肌質や肌タイプの“捉え方”“例え方”が多様になった昨今。「私の本当の肌質って?」と迷うことも多いはず。肌メカニズムとコスメに精通した友利新先生が、今一度、肌質の基本をレクチャー。
乾燥肌からビニール肌まで、いろんなタイプがあるけれど……
教えて、友利先生
私の肌質ってなんですか?
“肌の捉え方が多様に。でも基本の肌タイプにのっとってコスメ選びを”
「クリニックでもいろいろな肌タイプを自称する患者さまが増えていますが、前提として『乾燥肌、敏感肌、脂性肌』以外の肌タイプは医学用語ではありません。SNSの影響で多くの肌状態を目にし、見た目の印象で肌質を例えることが増えたため、“ビニール肌”“薄肌”“厚肌”という呼称が出てきたようです。ただコスメ選びの際は、見た目ではなく『乾燥肌、敏感肌、脂性肌』+『混合肌』という“肌の状態”で判断することが大切。肌タイプを知ることで、客観的に必要なお手入れを把握し未来の肌悩みに先手を打つことができます」(友利先生・以下同)
今話題の
○○肌って
どうなんですか?
ビニール肌
角質ケアのしすぎなどでキメが乱れた
人工的なつるっとした肌印象のこと
「クリニックでのピーリング施術や、強いレチノールコスメなどを短期間で多用したことによる、ビニールのように薄くてつるんとした印象の肌のこと。一見肌がきれいに見えるのですが、キメがなくなり肌のバリア機能が弱くなっています。」
インナードライ肌
現代人の多くが陥りがちな
乾燥とベタつきの混在肌タイプ
「ベースに“乾燥”があり、部分的にカサつく部分と皮脂が多い部分が混在している肌状態。空調や、季節による気温や湿度変化が大きい環境で起こりやすく、多くの人が属していると私は思っています。体調によって変化することも。」
薄肌↔︎厚肌
肌タイプを見た目印象で区別している呼称です
「この二つは明確な判断が難しく、おそらく見た目の印象で呼んでいるのだと推測。“厚肌”は脂性肌やニキビ肌、ゴワつきやすい肌のことを、“薄肌”は乾燥していたり血管が透けて見える肌状態を呼んでいるように見受けられます。」
基本の肌質は
この5タイプ
普通肌
乾燥も皮脂浮きも気にならず、大きな肌トラブルが起きない、健康的で理想的な肌質。この肌ならどの肌タイプのコスメを使っても大丈夫。
乾燥肌
常に肌の乾燥を感じている状態だけど、赤みやかゆみはない。洗顔後すぐに肌がつっぱったり、メイクのノリが悪く粉っぽくなるのが悩み。
敏感肌
常に乾燥を感じていて、かゆみや赤み、キメの乱れなどが起こっている肌。今までのコスメが急に使えなくなったりニキビができることも。
混合肌
TゾーンはテカるがUゾーンはカサカサ。または夏はテカリがひどいのに冬は乾燥がひどいなど、乾燥とテカリが混在している肌状態のこと。
脂性肌
皮脂分泌が盛んでテカリやすく、季節を問わず乾燥はあまり感じない。毛穴が目立つ、角栓ができやすい、ニキビができやすい人も。
あなたの肌質をCheck!
一番チェックが多かったタイプが今のあなたの肌質。季節や年齢で変化するので、定期的にチェックするのがおすすめ。
乾燥肌
□ 洗顔後、すぐに肌の乾きを感じる
□ 肌の手触りがカサカサ、ガサガサ
□ とろみのある化粧水やこっくり系クリームが好き
□ メイクのノリが悪い
□ フェイスパウダーが浮いてしまう
脂性肌
□ 季節を問わず皮脂が出やすい
□ 毛穴が開きやすく、つまりも気になる
□ 毛穴のサイズが大きい
□ ニキビや吹き出物ができやすい
□ こっくり系のクリームやオイルが苦手
敏感肌
□ 乾燥などで肌に赤みやかゆみが出やすい
□ いつものコスメが急に合わなくなることがある
□ 季節の変わり目に肌がゆらぎがち
□ 生理や体調の変化が肌に現れやすい
□ 化粧品にかぶれたり刺激を感じやすい
混合肌
□ 夏はテカるけど冬になると乾燥がひどくなる
□ 肌の中にテカる部分とつっぱる部分が混在している
□ テカるのに潤い感が不足していると感じる
□ Tゾーンだけベースメイクが崩れやすい
□ 水分量が少ないのに皮脂は出る
MAQUIA 12月号
撮影/花盛友里(モデル) ヘア&メイク/福岡玲衣〈W〉 スタイリスト/金山玲子 モデル/さかたりさ 取材・文/松井美千代 構成/山下弓子(MAQUIA)
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