「MAQUIA」2月号では、神崎恵さんがレセプションパーティで視線を集めるテクニックを披露! 上質なツヤ肌に、マットな赤リップで華を添えて。
神崎 恵
mnuit主宰。ビューティライフスタイリストとしての活動の他、累計100万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回っている。大好評発売中の近著『大人のための美容本』(大和書房)に続き、2018年発売予定の著書製作にますます多忙をきわめている。
レセプションパーティ
上質なツヤ肌にマットな
赤リップで会場の華に!
最近思うことがある。それは日本の綺麗レベルの上昇。街を歩くたび、SNSや雑誌を見るたびに唸ってしまうほど。よく同年代(昭和生まれ)の仕事仲間と集まると、平成生まれの驚くほどの身体的進化の話になる、手足の長さ、腰の高さ、顔の小ささ。これは、まったく昭和の私たちとは違うつくりをしていて、なんて最近の子たちのバランスは美しいのだろうと、自分たちと比べてはもう笑うしかない感覚になる。
そして、綺麗になるためのコスメやツール、技術の進化もまた同じ。綺麗を引き上げる方法やアイテムがあふれ、それだけで確実に綺麗な女のコの数も、ひとりひとりの綺麗の精度も上がっている。何を言いたいかというと、女としての身を引き締めないと、とたんに埋もれてしまう、生きにくい時代がやってきてしまった(?)のではないかということ。
先日、あるブランドのレセプションパーティへ。会場に入る前に、同じパーティに出席するであろう素晴らしく美しい女性を見かけた。肌は透明で、手足もスラリと長く、両手できゅっとまとめたような小さな小さな顔。でも、会場に入ったとたん、そのひとの美しい印象は見えないくらいに薄まってしまった。自分を美しく見せる技を知り尽くした女性たちが溢れる中で、ただ美しいだけではひとの印象に残ることはできない、そんな現実を目の当たりにした出来事だった。これからはただ美しいだけじゃだめ、もうすこし感覚を利用した印象操作が必要ではないかと思う。
例えば、レセプションパーティ。鮮やかで広い空間でどう自分を美しく浮き立たせるか。わたしなら、まずは肌に注力する。面積が広く、印象を作り出す肌に艶を出し、どこから見てもまるでスポットライトを独り占めしているかのような発光感で眼差しを集める。そこにはっとさせるような鮮やかすぎる色を差すことで、その眼差しを引き止める。華やかな空間では、ごちゃごちゃと小さな細工をいくつも仕込むより、これくらい潔くポイントをついた大技が効く。頭や感覚を使って、綺麗に埋もれない綺麗をつくる。これこそ今必要なメイクの技かもしれない。
MAQUIA2月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/三瓶康友 ヘア/津村佳奈〈Un ami omotesando〉 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA2月号☆好評発売中】