ドラマ『アンチヒーロー』も話題の北村匠海さん。芸歴18年目の今、演じるのがすごく楽しいと語る彼の、愛される理由とは? 北村さんの魅力に迫ったインタビューをまとめてお届けします。

【北村匠海さん特集】全方位モテにはワケがあるーー北村さんが「愛される理由」とは?

全方位モテにはワケがある 北村匠海が「愛される理由」

共演俳優、監督、スタッフ……現場を共にした人が皆、口にする彼への愛とリスペクト。「北村匠海はなぜ、こんなにも多くの仕事仲間から愛されているのか?」その実力への信頼はもちろん、人柄でも周りの心を惹きつける、北村匠海の魅力に迫る。

お話をうかがったのは
北村匠海

俳優

北村匠海

きたむら たくみ●1997年11月3日生まれ。映画『君の膵臓をたべたい』で注目を集める。昨年は『東京リベンジャーズ』シリーズやNetflix実写ドラマ『幽☆遊☆白書』が大きな話題に。4人組バンド「DISH//」として音楽活動も続けマルチな才能を発揮中。

愛される人

北村匠海さんが「愛される理由」とは

──共演経験のある同世代の役者達がよく口にする愛とリスペクト。なかには「北村匠海と出会えたことが財産だ」と語る人も。現場を共にすると誰もが好きになってしまう北村さんには、“愛される人”というイメージがあります。
「それはとても嬉しいです。なんだろう、8歳でこの世界に飛び込んだからか友達といえば役者仲間がほとんどで。自分の中でも友達と仕事仲間の境界線が曖昧というか。仕事現場でも、プライベートでも“会いたい”と思う仲間がいる。僕自身にも“好き”と思える人がたくさんいて。そんな人たちが同じように僕のことを思ってくれているのなら、それはすごく幸せなことですよね」


──ちなみに、北村さんが親しくなる仲間達には何か共通点はあるのでしょうか?
「お互いに“誰にも負けない”という思いで切磋琢磨しあう、僕らの世代でもそんなエネルギーを持つ人はたくさんいるのですが。それよりもこの先の撮影環境のことや、そのために僕らは何をすべきか、自分単位ではないところで考えているというか。自分の成したいことだけでなく“その先に何があるか”そういう話をできる人たちが多い気がします」


──そんな仲間の中にいる北村さんはどんな感じなのでしょうか。
「めちゃくちゃ話します。話を聞くのも好きですが、話すのもすごく好きなので。昨日も同じ撮影スタジオに磯村勇斗くんがいて。互いの楽屋の間でずっと喋っていました(笑)」

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会いたい人には「会いたい」と伝える

北村匠海さん 会いたい人には「会いたい」と伝える

最近、気が付いたんですけど仲間とのコミュニケーションは自分発信が多いんですよ。「明日、何してるの」「今、暇だからゲームしようよ」思い返せばいつも自分から連絡しているなって。

おじさんキラー

北村匠海さん 「おじさんキラー」なる異名も

──北村さんには「おじさんキラー」なる異名も。役者仲間だけではなく監督や現場のスタッフからも愛されています。
「確かに、年上の方々からは好かれている気はしますし、自分も年上の方々が大好きです(笑)。『その人の成してきたものや芸歴がエンドロールにのるわけじゃない。現場では全員が横並びで同じ列にいるんだ。』これはドラマ『仰げば尊し』で先生役を演じた寺尾聰さんが生徒役の僕たちに届けてくれた言葉です。あれから、今もずっとその感覚が僕の中にあって、だから監督さんやスタッフさんともいろんな話をします。趣味の話をすることもあれば、日本のエンターテインメントについて深く語り合うこともあったり」


──北村さんにはミステリアスでクールな印象がありますが、実はアツい人ですよね。スタッフさんも役者仲間も、その真っ直ぐなアツさに引き寄せられているような気がします。
「好きなものだから話したいし、好きな人だから話したい、それだけなんですけど。どこか泥臭いというか、僕は昭和っぽいのかもしれませんね。そして、そんな昭和っぽさもまた年上の方々と仲良くなる秘訣なのかもしれない(笑)」

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相手のいいところだけを見る

北村匠海さん 人と向き合うときに大切にしていること

人と向き合うときに大切にしていることがあります。それは「相手のいいところだけを見る」こと。人間って良いところだけでなく悪いところもあってその両方を愛するのはとても難しい。それだけでなく、相手を愛せない、自分のことも嫌いになってしまうことだってある。だったら、良いところだけ見ればいい。自分の中に入れるものは取捨選択してもいいと思う。それもまた、愛する努力のひとつな気がします。ただ、そんな努力をしていても「それは見たくなかった」と思うような部分が見えてしまう瞬間もあって。そんな時はものすごい勢いでシャッターを下ろしてしまうんですけどね(笑)

