2018年、プチプラ&コスパコスメはかつてない盛り上がり。「MAQUIA」7月号では、日本初上陸&コスパ界の新星コスメなど、見逃せないプチプラ&コスパコスメの注目トピックスをご紹介。
3000円以下でこの実力
美容賢者40名が厳選
第5回 声に出して讃えたい
プチプラコスパコスメグランプリ2018
美容ジャーナリスト
齋藤 薫 特別寄稿
女性誌編集者を経て美容ジャーナリストに。美容はもちろんのこと、時事やトレンド、恋愛など、多岐にわたるジャンルを常に鋭く観察&解説する。
「日本女性の熱きコスメ愛が、コスパをここまで成長させた!」
高いものほど良い……この法則は一昔前に終わった。高いものにはそれなりの覚悟と説得力が必要になり、「安かろう悪かろう」も過去のものになった。今、コスメ界にはいよいよ新しい価格感がなだれ込もうとしている。それは、うっかりするとプレステージブランドの品質をコスパコスメが超えてしまうという大逆転。それどころか、プチプラから始まるトレンドは、今とても多い。コスパコスメで成功したアイテムをプレステージが後追いするという逆転現象は、開発面でも多々起こっているのだ。
でも一体なぜ? 1つに、化粧品業界で進むグループ化で、高級コスメの最先端処方があっという間に下まで降りて、プチプラに応用されるケースが多々あること。加えて、SNSの普及でみんながリアルにコスメ批評し、安かろう悪かろうはもちろんのこと、価格に見合わない品質は許さない。自然に起きた品質向上、価格努力がとてもポジティブな競争を生んだのだ。だから大きなきっかけは、日本の女子の熱心なコスメ遣いにあったということ。
ましてや開発面でのコスパコスメの成長も、実はコスメの目利きほど、安くて良いものを確実に選んでいて、優秀なコスパコスメほど、厳しい目で鍛えられ、それこそ毎シーズン毎シーズン進化を遂げる。それはもう面白いほどに。結果として、日本は“コスパコスメが最も優秀な国”になったと言っていいだろう。
そこには、日本が誇る安全性というものも大きく影響している。低価格によって削られるのは安全性である可能性も高いところ、そこだけは譲れないという国民性から、安心安全なコスパコスメがあっという間に常識となっていった。コスパを優先しても諦めるものがなければ、コスパコスメで充分じゃない?そういう私たちの判断が、今度は逆にプレステージコスメのプライドを刺激し、開発熱に火をつけるという、素晴らしいスパイラルが生まれていることにも気づいてほしい。そういう意味でも、頑張れコスパコスメ! 1人でも多くの人をキレイにするために!
美容賢者40名が投票
美の目利きたちが新旧問わず、3000円(税抜)以下で名品を選出。※ジャンル内は五十音順
MAQUIA7月号
撮影/岩谷優一〈vale.〉(モデル) 川口大藏〈STIJL〉 橋口恵佑(物) ヘア&メイク/河嶋 希〈io〉 スタイリスト/松島 茜〈io〉 モデル/藤野有理 取材・文/風間裕美子 野崎千衣子 構成/木下理恵(MAQUIA)
【MAQUIA7月号は5月22日発売】