デイン・デハーンとロバート・パティンソンという、タイプもキャリアも違う、今をときめくイケメン俳優ふたりが共演。著名ロック・フォトグラファーとして知られるアントン・コービンがメガホンを取った、若き日のジェームズ・ディーンと野心的な若き写真家との友情・青春の葛藤を描いた味わい深いドラマをご紹介!


映画史に残る伝説の俳優

ジェームズ・ディーンの

若き日の葛藤と友情を描く

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★今回のおすすめ新作映画★

『ディーン、君がいた瞬間(とき)』

監督/アントン・コービン 出演/デイン・デハーン、ロバート・パティンソン、ジョエル・エドガートン、ベン・キングズレー 公開中 配給/ギャガ  Photo Credit:Caitlin Cronenberg, ©See-Saw Films  

公式HP http://dean.gaga.ne.jp

<ストーリー>

舞台は1955年のアメリカ。野心溢れる若手写真家のデニス・ストックは、無名の新人俳優ジェームズ・ディーンとパーティで出会う。彼が出演する『エデンの東』の試写を見てスターになることを確信したストックは、LIFE誌に掲載するための密着撮影を持ちかける。LA、NY、そしてディーンの故郷のインディアナまで旅するうち、次第に2人の心が通じ合っていく。


主演映画わずか3本!

24歳の若さで亡くなった

ジェームズ・ディーンとは?

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【松山 梢の女子ツボPOINT!】

今から60年も前に亡くなった映画スター、ジェームズ・ディーンと聞いてピンとくる人、どれだけいるでしょうか? 芸歴はわずか4年。しかも主演作俳優となって半年という短さにもかかわらず、24歳の若さで交通事故によってこの世を去りました。この作品はディーンが亡くなる直前の出来事を追ったドラマです。

ただしよくあるスターの生き様をドラマチックに描いた伝記とは違い、2人の青年が出会ったある一瞬の旅を淡々と切り取っているだけ。わかりやすい感動もなければ、教訓もない。だからこそ、彼らが確かに存在した事実が無性に愛おしくなる、地味だけど味わい深いドラマです。


ジェームズに生き写し! と話題に

主演をつとめるデイン・デーハンに注目!>>

大人になりきれなかった

天才俳優の

知られざる素の姿

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ディーンを演じるのは、『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』や『クロニクル』、『アメイジング・スパイダーマン2』に出演し、デビュー当初は若き日のレオナルド・ディカプリオに似ていると話題になったデイン・デハーン。当初は「自分にできるわけがない」と思い、なんと参加を決めるまで5回も断ったとか! 最終的には3ヶ月で11キロも体重を増やし、見事にディーンを演じています。

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劇中で描かれるのは、“スター”になることにはまったく興味がなく、演じることを愛するピュアな姿。作品が評価されることで、自分に対する周囲の接し方があからさまに変化していく状況に違和感を覚え、必死で抵抗していたことがわかります。どんどん大きくなっていく“ジェームズ・ディーン”という名前を持て余し、素に戻れる故郷で牛に囲まれながら無邪気にボンゴを叩くディーンの姿に、女子なら誰もが母性を刺激されてしまうはず。


“トワイライト”俳優のイメージから脱却!

男臭いロバート・パティンソンに♡>>

アイドル俳優から

見事に脱却した

ロバート・パティンソン

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そしてこの映画の真の主人公と言えるのが、若き写真家のデニス・ストック。ディーンを利用して成功したいという生々しく清潔な野心を持ちながらも、天才肌でカリスマ的な魅力があったディーンに、同じ表現者として嫉妬し、劣等感を抱えていた……。実在のストックはディーンの写真をキッカケに見事成功し、長くフォトグラファーとして活躍していた人物ですが、まだ何者でもなかった不完全な彼の、青臭い青春ドラマとしても見応えたっぷりです。

演じたロバート・パティンソンは、『トワイライト』シリーズで爆発的な人気を獲得したスター俳優ですが、今回はいい意味でキラキラを封印し、つきまとっていた“アイドル俳優”のイメージから脱却。男の弱さもダサさもさらけ出した人間臭い演技に注目です。


〈映画ライター/松山 梢〉

映画のヒロインに感情移入することでかろうじて「女」であることを維持している、三十路まっただ中のライター松山 梢です。自分に足りない女っぷりを向上すべく、そして美意識の高いマキアオンライン読者の女っぷりをさらにアップさせるべく、愛すべき女子向け映画&ドラマを紹介していきます!

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