たるみやシワなど気になる肌のエイジングに、実は神経も関わっているって知ってた? 神経のエイジングケアをすることで肌はもちろん、カラダの不調にもアプローチ。神経がエイジングする理由とケアする方法について小田さんが脳神経外科医に取材!

神経のエイジングケアが美肌への近道!? 劣化させないための方法を脳神経外科医に小田さんが取材

美容ジャーナリスト 小田ユイコの“マニアックビューティREPORT”

小田ユイコ

美容ジャーナリスト

小田ユイコさん

30年以上美容記事に携わり、MAQUIA創刊時からスキンケア企画を担当。コスメの進化をかたときも逃さず、取材し続ける。

今月のキーワード「神経のエイジングケア」

老けない肌を保つために、スキンケアで必要な成分を届けようと、日々お手入れに励んでいるマキア読者。表皮や真皮など、皮膚そのものにばかり目を向けがちだけれど、実は皮膚の直下には神経も届いていて、この神経こそが美肌の司令塔なのだそう! 


その神経がエイジングすることで肌まで老化させているらしいと聞きつけ、神経のエイジングに詳しい工藤千秋先生のもとへ。


美肌になぜ神経の存在が大事なのか、神経を若く保つ秘訣をうかがってきました。

お話を伺ったのは…
工藤千秋

脳神経外科医

工藤千秋先生

くどうちあき脳神経外科クリニック院長。認知症や頭痛のほか肩こり、便秘などあらゆる不調の治療にあたる。著書に『病気にならない神経クリーニング』(サンマーク出版)など。

神経はイキイキとした美表情のカギ! 脳との素早いやりとりで美肌をキープ

——肌に触れれば感覚があることからも、顔に神経が届いていることはわかるけれど、肌のエイジングにも関与しているの? 


「はい、そうなんです。顔には表情筋を動かす顔面神経と、暑さや寒さなど環境を察知する三叉神経が。顔面神経が若々しければ目をパチッと開けたり、口角をキュッと上げるなど表情筋がしなやかに動いて、見た目も生き生きと。

三叉神経が若々しければ、環境を素早く察知して脳に『レポート』が届き、脳からその環境に適した指令が肌に送られて、常に良い状態の肌をキープできる。実は神経こそが美の司令塔なのです」と工藤先生。


——実は美肌の要ともいわれる血流も神経がコントロール


「血管の表面には神経が巻きついていて、水道管のバルブのような役割をしており、臨機応変に開け閉めしています。神経が若々しければ、この開け閉めも素早く適切に。

結果として酸素や栄養、水分を肌がきちんと受け取ることができ、美肌を保てるのです」



神経がエイジングするってどういうこと?

神経のカバー「ミエリン」が変形し電気信号の流れが悪くなる

脳は「発電所」で、神経は脳からの電気信号をカラダのすみずみに届ける「電線」。神経のエイジングとは、その電線を覆うカバー、ミエリンが劣化し変形すること。電気信号の流れが滞ってしまう。

神経のエイジングとは 神経のカバー「ミエリン」が変形し電気信号の流れが悪くなる

神経がエイジングすると顔はどうなる?

1 表情が乏しくなる
表情筋を司る顔面神経。顔面神経のミエリンが劣化し、エイジングすると、表情筋の動きが悪くなり魅力がダウン。年齢を重ねると無表情になりがちなのはそのため。

2 環境の察知がにぶり、肌の防御力が衰える
暑さや寒さ、湿度、風の当たり具合などへの感覚がにぶり、脳への『レポート』が不正確になり、スピードがダウン。肌が無防備な状態に。

3 脳からの指令がうまく伝わらず肌ダメージの修復が遅くなる
ミエリンの劣化で脳からの指令もスムーズに届かず、肌細胞のターンオーバーが乱れたり、血流のコントロールがうまくいかず酸素、栄養、水分が肌に十分届かなくなる。

美肌の司令塔、三叉神経

神経のエイジングケア 美肌の司令塔、三叉神経

三叉神経は顔面に大きく3つの経路があり、上は額から目元、真ん中は目の下から頬、下は下唇からのどを支配。ツヤのあるハリ肌は三叉神経の若さにかかっている!



神経のカバー「ミエリン」のダメージをケアして、スイスイ情報を伝達できる肌に

——そんな美しさのカギを握る神経もエイジングしてしまうの? 


神経のカバー、ミエリンが劣化することでエイジング。脳から肌への指令や、肌から脳への『レポート』提出が遅くなってしまいます」。


——なぜミエリンは劣化するの? 


「神経への刺激不足と、もうひとつは栄養不足。ミエリンは脂質とタンパク質のバームクーヘンのような構造。EPAやオメガ3といった良質な脂質、肉や魚、乳製品や大豆製品などのタンパク質が食事からしっかり摂れていないとミエリンは劣化してしまいます」。


——さらに、栄養で大事なのは鉄分なのだそう。


「女性は鉄分が不足しがち。血液中のヘム鉄は酸素を運ぶ宅配便のような存在。酸素は肌にとっても不可欠ですが、神経細胞やミエリンの再生にも必須なんです」。


——ミエリンの劣化は自分でもメンテナンスできる? 


「できます。大事なのはよく笑って表情を動かし顔面神経を刺激したり、肌に適切に触れて三叉神経を刺激したりすること。指で三叉神経を刺激すると、オリゴデンドロサイトという細胞がミエリンの修復に取りかかります

また脂質、タンパク質、鉄分をバランスのいい食事とともにしっかり摂ること。さらにはミエリンが酸欠にならないよう胸を開いた姿勢を心がけて」。


——毎日のスキンケアで肌に心地よく触れることも、神経によい刺激を与えてメンテナンスになるのだそう。知らず知らずのうちに神経のエイジングケアもできていたなんて、スキンケア好きでよかったと思った小田でした。



どうすれば神経のエイジングを食い止められる?

肌の不調を感じたらミエリンを巻きなおす

肌の乾燥、過剰な皮脂、たるみやシワ、くすみによるお疲れ感など、不調を感じたら神経がエイジングしているサイン。ミエリンを巻きなおして、不調を追い払おう!

あご引き・胸だしで姿勢矯正

神経のエイジングケア あご引き・胸だしで姿勢矯正

かかと、お尻、背中、後頭部の4点を壁につけて立つ。背中と肩を壁にぐっと押しつけながら胸を前へ。自然な呼吸を繰り返しながら20秒キープ。胸が開き、酸素をたっぷり取り込み、神経の通りがスムーズに。

三叉神経の起点をプッシュ

神経のエイジングケア 三叉神経の起点をプッシュ

三叉神経を刺激して、ミエリンの修復スイッチをオンに。小鼻のわき、眉頭のすぐ下、あごの両脇の、押すと「イタい」と感じるポイントを中指でプッシュ。少し強めに押したまま10秒キープ。

ミエリンの酸欠をサプリメントでケア

森の晩餐

ミエリンの酸欠をサプリメントでケア 森の晩餐

600粒(1日の目安量5〜10粒) ¥10584/ヒーロー健康ショップ https://hero365.net/

工藤先生プロデュース。ヘム鉄と各種ビタミン、イチョウ葉エキスを配合。



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MAQUIA 2024年11月号
取材・文/小田ユイコ イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 企画/奈良彩花(MAQUIA)

公開日:

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