だった取材会。美しい顔立ちを堪能しつつ、素の表情も垣間見える写真集を、ぜひお見逃しなく。

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撮影／原田凌佑