「MAQUIA」11月号では、映画館デートのシーンで、恋に効くとっておきのテクニックを神崎恵さんがレクチャー。色みはスキントーン、目元も唇も潤む質感がカギ。
神崎 恵 Megumi Kanzaki
mnuit主宰。ビューティライフスタイリストとしての活動の他、累計100万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回っている。ファン待望の新著『大人のための美容本』(大和書房)も大好評発売中。
映画館
色みはスキントーン、
目元も唇も潤む質感がカギ
恋愛において女の種類を分類すると、「恋上手」な女と「恋下手」な女に分かれる。この区分は容姿の美しさでひかれるものではなく、もっと感覚的なことが多い。それは、服の選び方から食事の仕方、カフェでの座り方や助手席での振る舞いなど、あらゆる瞬間で明確にそのどちらなのかがわかる。
例えば、デートの定番である映画鑑賞。恋上手な女であれば、このたった数時間で確実に二人の心と体の距離を縮める。映画館を出るころには、10cmあった体の距離はもはやなくなり、手を繋ぐのが自然に。見せる表情も親密になり、愛おしいという気持ちまで湧いてくる。このたった数時間でなにが起こっているのか。なにをしているのか。映画館の暗さや席の近さ、静かさ、そして、なんともドラマティックな脳内トリップ。この空間は、とにかく恋に向いている。薄暗さというものは、心の紐をゆるませる。そこにぴたりと寄り添う席。神経が相手側の肌に集中され、いつもは感じにくい微細な接触にもどきどきする。静かなこの空間で言葉を伝えるときには、自然と顔が近づくし、耳もとでささやくなんて大胆なこともさらりとできたりする。物語のどきどき、はらはら、ときに胸が詰まるような切なさや、思わず溢れてしまう涙、胸を打つ美しい景色は心の代謝を高め、恋の沸点はぐーっと低くなる。映画館という空間は、どこまでも恋に近い。
そして、ここからも重要。この空間でよりどきどきを誘い、愛おしさを呼ぶために効いてくるのが、そんな気分を高める見た目。いちばんはふと見た横顔の可愛さ。メイクのポイントは「潤み」と「立体感」。濡れたように潤むまぶたは瞳までうるっと見せ、思わずきゅんとくる愛らしさを感じさせる。そこに女を感じさせる唇の立体感。ぷくっとした柔らかで艶やかな曲線があるだけで横顔は数倍美しくなる。さらに、トップや後頭部から首に美しく繋がるまとめ髪とドラマティクな耳飾りで横顔の精度をあげれば、間違いなく恋に近い女になれる。
神崎流・美人レシピ
MAQUIA11月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/三瓶康友 ヘア/津村佳奈(Un ami omotesando) スタイリスト/コギソマナ 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA11月号☆好評発売中】