「近くに来たから出てこない?」彼からのうれしいお誘い。そんな場面では彼を待たせることも、フルメイクで登場するのも絶対NG。何もしてない顔してかわいい女に見せる、即、実戦型の神崎流あれこれを「MAQUIA」2月号から紹介します。
寝顔に、寝起きに、お風呂上がり。面白いところだと発熱中やゴミ出し現場。実はこれ、男が女を「色っぽい」と感じるシーンのいくつか。女からしてみれば、少々「?」がつくけれど、読み解いてみると解りやすく単純な「可愛い男心」が見えてくる。このシーンに共通しているのが「無防備」さ。
今どきでいう「抜け」や「脱力感」とも繋がるもの。この「入っていたもの」がするっと抜けた状態に、男はなぜか弱い。たぶん、いつもは隠れているものがちらりと見えてしまったときの、チラリズム的な感覚。どうしようもなく本能をうずかせる瞬間。女としてはこの「秘めていたものがふと見えてしまうときの強力な官能的色気を感じさせる瞬間」が、毎日の中にも混在するということを覚えておきたい。そして、その瞬間を存分に活用し男心を吸着する術を取得しておきたい。
この「offの色気」を効果的に使うことができれば、かなりデキる女。例えば、わたしの友人のデキ女はちょいちょいとこの「off顔」を投入して、常に恋心を確実に育成している。
彼女がよく使うのが「急な誘い」×「off顔」。彼からの急なお誘いはもちろん、本当は計画的なこちらからの急な誘い。どちらにせよ「早く会いたかったからなんにもしないできちゃった」的な、「お風呂上がりだったからメイクあまりしてなくて恥ずかしい」的な感じで初々しく登場。いつも見せている顔とは違う彼女に、まんまとハマっていく男心を何度見てきたか。まじめな話、効果は絶大!
この「offの色気」もポイントは、スッピン以上メイク未満な顔であること。なにもしないどんよりくすんだスッピンでは、生活感が顔からだだ漏れ。とはいえ、メイク感が際立ってしまっては未完成・無防備な隙が埋まる。この間の絶妙な脱力メイクをつくるのが理想。そして、できればボディソープやヘアシャンプーなどの「洗い立てのにおい」を、さりげなく纏えたら間違いなく最強。
MAQUIA2月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/菊地泰久〈vale.〉 ヘア/津村佳奈〈Un ami〉 スタイリスト/川﨑加織 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
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