創刊20周年を記念したスペシャル連載第四回の今回は、デビュー20周年を迎えた木村カエラさんが登場。いつも明るくポジティブな光を放つ彼女には、優しさと瑞々しさ、気合いが溢れていました。
10月24日生まれ。東京都出身。13歳から雑誌などのモデルを務め、2004年シングル『Level 42』でメジャーデビュー。楽曲を精力的にリリースする傍ら、自身のツアーを行い、フェスやイベントにも積極的に参加。CMにも多数出演。10月26日には日本武道館公演が迫っている。6月19日にリリースされた新曲『チーズ』(ビクターエンタテインメント)にも注目。
木村カエラのカラフル20年史★
20年間続けるって大変!でも、苦しさも含めて、楽しい!
デビュー時から変わらない明るくてハッピーなムードが見る人の心を惹き付けるカエラさん。20周年を迎えた今の心境は?と聞くと、「やっぱり続けるってすごいことだなっていうのは実感していて」と言う。
「デビュー前から聴いていた(椎名)林檎さんやaikoさんが周年を迎えるのを知るたび“私もいつか”、とずっと思っていたけど、自分にもそんな日が来るなんて」
トップアーティストとして駆け抜ける中、母となったカエラさんの人生は、また新しいステージに突入した。
「お母さんとしての自分、アーティストとしての自分、どちらも大切で合わせて100%になるという感覚。でも気づけば子育てで精一杯で、仕事では自分の中にあるものを出し尽くしてしまってた。子供と一生懸命向き合って、誰かのために生きれたっていうことに関してはすごくいいことなんだけれども、アーティストとしてはスランプってやつです。20年を通して悩んで、もがいて、まだやったことのない挑戦をしてみたいと思うがゆえに、だいたいのことは苦しくて。まるで自分の命とか人生を削っていくような感覚。でも、乗り越えた瞬間にはいつも必ず新しい自分に出逢うことができて、それがすごく嬉しかったんです。だから、結果的に全部すごく楽しかった! 今は子供も大きくなって、ここ数年はまた新しい気持ちで仕事に一生懸命取り組めるようになったかな」
木村カエラを彩る5つのターニングポイント
2004年6月、メジャーデビュー!
ターニングポイント① 『リルラ リルハ』で自分を出せるように
「リアルライフ、リアルハートの略で、自分で作った造語。人とはちょっと違う自分の世界観を勇気を出して前面に出してみようと思って書いた歌詞が世の中の人に広まって、“私のままでいいんだ”って、初めて安心できました」
『リルラ リルハ』(日本コロムビア)
ターニングポイント② 自分の”色”が濃くなった、初の武道館ライブ
「アルバム『Scratch』が2週連続で1位になり初の武道館公演が決定。永遠の反抗期みたいな人間の私だったけど、本番のためにたくさんの大人の方が働いている姿を見て、責任感という自覚とともに人生に光が射すような感覚があった」
ターニングポイント③ 親友を想い作った曲『Butterfly』がヒット
「親友の結婚式のために作った曲がCMに起用され、たくさんの人が聴いてくれた。すごく素直に書いた歌詞だったけど、これまでやってきたロックとかとは違うテイストの曲のヒットに戸惑ったし、うまく受け入れられない自分も」
『10years』(日本コロムビア)
ターニングポイント④ 第一回「GO!GO!KAELAND」開催! 人のための音楽に目覚める
「5周年のとき、横浜の赤レンガ倉庫で第一回の『GO!GO!KAELAND』を開催。約22000人が来てくれて、これまで自分のために歌ってきた音楽が、人のための音楽に変わったんだなって。またひとつ大人になれた瞬間だったように思います」
ターニングポイント⑤ 空っぽになった自分を救ってくれた「絵本」
「結婚や出産を経て幸せな日々だけど、アーティストとしての自分は空っぽになってしまったと感じたのが15周年の頃。直感や想像力みたいなものを取り戻すためにも必要なのは“色”だと思った。それで出版したのが、『ねむとココロ』という絵本」
『ねむとココロ』文・絵 木村カエラ(KADOKAWA刊)
現実は白黒。夢や希望を持った時に、世界はカラフルになる
カエラさんを語るうえではずせないのが「色」というキーワード。
