最近SNSをにぎわせているワード、「薄肌」。自分もそんな気はするけれど、実際のところどんな肌? 自身のYouTubeでも取り上げた友利 新先生が、皮膚科医目線で明快に解説します。

\教えて友利先生/
今、一番気になるあのワードを解説!
薄肌の真実
紙より薄い肌は悩みがいろいろ
Q.薄肌はなぜ話題になっているんですか?
A.SNSでコミュニティができたり、自認する人が増えているから
「以前から薄肌を自覚する人は一定数存在していたと思いますが、SNS上で『薄肌友の会』というコミュニティが立ち上がったり、肌診断を受ける機会が増えたりと、薄肌を自認する機会が増えたことが大きいのかと。それにより『自分も薄肌かも?』と検索する人も増えています」(友利先生・以下同)
Q.薄肌って本当にあるの?
A.医学的な言葉ではありません。ただ、これから広く認識されるワードとして注目しています
「一般的な皮膚の厚みの範囲内で薄い状態をさしているのだと思います。この数値より著しく薄い場合は治療対象ですが、ここで言う『薄肌』はあくまでも肌の個性であり、病気ではないんです。『敏感肌』同様、医学用語には存在しませんが、多くの方が悩んでいるのは間違いないので、いずれ広く認識されるようになるはず」

Q.薄肌って遺伝なの?
A.先天的・後天的どちらの場合もあります!
「皮膚の厚さには個人差があり、生まれつき薄めな方もいます。そういう方は、色白で、血管が透けて見える肌印象ですね。そういった肌だから楽しめる透明感メイクなどもあると思います。一方で、間違ったケアや施術、外的刺激、加齢などで後天的に薄肌になるケースもよく見られます」
Q.薄肌ではどんなことが起きやすいの?
A.バリア機能が低下することで刺激を受けやすく、乾燥、炎症、ターンオーバーの乱れが起こりやすい状態
「薄肌ではバリア機能が低下しやすいため、外的刺激や乾燥に弱く、炎症が起こりやすくなっています。炎症によりエイジングが加速しやすいのも問題ですね。また、ターンオーバーが乱れて未熟な細胞が表に出てきてしまうとさらにバリア機能が低下してしまい、負のスパイラルに陥りがちなんです」
Q.薄肌トラブルに陥る原因は?
A.肌摩擦や過度なお手入れに要注意です
「薄肌でも、赤みやピリつき、乾燥などがなければ、健やかな状態です。肌悩みが気になるなら、ゴシゴシ顔を洗うなど摩擦を加えていないか、過度なピーリングやレチノールケア、頻繁なレーザー治療など、間違ったケアをしていないかをまず疑ってみて」
Q.薄肌の負の症状は改善できる?
A.まずバリア機能を強化して、その後、肌の厚みを出すケアを! 適切なケアをすれば改善します
「まず攻めのケアは一旦中断し、優しくいたわりつつバリア機能を育むケアをしましょう。3カ月から半年ほどかけてバリア機能の土台を整え、不調を感じなくなったら、今度は肌の厚みを出すレチノールなどの成分を投入して。本来の肌質は変わりませんが、症状は改善するはず」
MAQUIA 8月号
撮影/天日恵美子(モデル) さとうしんすけ(物) ヘア&メイク/鈴木京子 スタイリスト/山本瑶奈(物) 取材・文/中島 彩(MAQUIA) 企画・構成/髙橋里佳(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。
公開日:

































































































