自分だけが「サスティナブル」を実践しても意味がない気がする……。そんな疑問に、専門家がズバリ回答! 何もしなければ、こんな未来が訪れるかも!?
簡単にできることが実はたくさん
美容で叶えるサスティナブル
Q 自分ができることは小さくて、やっても意味がない気がする
A 一人一人の力は小さくても一歩踏み出すことが社会を大きく変えます!
一般社団法人 エシカル協会 理事
竹地由佳さん
東日本大震災を機に、「エシカルな仕事をしたい」と決意。エシカル協会の立ち上げに参画。エシカル消費の普及啓発を行う。
「私たちの生活は地球の未来につながっています。一人一人が小さな一歩を踏み出すことが、社会を変えて前進させる力になります。『エいきょうを シっかりと カんがえル』=エシカルという視点を持つことで、自分も地球も、より美しくなっていけると思います。」
これからどうなる?
もしも私たちが何もしなかったらこんな未来が訪れるかも!?
気候変動によるさらなる温暖化
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次報告書では、60〜80年後の気温は平均約2.6〜4.8℃も上がる可能性があり、たとえば東京は1年の3割近くが真夏日に。「節水やごみ削減など、暮らしの見直しがアクションにつながります」(竹地さん、以下同)
ごみを捨てる場所がない
日本で廃棄される家庭ごみは年間4167万トン! 環境省によれば、残り約20年で日本全国の埋め立て場や最終処分場が満杯に。「私たち現代人は、地球2.9個分の暮らしをしています。ごみの削減はもちろん、リサイクルや古紙回収なども積極的に活用を」
資源の枯渇
コスメや洋服、食べものなど、あらゆるモノが私たちの手元に届くまでに多くの天然資源やエネルギーを消費。「エシカルの視点から、商品がつくられる背景を想像して選んだり、積極的に環境問題などに取り組む企業のアイテムを選ぶというのも1つの選択肢です」
誰かを搾取し続ける
モノをつくるには人の手が必要。けれど、つくり手が安い賃金で過酷な労働を強いられていたり、幼い子どもが働かされたりするなど、搾取が起きているケースもしばしば。「生産者のよりよい暮らしを目指すフェアトレード認証を受けた製品を選ぶことがサポートに」
生物多様性の損失
森林伐採や地球温暖化などが要因となって絶滅の危機に瀕している野生動物は、なんと3716種。「動物実験をしていない証しであるクルエルティフリーなど、環境に配慮した製造過程や製品であることを示すサスティナブルな認証マークはひとつの目安になります」
MAQUIA11月号
イラスト/naohiga 取材・文/国分美由紀 企画・構成/横山由佳(MAQUIA)