突然ですが、皆さんは「腸活」していますか?
最近では、お腹の調子がよくない人だけでなく美容や健康意識の高い人たちの多くが、いわゆる「腸によい活動」をしていますが、腸は「第二の脳」ともいわれるくらい体の中でももっとも重要な臓器の一つ。
体の免疫機能の約60%は腸管に存在していて、腸内細菌のバランスが良いほど腸管免疫力が発達・向上することが研究結果として発表されているため、あらゆる病気の予防だけでなく、ダイエットや便秘改善、免疫アップ、睡眠の質向上、自律神経を整えるなどなど、健康な体づくりのカギは大腸にあるといわれています。
そして、これらは全て「美肌」につながるもの。“肌は内臓の鏡”とよくいわれるのは、こういったつながりがあるからなのですね!!
ただ、雑誌やネットなどを見て「腸によい」といわれる方法や食べ物、サプリメントなどを何でもかんでも摂ればよいというわけではなく、自分に合ったものを摂らないと意味がないのだそう!
というのも、人の腸内には約1000種類、約100兆個もの腸内細菌が住み着いていて、大腸内に腸内細菌が住みついている様子を花畑にちなんで「腸内フローラ」と呼ばれていますが、この腸内フローラのバランスや存在している菌は人それぞれ異なるから。
しかも腸内フローラは、加齢や食生活などによって多少変化するもののある程度持って生まれたもので決まっているため、それに応じて足りないものを補ったり、悪いものであれば除菌をするなどの対策をしていく必要があるのです。
「肌の悩みを大腸を整えることで解決できる」ということに着目し、実際の医療の現場でも肌悩みを持った患者さんに『腸内フローラ検査』を行って治療を行っている、“消化器科的皮膚科”を掲げているクリニックもあります!
体の免疫力アップにより意識が高まる今、年齢的にももうすぐターニングポイントということもあり、私も受けてきました!
私が肌悩みを相談し、腸内フローラ検査&カウンセリングを受けたのは、東京都港区にある「みなと芝クリニック」。
芝公園駅から徒歩4分、浜松町駅から10分ほどの場所にある、消化器内科から外科、皮膚科など、街の人々の健康をマルチにサポートしているお医者さんで、女性特有の症状にもトータルでサポートしてくれます。
みなと芝クリニック
こちらの川本院長(すべての領域をお一人で診療してるの、すごくないですか……!?)に、腸内フローラ検査によるアドバイスを行っていただきました。
検査を受ける前にまずは質問。
■なぜ腸内フローラを知ることが美肌につながるのか?
はっきりとはまだ解明されていないそうなのですが、代謝不良や老廃物の排泄、アレルギー症状、自律神経や女性ホルモンのバランス、睡眠不足など、肌荒れの要因とされているものが腸内環境に関与しているため、腸内フローラを整えることで全身に多角的に良い効果が期待できるので、結果として肌トラブルの改善にもつながると考えられます。
そこで腸内フローラをチェックすることで、その人の腸内フローラの様子に合わせて、腸に原因があれば食事や生活習慣を改善するためのアドバイスや薬の処方、除菌などのアプローチが行うことで健康と美肌を目指すことができます。
■腸内フローラ検査の流れ
①クリニックで血圧などを測り、検査キットをもらう
②自宅でセルフで腸内細菌を採取し、検査機関へ郵送
③結果が出たらクリニックに検査結果とアドバイスを聞きに行く
検査方法はとても簡単で、検便してそのままキットに付属の封筒に入れて送るだけ。
(検査は保険適用外)
結果が出るのに3週間ほどかかるのですが、結果はクリニックに届くので連絡が来たら再度クリニックへ行き、結果をもとにアドバイスを受けます。
こちらが、検査結果のデータです!
最新の遺伝子検査機でそれぞれの最近のDNAをカウントし、その値から、便の中の細菌の割合を計算し腸内バランスを推測するという仕組みになっています。
まずはザックリ結論から、私の腸内環境総合評価は「59」。数字のとおり平均的な腸内環境ということで安心(?)。
ビフィズス菌、乳酸菌、バクテロイデス、プレボテラ、クロストリジウム、その他、と大きく分けた6つの割合のを表す数値で腸内フローラのバランスを見るのですが、こちらは乳酸菌群が低めであるものの悪玉菌が低めなので、善玉菌・悪玉菌のバランスも平均的ということがわかるグラフ。
私の結果をもとに、それぞれの菌の特徴についてクローズアップしていくのでぜひ参考にしてみてください!
