じわじわと人口を増やしていた黒髪・暗髪ブームも、ここ最近では完全トレンドに。でも、髪色に合わせると、重たい印象になったり、野暮ったく見えてしまうのが暗めヘアメイクの弱点。そこで、肌の透明感を引き出すヘアカラーのポイントと、黒髪・暗髪と相性の良い旬メイクを徹底解説。春らしい軽やかな表情とともに、垢抜け印象を狙いましょう!
- 今、黒髪がなぜ人気?
- 黒髪・暗髪に似合う垢抜けメイク【9つのポイント】
- 《Point1》ツヤ系下地でナチュラルカバー
- 《Point2》薄づきのクッションファンデで厚塗り防止
- 《Point3》グレージュ系シェーディングで小顔印象に
- 《Point4》眉はパウダーでふんわり軽やかに
- 《Point5》シアーな血色チークでやさしさをプラス
- 《Point6》ベージュで立体感のある目元に
- 《Point7》シアーな黒でインラインを埋める
- 《Point8》黒マスカラで繊細まつ毛に
- 《Point9》むっちり粘膜グロスがグッドバランス
スタイリスト。上品でフェミニンな印象になれる黒髪・暗髪スタイルが得意。一人ひとりに合わせた、肌映え暗髪カラーを提案。
今、黒髪がなぜ人気?
お話を伺ったのは、お客様の約8割が黒髪・暗髪オーダーという、GARDEN YOKOHAMAのスタイリスト、塩見 勇さん。
「ここ2年で黒髪・暗髪オーダーは圧倒的に増えています。そのトレンドの理由は2つあり、1つは韓国ブーム。K-POPアイドルや韓国インフルエンサーの方の黒髪率が増えているため、そのスタイルを真似したいという声が多いですね。もう1つはコロナ禍の影響。ヘアサロンに訪れる機会がグッと減ってしまったため、カラー褪色が目立たない暗めカラーの需要が高まりました。その褪色の目立たなさは、黒髪・暗髪のメリットの1つ。また、暗めカラーはツヤが出やすいので品良く見えるのもポイント。さらに、顔のフレームが引き締まるので、小顔効果も高まります。黒髪・暗髪は今っぽく見えること以外にも、実は良いことずくめなんです。とはいえ、地毛の黒髪ではなく、6トーンぐらいの髪色にあえてカラーリングするのが洒落見えのコツ。重たくならず、透明感も演出できますよ」
▶イエベさんに似合う暗髪カラーは
《ショコラブラウン》
イエベ映えするのは、ほのかにチョコレートのような甘さを感じるショコラブラウン。髪を柔らかく見せ、顔印象まで明るく見せてくれる。
▶ブルべさんに似合う暗髪カラーは
《グレージュ》
ブルベ肌に似合うのはグレージュ系。赤みを消すくすみニュアンスが、スタイリッシュな印象をアシスト。透明感のある肌をより際立たせてくれる。
▼黒髪・暗髪におすすめのスタイリング剤
mm バター
紫外線防止効果を備えたバタータイプのスタイリング剤。髪になじみやすい柔らかなテクスチャーで、軽やかな束感をメイク。SPF15・PA+ 30g ¥2750/b-ex
黒髪・暗髪におすすめなのが、バーム系スタイリング。暗めヘアを重たく見せず、品の良いツヤを与えながら、軽やかな毛流れを演出できる。
Ciika シルキーオイル
ヘアサロン「GARDEN」のオリジナルプロダクト。たっぷりの美容成分を配合し、乾燥ダメージを補修。指通りの良いなめらかな髪へ。75ml ¥3520/ガーデンプロジェクト
黒髪・暗髪のアウトバスケアにおすすめなのがヘアオイル。重ためオイルはベタッとした印象になってしまうので、軽やかテクスチャーをチョイス。
エルジューダ ポイントケアスティック
長めのブラシで狙った浮き毛をフィックス。保湿効果がありながら、ベタつきのないジェルテクスチャー。15ml ¥1650(美容室専売品)/ミルボン
黒髪・暗髪は浮き毛が目立ちやすいため、部分用スタイリング剤でポイントケア。マスカラタイプなら、ペタンコにならず浮き毛のみ抑えられる。
黒髪・暗髪に似合う垢抜けメイク【9つのポイント】
