安本彩花＆小林歌穂が目指す「うるツヤ肌」。プロ直伝スペシャル美肌レッスン【私立恵比寿中学『今から美容の授業です』】

安本　私がスキンケアを意識し始めたのは20歳頃。昔はおしぼりで顔を拭いてたくらい無頓着でした（笑）。そして22歳で抗がん剤治療を受けて肌トラブルやシミが急増したことをきっかけに、一気に美容の世界にハマりました。スキンケアの勉強をたくさんしてから、努力すればするほどキレイになるのを実感できて、その達成感を得られるのがすごく楽しいんです！

それでも、肌にいいと思ってしているお手入れが正解なのか不安になることもあります。乾燥肌だから高保湿タイプやオイル系のアイテムを好んで使うけど、本当は他のやり方やアイテムが合っているんじゃないか……って。

あとは、美容医療との向き合い方も気になっています。以前、シミ治療のためにフォトフェイシャルに通ったら、シミはある程度消えたのに肝斑が出てきてしまい。クリニックの施術によっては逆に肌が荒れてしまった経験もあるので、できれば美容医療に頼らなくて済むように、ホームケアで頑張りたいなって思うんです。

今よりもっとキレイになりたいのはもちろん、ファンのみなさんも一緒に楽しんでもらえるように、美容知識を増やしたい！

安本　基本的に敏感肌や乾燥肌でも使えるアイテムばかり。スキンケアは保湿系の「与えるケア」だけではなく、クレンジングや洗顔の「落とすケア」で汚れをしっかりリセットすることが大事だと知って、洗顔アイテム（AとB）は汚れをきちんと落としながらも肌に栄養を与えて健やかに整えてくれるものをセレクト。保湿美容液（C）も肌のバリア機能を整えてくれて、花粉で肌が荒れているときでも使える成分処方！

肌悩みのひとつでもあるシミ対策は、デイリーの美白ケアとして美白美容液（D）を、スポットのシミには韓国で有名なクリーム（F）を塗っています。また大事な日の前には、高濃度のAHAが配合されているピーリング美容液（G）による角質ケアを取り入れることも。

乾燥から肌を守るのはバーム系アイテム（EとH）。Eは夜の集中パックで、Hは朝晩のスキンケア以外に日中も持ち歩いてます。乾燥が気になったときや、肌が過敏になって鼻や口まわりが赤くなったときに使うと、ムズムズ感がおさまって落ち着くお守りアイテムです！

小田　安本さんはご自身でスキンケアを学ばれているだけあって、お手入れが行き届いてますね！ ただ、いろいろ使いすぎてトゥーマッチなケアをしているときがあるのではないか、という印象も受けます。

安本　美容が大好きで楽しいから、気になるアイテムがあると使いたくなっちゃって（笑）。

小田　わかります、楽しいですよね。でも仕事柄、寝る時間が不規則だったり食生活が乱れてしまうこともありませんか？　

安本　なるべく努力はしてますが、どうしても生活リズムが乱れてしまうときはありますね。

小田　そういうときはいつものスキンケアに固執せず、洗顔後に化粧水＋バームの2アイテムだけで完了させる「シンプルケアの日」を積極的につくってもいいと思います。慣れないうちはスキンケアをサボったという気分になるかもしれないですが、意識的に“肌を甘やかす”ようにするのが合っている気がしますよ。

安本　な、なるほど……！ でも、どうしても乾燥するのが心配で、高保湿なアイテムばかり使ってしまい、日中もバーム（H）で保湿してるんです。

小田　バームの使い方やお守りにしたいという気持ちは問題ないのですが、日中使わずに済むのが理想ですね。乾燥しやすい季節や睡眠不足であっても、バリア機能が整っていれば朝晩のスキンケアだけでうるおいがキープされるはず。私もいろいろなアイテムを使いますが、もともと肌が弱くてゆらぎやすいタイプなんです。やりすぎてしまうのも負担になるからこそ、シンプルケアで肌を甘やかす日をつくっています。すると、弱った肌が徐々に回復してくるんですよ。