●ビフィズス菌(やや高め)
善玉菌と呼ばれる菌で、腸内環境を改善する作用があるほか、ウイルスや病原菌への殺菌効果、免疫調整作用があるといわれています。
●乳酸菌群(やや低め)
腸内で乳酸菌を作る菌の総称で、ビフィズス菌と反対に加齢とともに増える傾向があり。
●バクテロイデス(平均的)
脂肪の蓄積を抑制したり、筋肉での脂肪燃焼を促進する働きなどが確認されている「ヤセ菌」。この中には大腸がんの原因といわれている菌も含まれていて日本人の多くが持ち合わせているそうなのですが、私はその菌自体が存在なし!という欧米人型の腸なのだそう。
●プレボテラ属(やや低め)
こちらも「ヤセ菌」といわれている菌で、日本人には多い菌らしいのですが、またもや欧米型……。この割合が低い人はナッツ類を食べるといいらしい。
●クロストリジウム菌群(やや低め)
以前は悪玉菌といわれていたのが、最近の研究で腸内環境をよくする酪酸を生産する菌の仲間を多く含んでいることがわかってきたなど、善玉菌とのバランスである程度はあったほうがいいそう。
この中には、悪臭のもとといわれる菌があるのですが、それはゼロ、アレルギー反応などを抑える免疫に関与する菌は多めの結果だったので安心!
●酪酸菌(やや低め)
成人病の予防につながるなど、最近注目されている菌。これが低めということでちょっとショックを受けましたが……食物繊維やオリゴ糖の摂取、高カカオチョコレートでも増加が見られたという報告もあるとのこと!
これなら無理なく改善できそう。
●エクオールをつくる菌(やや低め)
腸内で大豆イソフラボンから女性ホルモンに似た物質を作ってくれる菌で、美肌や骨粗しょう症などに関与するといわれている菌なのですが、日本人の大半は自分で作れないためゼロという方も大半いるそう。
なので大豆製品を積極的に摂って補うことが大事!
これらのバランスから、肥満タイプや多様性についても分析結果を知ることができます。
私の腸内フローラで見ると、
●多様性はやや高い
●やや太りにくい
ということで、総合すると最初の写真のように平均よりやや良いほうの腸内環境ということがわかりました(笑)!
これらの検査結果をもとに川本先生からいただいたアドバイスは、
●腸内細菌のエサになる水溶性食物繊維を積極的にとる
●乳酸菌は食後にとる
という食事面での改善策をご提案いただき、早速取り入れてみています。
(左から)
●水溶性食物繊維
腸内細菌のエサとなる食物繊維は、腸内環境を整える上で必要不可欠!
先生いわく、今の時期ならオクラがおすすめとのことで、オクラと長芋、納豆を混ぜたねばねば和え。
ごはんや冷ややっことも相性よく、さっぱりしていてこの時期にぴったりな副菜です。
●ビフィズス菌・乳酸菌
朝はヨーグルト、夜は寝る前にヤクルトを飲んでいたのですが、菌は胃酸でやられてしまうため、空腹でとっても意味がないのだそう……!!
ということで、朝は腸内環境を改善するビフィズス菌を摂取できる『ビヒダスヨーグルト』を、ヤセ菌を増やすためによいナッツ入りのシリアルを入れて朝食がわりに。ヤクルトは夕食や昼食の後などのタイミングにチェンジ。
●サプリメントで補給
低めと出ていた酪酸菌と乳酸菌はサプリメントも合わせて効率よく補給。
「AuB BASE(オーブベース)」は酪酸菌を含む29種類の菌を独自配合した「アスリート菌ミックス」をはじめ、菌自体を摂取するプロバイオティクスと、菌の栄養を摂取するプレバイオティクス、その両方の特性を持った「シンバイオティクス」を採用したサプリメント。
このサプリメントを手掛けるAuBの代表である元サッカー選手の鈴木啓太さんは、現在アスリートの腸内環境の解析事業を行っていますが、まだ腸内フローラや腸活が知れ渡る以前の現役時代から腸活を取り入れてパフォーマンス向上に役立てていたというのを聞いて、私も腸活を本格的にやってみようと思ったきっかけでもあります。
こんな感じで、普段の食生活にほんのちょっとアクションを加えるだけでいいので簡単!
腸内環境を整える習慣を見直して、体の中から美しく年齢を重ねていきたいですね!
トータル美容のエキスパート
得意なジャンルは、メイク全般、新商品レポート。元美容部員、美容ライター、メイク講師、美容業界歴16年!化粧品検定1級。さまざまな経験や美容知識を活かして、誰でもマネできる美容テクやメイクの小ワザを発信。