重ため印象にならない、黒髪メイク・暗髪メイクのコツとは? トレンドを牽引するヘア&メイクアップアーティスト北原 果さんに伺います。「黒髪メイクで気をつけるポイントはメリハリ。ベースメイクは軽やかに、カラーメイクは柔らかな色を選びつつ、締めるところは締めるのがコツ。また、暗めヘアは血色がないと顔色が悪く見えるので、どこかしら血色を足して、フレッシュな印象を加えましょう」
《Point1》ツヤ系下地でナチュラルカバー
リブタンクトップ(4月発売) ¥7920/uncrave(uncrave WHITE)
オルビスの下地をパール大の量手に取り、顔全体になじませハンドプレス。小鼻まわりや目元など、細かな部分は浮かないようにトントンと優しくON。ツヤ系ベージュ下地を選び、ここでくすみや赤みなどを飛ばしておく。
オルビスユー トリートメントプライマー
肌コンディションが悪い日でも、潤いで包まれるような仕上がりが特徴。毛穴や小ジワなどの凹凸をさりげなくカバーし、つるんとしたハリ肌へ。SPF50・PA+++ 30g ¥1760/オルビス(2023/3/22発売)
▶イエベにおすすめの下地《プリマヴィスタ》
プリマヴィスタ スキンプロテクトベース〈乾燥くずれ防止〉
イエベタイプは、肌なじみの良いベージュ系を。くすみや色ムラなどの肌悩みをここで飛ばし、ファンデーションの厚塗りを予防。ベージュ SPF20・PA++ 25g ¥3080(編集部調べ)/花王
▶ブルべにおすすめの下地《ジルスチュアート》
ジルスチュアート イルミネイティング セラムプライマー
ブルベさんにおすすめなのが、ほんのりピンクみのあるラベンダー。透明感と温かみをプラスし、黒髪の重たい印象を払拭。02 SPF20・PA++ 30ml ¥3520/ジルスチュアート ビューティ
《Point2》薄づきのクッションファンデで厚塗り防止
カバー力がありながら、軽やかに仕上がるクッションファンデーションをチョイス。ファンデーションを取ったパフを外側から内側へとなじませることで、厚塗り防止。薄くトントンと塗り広げ、細かな部分にはくるくるとなじませる。
タンクッションエクラ ルミヌ
独自の高保湿処方が肌に長時間潤いを与え、夕方になっても乾燥知らず。重ねるほどにツヤとカバー力を叶えつつ、厚みのない仕上がり。SPF25・PA+++ 15g ¥11000(セット価格)/クレ・ド・ポー ボーテ(2023/3/21発売)
《Point3》グレージュ系シェーディングで小顔印象に
暗髪は肌のコントラストが強いため、顔が大きく見えてしまう可能性も。髪とのなじみが良いグレージュ系シェーディングを髪の生え際になじませて、小顔印象へ。小回りの利く小さめブラシで、丸みのあるおでこになるよう角を削いで。
リリミュウ シアーマットシェーディング
暗髪と肌との“つなぎ”的役割で取り入れたいのが、グレージュトーンのシェーディング。シアーマットな質感なら、肌に溶け込むように発色し、自然な立体感を演出。1番右の色を使用。3色入りなので濃淡も調整しやすい。01 ¥1760/コージー本舗
《Point4》眉はパウダーでふんわり軽やかに
今シーズンの眉トレンドは黒髪とも相性の良い、パウダーで仕上げるふんわり軽やかな眉。まずはアイブロウパレットの右下を眉の地肌全体に。毛がない部分には左下を足し、最後にまた右下のベージュを毛全体にかぶせるようにON。
フーミー マルチアイブロウパウダー
アイブロウはもちろん、アイシャドウとしても使えるマルチな、人気アイブロウパウダーがリニューアル。使う人を選ばないナチュラルベージュ。ほのかにキラめくニュアンスが眉をさらに軽やかに! オイルブラウン ¥1980/Nuzzle
《Point5》シアーな血色チークでやさしさをプラス
チークはほのかな血色を与える、淡いピンクベージュをセレクト。チークをブラシに取り、頬骨の高い位置から頬の内側へと斜め下にブラシをスライド。チークの印象を外側に広げすぎないことで、小顔効果も狙える。