安本　言われてみると、花粉症で肌が荒れたときにしているセラミド系の化粧水にワセリンを塗るだけのケアのほうが、いろいろやってるときよりも肌の調子がいいってことがありました。肌を甘やかすって、そういうことなんですね！

小田　そのとおり！ スキンケアのステップを減らした分、睡眠や疲れを癒す時間が増えますよね。積極的にシンプルケアを取り入れることは、自分を労わるセルフケアにもつながりますよ♡

安本　先生、あとは美容医療を取り入れた方がいいのかも教えてほしいです！

小田　うーん、安本さんは自分に合うアイテムやスキンケア理論を的確に理解できていて、テクニックと知識も十分あります。それを大事に生かして丁寧にお手入れしていけば、美容医療に頼らなくても大丈夫そう。自分の肌質や体調に合わせた治療を提案してくれるドクターに出会うまでは、ホームケアを適切にやってる方が間違いなく肌力は上がります！

安本　本当ですか？ 実はシミのホームケアにかなり苦戦していて……。美白ケアやシミのケアは時間がかかるのはわかっているのですが、野外ライブがあると紫外線をたくさん浴びて、日焼けしやすいタイプなので、メラニンが溜まってシミが出てくることもあるんです（泣）。

小田　美白アイテムって、ありすぎて選べないですよね。厚生労働省が認可している美白有効成分の利き方＝作用機序によって、適正のあるシミとそうでないシミがあるんです。それを知ったうえで、自分の肌質や肌悩みに近いものを選ぶのがおすすめですよ。代表的な成分をお伝えしますので、参考にしてみてください！

小林　21歳頃にいきなり肌質が変わって、乾燥や赤みを感じやすくなりました。とくに原因やきっかけがあったわけではなく、突然いつものスキンケアアイテムが合わなくなったんです。困り果てて姉メンバーたちに相談したら、「肌が変わりやすい年齢だからかもしれないね」って教えてくれて……。それから、肌に合うものをリサーチするようになりました。

自分では乾燥肌と思っていますが、Tゾーンがテカるときもあり、まだどういう肌質かわかってないんです。もともと美容に疎いタイプなので、SNSの広告やバズっているアイテムを見かけると「なんか良さそう！」と飛びつくことも（笑）。

それでもプロの方におすすめしていただいたり、なるべく厳選して買っているので肌に合うアイテムを使えているとは思います。まだまだ正解のお手入れがわからないので、他にいい製品があったら知りたいです！

小林　洗顔アイテムは肌のうるおいを奪いすぎないものをセレクト。クレンジングはオイルタイプは乾燥によくないと聞いて、2つの質感を使い分けています。肌に負担をかけたくない日や朝洗顔にクリームタイプ（A）を、ガッツリ濃いメイクの日はジェルタイプ（B）のあとに、低刺激の泡洗顔（C）でダブル洗顔します。

化粧水（DとE）は肌にやさしくて高保湿タイプの2つを重ねづけ。とくにバイオ・アーク（E）はすっごくお気に入り！ 天然由来の殺菌効果や抗炎症作用があり、アトピー肌の人にも愛用者が多いみたいです。ミノン（DとH）はどのアイテムと合わせても相性が良く、肌のうるおい感をアップしてくれるので取り入れています。

あとは毛穴の開きが気になるときだけ、レチノールコスメ（F）や高濃度ビタミンC美容液（G）を。日によっては肌がピリピリしちゃうので、ほんの少量だけ塗るようにしています。

小田　今までと肌質がガラッと変わって、大変な経験をされましたね。きっかけはわからないですが、肌が乾燥してゆらぎやすい自覚があるのは、肌のバリア機能がとても弱くなっているんだと思います。

小林　「バリア機能」ってよく耳にしますが、どんな役割があるのかよくわからないかも……。

小田　皮膚の角質層に備わっていて、肌を保護する膜のような役割があります。肌内部の水分を蒸発させないと同時に、紫外線などの外的刺激から守ってくれるんです。このバリア機能が弱くなると、乾燥や炎症を引き起こし、あらゆる肌トラブルを招いてしまいます。そして役割をきちんと発揮させるには、角質層がセラミドで満たされている状態をキープするのがなにより大事！

