顔には、隠された「地図」があるって知ってた?顔の地図をひも解けば、肌トラブルやエイジングの原因がわかり、解決にまで導いてくれるのだそう。

美容ジャーナリスト 小田ユイコの“マニアックビューティREPORT”
今月のキーワード「フェイスマッピング」
肌はココロとカラダの状態を映し出す鏡。美容ジャーナリストとして活躍してきた奈部川貴子さんは、過去の取材で肌トラブルは「内臓からのサイン」と知り、リフレクソロジー(反射区)やツボ療法を勉強。
その後独自の顔地図「フェイスマッピング」を確立。その地図に従うとココロとカラダの状態がよくわかり、肌トラブルの原因となっている内臓や脳にまでアプローチできるとのこと。きちんとスキンケアしているのにトラブルが解決しない人、必読です!
シミ、シワ、たるみ、ニキビは内臓からのSOSメッセージ
「もともと東洋医学やアーユルヴェーダでは、望診(ぼうしん)といって顔の表情や肌の状態、色ツヤから健康状態を見る『顔診断』が行われてきました。その診断のベースにあるのは、顔に存在している目には見えない『地図』なんです」と奈部川さん。
——顔に地図があるなんて面白すぎ!そういえば、足裏にも地図みたいなのがありますよね?よくマッサージ屋さんの壁に貼ってありますが……。
「反射区(リフレクソロジー)ですね。実は顔にも同様の反射区が存在しているんですよ」
——そうだったんですね!反射区のゾーンごとに顔を見ると何がわかるの?
「顔の反射区は各内臓と直結。シミ、シワ、たるみ、ニキビ、くすみなど、肌に現れるトラブルは、実は内臓からの『弱っちゃってます』のメッセージ。内臓が処理しきれない老廃物が、汗や皮脂と一緒に排泄された結果なんです。顔の反射区でメッセージを読み取れば、肌トラブルの根本原因を知ることができます」
フェイスマッピングとは?
顔に存在する「2つの地図」を使った美肌&健康法
足裏にカラダの各臓器とつながる反射区があるのと同様、顔にも反射区が存在。ゾーンに現れた肌トラブルから、内臓の状態が読み取れる。
\第1の地図/
顔の反射区

小腸の反射区
額の中央〜下部のゾーン。脳と関係が深くストレスの影響で横ジワに。
肝臓の反射区
眉間〜眉上。肝臓に負担がかかっていると縦にシワが刻まれる。
膵臓の反射区
こめかみと鼻筋の上部。白砂糖の摂りすぎで負担がかかると肝斑が。
胆のうの反射区
目尻の横でこめかみの下部。胆のうに負担がかかると目尻にシワが。
腎臓の反射区
目の下のゾーン。腎臓に負担がかかると、目の下にクマができる。
大腸の反射区
額の上部とほうれい線ができる部分。便秘がちだとシワができる。
生殖器の反射区
口まわりとあごのゾーン。子宮や卵巣にトラブルがあるとニキビが。
肺の反射区
頬の下部〜フェイスライン。肺に負担がかかるとカサつく。
胃の反射区
頬骨のあたり。胃にトラブルがあるとむくみやすくなる。
\第2の地図/
顔のツボ
フェイスマッピングで考える顔ツボは、古来伝わる経穴や奇穴と、モーターポイントなど美と健康を改善する効果のある「点」。押すと神経を介して脳や血管、リンパ、臓器に伝わる。
足ツボよりはるかに多い顔ツボ。押せば美肌スイッチがONに
——顔の反射区で肌トラブルの原因がわかったら、どのようにケアすればいい?
「おすすめは『顔ツボ』です。顔にはもうひとつの『点の地図』、顔ツボが存在しています。ケアしたい反射区内と周辺の顔ツボを刺激することで、ダイレクトに内臓に信号を送ることができます」。
——不思議!なぜツボを刺激すると内臓に届くの?
「ツボは経穴(けいけつ)といって、東洋医学の経絡のポイント。そこには神経が集中していて、信号伝達の“ハブ”となっているんです。実は顔ツボは、足ツボよりはるかに多く、顔は内臓アプローチのスイッチの宝庫。また、顔は皮をめくればすぐに脳があり、多くの神経が脳からダイレクトにつながっています。顔ツボを押すことで美肌に欠かせない自律神経へのアプローチも叶うのです」。
第1の地図“顔の反射区”で肌トラブルの原因を究明し、第2の地図“顔ツボ”でケアできるというわけですね。最近ほうれい線が気になっていた小田は、第1の地図により大腸からのメッセージを受け取り、腸活を再開。そしてこの後ご紹介するほうれい線のツボを毎日押したところ、1カ月ほどで線が浅く短くなってきました。
美と健康のふたつの地図、これからも活用してキレイに役立てたいです。
第2の地図で肌悩みをどう解消するの?
第1の地図でわかった肌悩みの原因を第2の地図・顔ツボでケア
気になる肌トラブルがある反射区とその周辺にある顔ツボをプッシュ。綿棒を使うとポイントをしっかり刺激でき、効果的。

眉間のシワ
お酒の飲みすぎだけでなく、スマホなどによる目の酷使も肝臓に負担。ツボ押しで眉間のシワをケア。
印堂(いんどう)...眉間の中間点。肝臓をケアし、ザワついた心をリラックス。
攅竹(さんちく)...眉頭の内側にあるくぼんだところ。眼輪筋、皺眉筋に働きリラックス。
ほうれい線
ほうれい線は、実は大腸の不調の現れ。ツボ押しで、大腸に負担をかけている便秘をケア。
巨髎(こりょう)...黒目中央から垂直に下りたところで鼻の下縁の真横。
迎香(げいこう)...小鼻のすぐ脇にあるくぼんだところ。
地倉(ちそう)...口角の外側5~10mmのところで、ほうれい線上のポイント。
目の下のクマ
腎臓が弱ると血液のろ過機能が落ち、皮膚の薄い目の下に黒ずんだ血液が透ける。ツボ押しでサポート。
晴明(せいめい)...目頭の斜め上で、骨とぶつかった点。ツンと響くところをプッシュ。
承泣(しょうきゅう)...黒目中央から垂直に下りたところで、目の下の骨の縁。

綿棒は鉛筆持ち。肌に垂直当て、5秒押してゆるめるを10回繰り返す。押す強さは、綿棒のあとが残らない程度に。
MAQUIA 24年2月号
取材・文/小田ユイコ イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 企画/奈良彩花(MAQUIA)
公開日:
























































