「新しい曲をリリースするたびに髪色を変えているのは、それぞれの曲の中にイメージする色が存在するから。現実は白黒だけど、夢とか希望を持った時、そこにはすごくカラフルな世界が広がっていると思っていて。それに妄想やファンタジーが好きなのもあって、私の歌の世界には色が溢れているんです。そんなテーマをいつも大切にしています」
カエラさん曰く「人というのは、陰と陽、朝と夜、みたいなコントラストでできていると思ってる」。
「普段からそんなことを意識してものを作ることが多くて。そのひとつが、UZUさんとコラボして作ったアイライナー。ラインの色自体は、重ねれば重ねるほど濃くなる黒。一方のパッケージは光の三原色を使ってカラフルに。私がイメージする“光と影”を表現しました」
UZU EYE OPENING
LINER RGB BLACK
カエラさんの20周年を記念して、普段から愛用しているというUZUと初コラボ。「らしさって、カラフル。」をテーマに生まれた珠玉の1本は、他では出合うことのできない特別な黒。¥1694/UZU BY FLOWFUSHI(7/4 ECサイト数量限定発売)
自分らしさって何だろう。「嘘をつかない」ってことかな。人にも、そして自分にも
忙しい日々の中で大切にしている自分らしさについて聞いた。
「人にも自分自身にも絶対に嘘はつかないようにしているかな。そうするためには、自分自身の感情と向き合わなければいけないし、その都度考えなきゃいけない。そうやって自分の体に残った感情に向き合うことができたら表情も豊かになると思うからそこは丁寧にやっています」
しなやかに強く、優しくてたくましい。常に“センター”に居続ける吸引力のあるカエラさん。
「私の意見を聞いてみんなが動いてくれるから、仕事ではどうしても“真ん中の人”になってしまう。わがままな自分だけど困らせたくはないから、周りの人たちの動きや気遣いにはいつもすごく感謝しています。私はどんなに苦しくても大丈夫。でもみんなには、ひとつも辛いことがないようにっていつも思っているんです。だってひとりでは何もできないから。そのために、自分のチームでも家族でも相手を信じて理解しようとする。何かあったら話し合うことを大切に。そうやって人と信頼関係を築くのは面白いよね」
夜眠りにつく前に、今日の「よかったこと」を振り返る。明日がきっと楽しくなるから
「子供がうるさくて寝れないとか、仕事で少し不安なことがあるとか、夜ってだいたい嫌なことで終わるんですよ。だから寝る前のルーティンはまず、ぎゅっと固まった眉間のシワを手で広げて1回笑ってみる。それでその日一日を振り返って、よかったことを思い出すの。そうすると悪かった日もいい日になる気がします。それで『今日もよく頑張りましたね、お疲れ様』と自分自身に伝えると、『よし、明日も頑張ろう』と思えるんですよ。自分自身に暗示をかけるのと似ているかも」
タスクの多い生活の中にも、心のゆとりや笑顔を忘れない。充実感でいっぱいの日々と思いきや、「まだ足りない」と一言。
「音楽の世界はどんどん新しい人も出てくるし、今はロックやパンクなどのバンド系はちょっと大人しい時期。でもファッションと同じように音楽にもトレンドがあって、最近はお隣の韓国でもバンド系が出てきているから『日本でもくるんじゃない?』って密かに思ってます(笑)。子供が大きくなってきたのでもう少ししたらもっと自分の時間もうまく作れるはず。仕事に向き合う比率をぐっと上げて、思い切り音楽がやりたいです。音楽、というか、歌がないと生きていけない。大好きなんですよ。それでもう一度“一位”を獲れた時が、自分に満足できる瞬間なんじゃないかな」
「カエラ流 カラフルに生きるための3カ条」
01 人にも自分にも感謝
「関わってくれる人たちには確実に感謝しかない。自分の気持ちを形にしようとしてくれる大切な人たちだから。いつも頑張ろうとしている自分自身にも感謝だよね」
02 ちゃんと食べて、しっかり眠る
「体に悪いものはなるべく避けて、果物もお魚も味噌汁もっていう感じのバランスの良い食事をちゃんと摂る。睡眠も大事。悩んでいることがあるときは寝るに限ります」
03 挑戦! そして、失敗には寛容に
「挑戦が好き。どんだけ大変な人に狂わされるか、みたいな(笑)。それで失敗したっていいんですよ。失敗ほどいい人生経験ってないはずだから」
最新曲『チーズ』
(ビクターエンタテインメント)
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