ジルスチュアート メルティシマー ブラッシュ
さまざまなパールとオイルリッチな質感で、しっとり保湿しながらうるっとしたツヤめきを演出。ピンク、ゴールド、シルバーパールをMIXしたナチュラルカラー。02 ¥2860/ジルスチュアート ビューティ(2023/4/7発売)
《Point6》ベージュで立体感のある目元に
アイパレットの右上をアイホール広めになじませる。二重幅にはアイパレットの左下をON。暗髪とのバランスを取り、赤みベージュでさりげなくメリハリ。
下まぶた全体には、アイパレットの右上の透け感のあるカラーを。さらにその内側のまつ毛のキワには左上のカラーを細チップでON。さりげなく涙袋をふっくら。
ルナソル アイカラーレーション
シアーに発色する赤みベージュの組み合わせなので、重ねても重たくならない仕上がり。さりげなく目元を立体的に見せながら、温度感のある柔らかな眼差しをメイク。19 ¥6820/カネボウ化粧品(2023/3/17発売)
《Point7》シアーな黒でインラインを埋める
髪色にメイクが負けないように、インラインはペンシルアイライナーできちんと引き締め。色は漆黒だとコントラストが強くなりすぎるため、黒は黒でも透け感のある発色か、グレージュ系のカラーをチョイス。
ケイト スーパーシャープライナーペンシル
面と角を使い分けられる楕円芯なので、目のキワでも安定したラインが自在に。ペンシルながらも、美しい目尻ラインが描ける。汗や水、こすれにも強いウォーター&スマッジプルーフ。BK-1 ¥1210(編集部調べ)/カネボウ化粧品
《Point8》黒マスカラで繊細まつ毛に
ビューラーでまつ毛をカールアップ後、上まつ毛に黒マスカラをON。下まつ毛にもサラリとひと塗り。マスカラはボリュームタイプではなくロングタイプを選び、コームでしっかりとかして繊細に仕上げて。
カネボウ セパレートロングラッシュCC
細めのブラシが目のキワのまつ毛までしっかりキャッチ。目元のフレームをさりげなく際立たせながら、大人の美ロングまつ毛をメイク。お湯で落とせるフィルムタイプ。ML1 ¥4180/カネボウインターナショナルDiv.
《Point9》むっちり粘膜グロスがグッドバランス
マスクオフできる今季は、唇に厚みを持たせるグロスがトレンド。チークとバランスを取り、ピンクベージュ系のグロスをセレクト。唇の内側から全体へと塗り広げ、むっちりボリューミーに見せて。
ディヴァインリップジェム
唇を包み込むような薄膜で、つけているのを忘れてしまうほど。ワンストロークで口紅の発色とグロスのツヤを両立。肌がキレイに見えるまろやか発色のピンクベージュ。隠しティント効果で、色持ち持続。04 ¥3850/THREE
2023年最新! 抜け感のある黒髪メイク・暗髪メイクが完成♡
イヤリング ¥2860/サンポークリエイト(mimi33) ホワイトシャツ(3月下旬発売) ¥8990/UNFILO ベージュジレ(4月発売)¥21890/uncrave(uncrave STANDARD) リング(2本セット) ¥1650/サンポークリエイト(アネモネ)
ダークトーンの髪色でも、柔らかく抜け感が出る黒髪メイク・暗髪メイクが完成。メイクでは重ためのカラーを使わず、締めるところは締める、そして血色を足すルールを覚えれば、他のカラーでも応用可能です。今回のメイクをベースに、黒髪・暗髪スタイルを楽しんでみては?
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。
撮影/藤澤由加 モデル/横田真悠 ヘア&メイク/北原 果〈KiKi inc.〉 スタイリスト/中村美保 取材・文/谷口絵美 構成/足立舞香(MAQUIA ONLINE)
マキアエディター
マスクオフで肌管理の追求が止まらない!
最終更新日: