「MAQUIA」10月号で連載中の『神崎恵の恋させる瞬間 美容劇場』では、神崎さんが同窓会で自分に自信がもてるメイク&ヘアテクニックを伝授!
神崎 恵 Megumi Kanzaki
mnuit主宰。ビューティライフスタイリストとしての活動の他、累計100万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回っている。ファン待望の新著『大人のための美容本』(大和書房)も大好評発売中。
同窓会
今の自分に自信がもてるハリツヤ肌ベージュメイク
カップルの出会いについてアンケートをとると、上位に上がってくる「同窓会」という場面。確かに、わたしの周りでも、同窓会での再会がきっかけで生涯のパートナーになった……という話も少なくない。「なつかしさ」という風味は、それだけで距離を縮める。大人になった今、恋を始めるにはなかなかの気力と時間が必要になる。初めましてから始まり、相手を知るための時間と自己紹介に何時間も費やし、「さてここからどう進める?」、「恋ってどうやって始めたんだっけ?」と戸惑いながら、面倒なことを粛々と進めていかなければならない。けれど、再会というものは、このいくつかのプロセスをするっと飛ばすことができる。さらに「なつかしさ」というせつなさにも似た、いい風味が加われば、それは確かに恋を始める追い風になる。親しさの下積みにときめきの上積み。まさにお互いが恋に落ちる環境が完成されているということ。
かといって誰もが恋を始められるわけではない。ここで重要なのは「ときめきの上積み」ができるかどうか。数年から十数年たっている中で、自らがときめく存在であるかどうか。以前より今、女として輝いていることが絶対条件になる。
まず、纏いたいのは「品」。顔にも、肌にも、体にも、品の良さを感じさせるひとと、そうでないひとがいる。たとえ絵に描いたような完璧な形をしていたとしても、質感や風合いを間違えるだけで途端に安っぽくなる。大人になっても安い女なんて相手の心を動かせるはずがない。肌や髪は艶っぽく、重ねてきた時間が満たされていることが湧きたつような温かみのある艶が欲しい。横顔も美しく見えるまとめ髪は、女っぽさ、清潔感、凛々しさを感じさせてくれる。服は、肌見せではなくラインで、育ててきた女の気配を感じさせるくらいが丁度いい。そこに効いてくるのがほんのり強めの眉。まろやかなディテールの中に、凛々しさが投入されたときに生まれるしなやかな女っぽさ。これこそが「再会」に効く女の質感。「昔は可愛かったのにね」で終わる女ではなく「今だからこそ恋される女」になりたい。
MAQUIA10月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/三瓶康友 ヘア/津村佳奈〈Un ami omotesando〉 スタイリスト/コギソマナ 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA10月号☆好評発売中】