小林　では、レチノールコスメ（F）やビタミンC美容液（G）でピリピリした刺激を感じるのも、バリア機能が弱っているからですか？

小田　そうですね、刺激に感じるならどちらもお休みしてよさそう。最近はレチノールコスメが人気ですが、極度な刺激で肌に炎症が起きたり、逆に毛穴を開かせたりと、肌トラブルにつながっている人もいるんです。

小林　そうなんですか⁉︎ レチノールは毛穴の開きに効くとSNSで見て、使い始めたんです。

小田　小林さんは毛穴の開きも肌のハリ不足もほとんど感じないので、今は必要ないように思えます。それよりも肌の土台を健やかに整えてくれるアイテムを取り入れて、バリア機能を回復させるケアに集中を！

小林　肌の土台を整えるアイテムに、バイオ・アーク（E）やミノン（DとH）はどうですか？

小田　どちらも立て直しケアにはピッタリだと思います。とくにミノンのアミノモイストシリーズ（DとH）は肌のうるおいの元となるアミノ酸がたっぷり配合されていて、元気な肌へ導くには有効！ あとは、セラミドを補給してくれるアイテムもプラスすると、肌がゆらぎにくくなると思います。日によって肌コンディションが変化するよりも、安定感のある肌に保つことはとても大切です。

小田　ところで小林さんはドクターケイ（BとF）のアイテムをいくつか使っていますね。

小林　はい、日焼け止めもドクターケイを使ってます。ビタミンCが入っててすごくいい、という情報を聞いて使い始めてみました。

小田　ビタミンCはオールマイティな成分ですが、皮脂抑制効果があるんです。なので、乾燥肌で皮脂が少ない私がビタミンC配合のクレンジング（B）を使うと肌がややさっぱりしすぎる感覚があるのですが、小林さんはどうでしょう？

小林　あ、さっぱりする感じがあります。ライブの日はメイクをしっかり落としたく、汗もかくのでスッキリさっぱり落とせるのが気持ちいいんです。オイルクレンジングよりは、肌がつっぱらなくていいかなと思ってるんですけど……。

小田　スッキリ落としてさっぱりしたいなら、オイルクレンジングも悪くないと思います。近年のアイテムはとっても進化していて、肌のうるおいを奪うものは減ってきています。ただ、もし洗顔のときにゴシゴシ擦ってしまうなら、手と肌の間でクッションの役割をしてくれるようなジェルやミルクを選ぶのがおすすめ。

小林　うっ、ゴシゴシ擦っちゃってます……。ガッツリメイクを落としたい日は、とくに。

小田　敏感肌の原因はほぼ擦りすぎが原因なので、気をつけましょう（笑）。今のアイテムを使い続けてもいいのですが、さっぱり洗えて適切なうるおいを残してくれるアイテムも試してみてください！

「おふたりは肌が乾燥気味で敏感ということで、今のうちから肌を擦らないスキンケアタッチを習慣づけていただきたいですね。洗顔中の手の動かし方やハンドプレスの力加減など、最初に覚えた手の習慣ってなかなか修正できないものですから。

たとえば、近年のクレンジングは汚れを浮かせて落とすような処方になっているので、何度も擦って落とそうとしなくて大丈夫。手首から指先までの力を抜き、軽いタッチで顔の形に沿ってカーブを描くように。手の形はやや丸みを持たせて、2〜3回くるくるストロークさせたらおしまい、という動きを体に覚え込ませましょう。

また現代の人はデジタルツールに触れる機会が増えていて、眼精疲労や脳の疲労が肌に出てきてしまいます。エイジングダメージの兆候は20代から出始めると言われているので、若いうちからエイジングケア向けや優秀なコスメにどんどん出合ってほしいです。早め早めを意識した先手の投資をして、時々お手入れを休んで自分を甘やかしながら納得のいく美肌メソッドを築いてくださいね！」（小田さん）