人の体には「陰と陽」の2タイプあった! タイプに合った体の動き方をすれば痛みやケガの予防に。逆に合わない動きをしているから、体の不調が出ているのかも……!? あなたの体タイプはどっち?

スクワットやストレッチが
「効かない」理由があった
私のカラダはどっち?
「陰陽タイプ」

リンドウー治療院 総院長・鍼灸師
後藤多都椰さん
即効性が高い鍼灸治療が人気。長年の経験から「陰陽バランス理論」を提唱。著書は『「陰陽バランス」理論でケガや痛みを解消する!』(ワニブックス)。
陰・陽タイプ別 正しい体の使い方
スクワット
スクワットをして腰などに痛みが出たなら、それは自分の陰陽タイプに合う方法ではないから。タイプに合った方法でトライを。
陰膝をつま先より前に出さない

スクワットは「膝をつま先より前に出さない」「膝は直角に」「お尻を後ろに引く」「背筋はまっすぐ」が正しいと言われている。陰タイプはこのフォームなら、膝や腰を痛めずに筋トレができる。顎を上げると呼吸が楽に。
陽膝をつま先より前に出し、背中をやや丸める

陽タイプは「膝をつま先よりやや前に出す」「かかとで重心をとる」「背中を丸める」「顎を引き、頭を下げる」。このフォームで行うと、足首と首の後ろ側が解放されて体が安定し、腰や膝を痛めずに筋トレができる。
肩こり・巻き肩ストレッチ
肩こりや巻き肩を解消するストレッチも、自分の陰陽タイプに合った方法で行わないと、改善しにくく逆効果の場合も。タイプに合う方法を伝授。
陰手のひらを下にして繋ぎ、両手を下に伸ばす

両手を後ろに回したら、手のひらを下にして、体の後ろで手を繋ぐ。次に、顎を上げ、息を止めないように気をつけて、両手をまっすぐ下に伸ばす。これを1回10秒。1日に4〜5回以上行って。
陽手を体の前で繋ぎ、背中を丸める

両手を体の前で繋ぎ、顎を引く。息を止めないように気をつけ、両手を斜め下へ伸ばしながら背中を丸めて肩甲骨を開く。頭を内側に入れて首の後ろも気持ちよく伸ばして。1回10秒。1日に4〜5回以上行う。
【こんな時要注意】
ジムやピラティスは陰タイプ向き。陽タイプは注意
「ジムのマシーンの多くは欧米発祥ですが、欧米人には陰タイプが多いので、手首を反らして握るものや、背中を反らして使うものが多い特性が。陰タイプの人が使えば効率よく体を鍛えられますが、これを陽タイプが使うと体を痛めやすいので注意が必要。また、ピラティスも背中を反らすような陰の動きが多く、陽タイプの人が行うとケガを招くことも。指導者がこれを知っているかどうかが重要です。やり過ぎずリフレッシュできる程度に行いましょう」(後藤さん、以下同)
【こんな時に使える!】
介護の現場でも応用可能。今後の普及に期待!
「介護の現場では介護士が寝たきりの人の体を動かすために腰などを痛めることも多いですよね。でも陰陽タイプ別に介助を行うと、介護者も介助を受ける側も負担が軽減するんです。陰タイプと陽タイプでは体の支点が異なるので(こちら参照)、その支点に手を添えて寝返りさせると簡単に体を動かせて、介護者も介助される側も楽です。この理論が介護の現場にもっと広まるように今後も努力していきたいです」
カバンの持ち方
カバンの持ち方も、陰陽タイプで楽な方法が異なります。カバンを持っていて手首が疲れるなら、タイプに合ってない可能性が。
陰指先でカバンを持つと体が安定

手は指先が陰で、手のひらが陽。陰タイプの人は、カバンの持ち手を指先で握ることが多い。手のひら側が伸びるので体が安定し、重い物でも持ちやすい。電車やバスの吊り革も指先だけで握ることが多いはず。
陽手のひら全体で持つと体が安定

陽タイプは、カバンの持ち手を手のひら全体で握る人が多い。手の甲側が伸びるので体が安定し、重い物も持ちやすい。陽タイプは手のひらをよく使うので厚く発達している。吊り革も手のひら全体で握ることが多い。
パソコンを使う時
パソコン作業をするときも、陰陽タイプに合う体勢で行わないと疲れる原因に。以下のような体勢で行えば作業効率もアップ。
陰スタンドを使うと首と手首が安定

ノートパソコンの画面を見ると視線が下がるが、陰タイプは顎を引くとつらいので、スタンドを使って視線を上げると首も手首も楽に。画面が高い位置にあるデスクトップの方が好相性。
陽画面を下にすると首と手首が安定

陽タイプはノートパソコンと好相性。モニターが視線より低い位置にあるので、顎を引き、首の後ろを解放しながら使えるので疲れにくい。椅子を高くすると手首も解放されて楽になる。

腕を浮かせていると疲れる場合は、腕の下にタオルを巻いたものや、パソコン専用のリストレスト(手首置き)を置くと疲れにくい。
スマートフォンの持ち方
スマホを見ていると、なんだか疲れると感じる人は陰陽タイプに合わない体勢になっているかも? タイプに合う体勢に変えてみて。
陰顎を上げ、手首は後ろに反っている

陰タイプは顎を少し上げていると呼吸が楽なので、その状態で視線の先にスマホを持っていくと楽。わきを締め、手首を反らし手のひら側をまっすぐに。腕を安定させるために肘を反対側の手で支えると◎。自然と姿勢がよくなるので、陰タイプはスマホ首になりにくい。
陽顎を引き、両手でスマホを持つと楽

陽タイプは顎を引くと呼吸が楽。その体勢で視線の先にスマホを持っていくと、猫背になって両手でスマホを支える体勢に。手首は手の甲側が伸びるので楽。ただし、この姿勢で長時間見続けるとスマホ首になりやすいので、短時間に止めるなど注意が必要。
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撮影/長谷川 梓 ヘア&メイク/SAYURI スタイリスト/松村千乃 モデル/福吉真璃奈(マキアビューティズ) イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 取材・文/和田美穂 構成/山下弓子(MAQUIA)
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