顔と同じくらい大切な、女性の象徴であるデリケートゾーンのケア。「MAQUIA」4月号では、女性ホルモンにまつわるあれこれをプロに伺いました。
専用アイテムは激売れ!
クリニックケアもブームの兆し
美容好きほど始めてる
ナイショの
デリケートゾーン美容
顔と同じくらい大切な、女性の象徴であるデリケートゾーンのケア。美容好きが続々と始めているケアとその重要性について、マキアが詳細にレポート!
デリケートゾーンビューティQ&A
全身の健康に関わる、繊細かつ大切なホルモン!
女性ホルモン編
お話をうかがった人
フィトテラピスト
森田敦子さん
フランス国立パリ13大学で植物薬理学を修める。著書にデリケートゾーンの扱い方を解説した『潤うからだ』(ワニブックス)など。
アヴェニューウィメンズクリニック院長
福山千代子先生
デリケートゾーン外来も開設し、婦人科系の悩みを診察。皮膚科との連携もスムーズ。
ハリッチ代表
川辺奈穂さん
自信の自律神経の乱れや不眠も鍼灸で克服。女性の不調にも詳しく業界にもファンが多い。
Q そもそも、女性ホルモンって何?
A 卵巣から分泌されるホルモン。
子宮だけでなく体のあちこちに影響
「卵胞ホルモンと黄体ホルモンの総称。妊娠や出産に関わるのはもちろんだけれど、心臓の血管や脂質代謝、コラーゲン生成、膣の萎縮などにも関係が」(福山先生)
Q 女性ホルモンのバランスは、
どんなときに乱れるの?
A ストレスやダイエット、
睡眠不足は大敵!
「最大の原因はストレス。更年期の方を除けば、いちばん相談が多いのは社会人1年目の方です。入社や入学、転職などでホルモンバランスが乱れがちに。過度なダイエットや睡眠不足にも影響を受けやすいですね」(福山先生)
Q 女性ホルモンって、
多いほどいいですよね?
A 大切なのはバランス!
「分泌が多すぎると、子宮体がんや乳がんを誘発する可能性が。特に初潮が早く閉経が遅い現代人は、ホルモンにさらされる期間が長いので要注意」(福山先生)
フィトテラピスト
森田敦子さん(左)
フランス国立パリ13大学で植物薬理学を修める。著書にデリケートゾーンの扱い方を解説した『潤うからだ』(ワニブックス)など。
天現寺ソラリアクリニック 婦人科外来担当
上田弥生先生(右)
婦人科医。病気や不妊はもちろん、セックスや性器の悩みについても相談できるドクターとして人気。漢方や植物療法にも詳しい。
ケアで自信をつけた人から
恋も仕事も前向きに
上田先生(以下上田)私は不妊治療も病気も扱う婦人科医ですが、「病気未満」の悩みに対応できないことに、ずっともどかしさを感じていたんです。たとえば産後の尿漏れ相談に「体操してくださいね」としか言えなかったり。今のクリニックでは、高周波治療(P289)の導入などで、未病の悩みにずいぶん対応できるようになりました。
森田さん(以下森田)日本はそういったケアが後回しにされがちですし、皆さん悩みを言わずに我慢していることが多いですよね。フランスでは婦人科も身近な存在だし、一般の女性がサプリでも使うように、気軽にフィトでケアしているのに。
上田 そもそも、日本女性のデリケートゾーンへの関心が低い! とても大切なパーツなのに。
森田 でも、私もそうだったんですよ。フランスに住んでいたとき、友達とハマム(サウナ)に行ったら、「それ、何?」と手つかずの股間を見つめられて(笑)。翌週には脱毛に連れていかれました。
上田 Vラインはともかく、IラインOラインには尿や経血などが付着してしまうので、処理するほうが衛生的にみてもおすすめです。白髪になるとレーザーでは脱毛できないから、20代〜30代のうちにすべき、たしなみだと思います。
森田 私は介護の仕事もしているのですが、年齢を重ねてシワシワになって、そこに毛があって汚れが絡みついて、痛そうな方をたくさん見ます。脱毛だけじゃなく、顔と同じように保湿もすべきですよ。
上田 それから、自分のデリケートゾーンを鏡で見るのも大切。粘液が出にくくなった、セックスで痛みを感じる、すれて違和感があるといった悩みは、日頃の保湿ケアでかなりカバーできるんです。
森田 保湿も、それに膣周りの洗浄アイテムも、日本はまだ一般的とは言いがたいですよね。
上田 検診していると、若い女性でもキレイに拭けていない方はいらっしゃいますよ。専用のもので丁寧に洗う習慣は女性の必修科目。
森田 粘膜に使っても大丈夫なpH値の製品で、かつ必要な常在菌は取りすぎない。専用のものを使うには理由がある事を知ってほしい。
上田 膣内に使うオイルなども萎縮予防にいいですよね。ふたりお産をした方でも、しばらくセックスをしていないと、膣が萎縮して婦人科の内診を痛がることがあります。
森田 自分自身で触れるのも立派なセルフケアになりますから、ぜひ膣内のケアも始めてほしいですね。また、どう触れたら心地いいのか、今の体の状態はどうなのか関心を持つのはすごく大切。
上田 女性ホルモンの分泌量などは、マキア世代なら妊娠を考えていない限りは測らなくても大丈夫。その手前の、普段の生活でできるケアをどんどん取り入れてください。
森田 その上で、ちょっとした悩みを相談できるようなかかりつけの婦人科医をもつのが理想ですよね。
上田 デリケートゾーンの悩みは、実は恋愛に積極的になれなかったり自信がもてない要因になっていることが多いんです。人間関係にも仕事にも影響しますから悩みは正しいケアで解消して、女性性をポジティブに楽しみましょう!
“フランスでは、脱毛もセルフケアも
大人の女性のたしなみです”――森田さん
“知識がないゆえのトラブルが多い。
大切な場所にきちんと関心をもって”
――上田さん
色や形の悩みもお任せ!
よろず相談できるクリニック
「セックスは食と同じ、人間の本能」と断言する上田先生が婦人科を担当。「下半身の悩みが原因で自分を卑下している女性が少なくありません。ケアで驚くほど気持ちが変わりますよ」
天現寺ソラリアクリニック
東京都渋谷区広尾 5-25-12 Barbizon72 2F
☎03(6408)5550
診療時間 10:00〜19:00
㊡日曜
tengenji-solaria.com
皮膚科、形成外科、婦人科併設。
MAQUIA4月号
撮影/長谷川 梓(対談) 藤澤由加 ヘア&メイク/室橋佑紀〈ROI〉 スタイリスト/福永いずみ モデル/福吉真璃奈(マキアビューティズ) イラスト/松本美緒 取材・文/高見沢里子 構成/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA4月号☆好評発売中】