話題の作品への出演が続く竹内涼真さん。役に飛び込む瞬間のアンテナの働かせ方や仕事への向き合い方——30代を迎えた今だからこそ語れる本音を聞き出しました。トレーニングへのこだわりや、コーヒーや古着に夢中になる日常の楽しみなど、日々の暮らしを大切にする竹内さんの素顔にも迫ります。

竹内涼真 インタビュー ポートレート Netflix 10DANCE

竹内涼真

竹内涼真さん

1993年4月26日生まれ、東京都出身。2013年女性ファッション誌の男性専属モデルオーディションにてグランプリを獲得。翌年『仮面ライダー ドライブ』の主演に抜擢される。以降、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』や、ドラマ『テセウスの船』など多数の作品に出演。TBSドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』での演技が話題に。来年はEX1月期『再会~Silent Truth~』、4月~ミュージカル『奇跡を呼ぶ男』に出演。

日々のトレーニングは今の自分を知るため

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——現在放送中のTBSドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』での演技も大きな反響を呼んでいます。竹内さんが演じる勝男は、つい応援したくなる、愛嬌のある人物ですよね。『10DANCE』とはまったくタイプの異なる役柄ですが、表現の幅を広げるうえで、意識していることはありますか?

竹内さん:アクティングコーチがロサンゼルスにいて、彼とセッションしてどんな役柄にもチャレンジできるようにしています。でも、「幅」は出そうとしていません。今の自分に表現できるもの、そして役に飛び込んでみようと思った自分のアンテナを信じた選択をすることが大切だと思っています。

——アンテナは普段から張り巡らせているんですか?

竹内さん:そうですね。以前より、いろいろなことに敏感に気づけるようになってきた実感があります。20代はとにかく目の前の役に全力で飛び込み続けてきましたが、30代に入ってからは、作品一つひとつの重みがより明確に感じられるようになってきて。だからこそ、本気で向き合いたいと思える作品を選びたい気持ちが強くなっています。

——作品選びは、周りの方に相談していますか?

竹内さん:マネージャーさんと話し合いますが、決めるのは僕自身です。

——『10DANCE』では、ラテンダンスの日本チャンピオンである鈴木信也を演じていらっしゃいます。このハードな作品に飛び込もうと決めたきっかけは?

竹内さん:30歳の時には『龍が如く~Beyond the Game~』をやっていて、それも肉体的にとてもきつかったんですよ(笑)。それが終わって、次にどんな作品に挑戦すればいいだろう?って考えているときに『10DANCE』のお話をいただいて。ダンスはしたことないのに、なぜかできるかもしれないって一筋の希望が見えたんですよね。大きな勘違いだったのかもしれないけど(笑)。なので、31歳は『10DANCE』に取り組もうと決心しました。

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——30代になって、仕事への向き合い方は変わりましたか?

竹内さん:自分はどうありたいか、そしていかに消費されないかを意識するようになりました。あとは、常に自分発信で行動すること。

——自分と向き合う作業って、時にきついこともありますよね。

竹内さん:どうなんだろう。日々トレーニングをしているのですが、体を鍛えたいからやっているのではなく、自分の体と向き合いたいからやっているんです。今の自分を知るため、というか。『10DANCE』の撮影が終わった後には、休みをもらってリフレッシュしましたし、体と頭をリンクさせる作業は大切にしています。

——意識的に時間をとって、ご自身と向き合っていらっしゃるんですね。

竹内さん:そういう時間がないと、消費されてしまうばかりで、自分がなんなのかわからなくなってしまうんですよね。以前は周りの期待に応えないとって、頑張りすぎていたんですが、俳優という職業は、どうアウトプットして表現するかが問われる仕事だと気づいたんです。だからこそ、30代になってより日常を大切にするようになりました。

——では、今は何をしている時が一番楽しいですか?

竹内さん:撮影中、共演者やスタッフの方々と「ああじゃない、こうじゃない」と意見を交わして、ガッとハマった瞬間は、なんともいえない充実感があります。だからこんなにキツくてもやるんでしょうね(笑)。あとコーヒーを淹れて飲んでいる瞬間も幸せですね。

——コーヒー、お好きなんですね。

竹内さん:さまざまな産地から豆を仕入れたり、器具を取り寄せたり。周りからは軽く引かれるくらいハマっています。あとは最近、古着にもハマり出しました。ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』では、よくネクタイをしているのですが、僕も普段からネクタイをしているんです。いろいろなデザインのネクタイを買い漁っています。

——いいですね! プライベートでもおしゃれしてお出かけされていらっしゃるんですね。

竹内さん:そうそう。90年代のジャケットを着て、ネクタイを締めて食事にでかけています。めっちゃ楽しいですよ!

渾身のおしゃれをしてジムに行くのが気分です

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——竹内さんが日々、欠かさずしているトレーニングを教えてください。

竹内さん:全身鍛えていますが、一番大事なのは下半身のトレーニングですね。結局下半身という土台に、体がのっかっているので。

——筋肉量が多いから、効果がありそうですよね。

竹内さん:そうなんです。足のトレーニングはきついけど、一番痩せますよ。『MAQUIA』読者の方にもおすすめです。YouTubeで海外のトレーナーがやっているHIITトレーニング(高強度インターバルトレーニング)を真似してやってみてください。最初はキツく感じると思いますが、やれば体の調子が良くなってきます!

——日々の暮らしにへとへとでトレーニングができない場合はどうすればいいでしょう?

竹内さん:職場のストレスでみなさんお疲れだと思うんですが、体ではなく頭と心が疲れているだけのことも多いんです。「疲れたな」って感じている時に、体を動かすと元気になることもありますよ。気乗りしない時にぜひ試して欲しいのが、トレーニングする際におしゃれをすること。僕は、ジムに行く時に渾身のおしゃれをして行くんです。適当な格好で行くと萎えちゃうから。それだけでぐっと気分が上がります。

——健康のために、意識的に摂るようにしている食材はありますか?

竹内さん:体に合った水をたくさん飲むようにしています。水を飲むと体の循環が良くなるように感じるので。僕はニュージーランドの水が好きで、意識的に飲んでいます。自分に合ったトレーニングや、食事を見つけるのがまず第一歩。まずは自分と向き合って、どんなものが体に合うか試してみてください。

Netflix映画『10DANCE』

Netflix映画 10DANCE 竹内涼真 町田啓太

2025年12月18日(木)よりNetflixにて世界独占配信

出演:竹内涼真 町田啓太 土井志央梨 石井杏奈ほか
原作:井上佐藤『10DANCE』(講談社『ヤングマガジン』連載)
監督:大友啓史
脚本:吉田智子 大友啓史
企画・制作:Netflix

ジャケット ¥319,000、ニット 参考商品、パンツ ¥132,000、シューズ ¥198,000/Ferragamo(フェラガモ・ジャパン 0120-202-170)

撮影/黒沼諭 ヘア&メイク/佐藤友勝(Rond) スタイリスト/徳永貴士 取材・文/高田真莉絵

公開日:

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