どこかにいる誰かの幸せを願う

北村匠海さん 自分たちが作り上げたものが誰かの人生を変えることもある

自分たちが作り上げたものが誰かの人生を変えることもある。それがエンターテインメントだと思うから僕らの仕事は、自分よりも誰かの幸せを願えるほうが健康なのだと思う。ただ、自分が幸せでないと、他人を幸せにはできないから。この仕事を続けることができている僕はきっと幸せに生きることができているのだと思う。

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北村匠海が思う「愛される人」

北村匠海さん 「愛される人」とは「自分を愛することができる人」

「愛される人」とは「自分を愛することができる人」だと思います。ただ、その「愛する」がとても難しくて。僕自身、少し前まで、それが上手にできなかった。自分では「人が好きだ」と思っていたのに「匠海って他人に興味がないよね」と周りから言われたこともあったりして。振り返ると、確かにそうだったのかもしれないです。以前は目の前の仕事と向き合うことにただただ必死で、自分のことも、周りのことも、大切にする余裕がなかったのだと思う。そんな僕が変わるきっかけになったのが、新型コロナウイルスの影響で意図せず訪れた空白の時間です。走り続けていた足をそこで初めて止めたとき「うわ、太陽ってこんなに暖かかったっけ」とか、自分がいろんな大切なものを忘れていたことに気づいた。ゆっくり自分と向き合って、いろんな価値観が変わった。今も昔も、基本的に僕は自信がないのだけれど、自己受容というか、欠点も含めた自分自身を受け入れることができるようになった。今はちゃんと、自分も、周りの人も、愛せている自分がいるのを感じています。

嫌いだった自分を好きになれた

「自分の好きなところはどこか」と聞かれたとき昔は「いい仲間に囲まれていること」と答えていたのですが、今はそこに「完璧じゃないとこ」が加わりました。昔はテキトーな自分が嫌いだったし周りから「テキトーだな」って思われるのも嫌だった。「何事も匠のようにこなせるように、海のように広い人間になって欲しい」という思いで両親がつけてくれた“匠海”という名前を勝手に背負うような気持ちで、「完璧でありたい」と思っていたんです。でも、今は「完璧じゃないもの」も素敵だと思えるようになりました。今も変わらず完璧を求めてしまう自分はいるけれど、完璧じゃない自分も愛し始めている、そんな自分を感じています。

自分自身の愛し方

「今日これがしたい」と思うものには飛び込むし、直前で「面倒臭いな」と思ったときはやめる。直感を大切に、無理せず流れに身をまかすことも自分を労ることだと僕は思っています。また、自分に「おつかれさま」と言ってあげるのも大切なこと。「おつかれさま」って他人ではなく自分のためにある言葉だと思うんです。自分がギリギリなのに、その残りカスみたいなもので、誰かに「おつかれ」を届けても、それは本当のねぎらいの言葉ではないというか。誰かを労るためにはまず自分自身を労ってあげないと。

北村匠海さん 自分自身の愛し方

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自分を労り、美しくなる

最近、本気で自分の体について考えるようになりました。以前は何も気にせず好きなものを好きなだけ食べていたので。だからこそ、時には「食べない」「飲まない」って極端な自己管理をすることがあったんですけど、自分の体と改めて向き合い「体に良いものを腹八分目に食べる」に変えました。大好きなお酒も飲むし、食べたいものも食べるけど、キムチや納豆などの発酵食品やハーブティーをはじめ体に良いものも意識して摂取する。自分のケアもまた、自分を労る方向に変化。結果、体もだけど、思考もすごく変わりました。それは“懐が空く”ような感覚。もともと怒ったりイライラするタイプではないのですがより穏やかな毎日を送れている気がします。

芸歴18年目、今、演じるのがすごく楽しい

自分の心が動くものを大切にする。そして、心がちゃんと動く状態を大切にする。それもまた、僕の自分自身の愛し方。そんな僕が今、いろんな時期をぐるっとまわって、初心に立ち返るように心を動かし楽しんでいるのが芝居です。実は昨年は、音楽に力を注ぎまして、お芝居から少し離れていたんです。それまで日常だった芝居が日常でなくなったとき湧き上がってきたのが「芝居やりてー‼」の気持ちでした。それを感じることができたのが、すごく嬉しかった。今はドラマ『アンチヒーロー』の撮影中なのですが、主演の長谷川博己さんとは8年ぶりの共演なんです。僕にとって、長谷川さんと初めてご一緒させていただいたドラマ『鈴木先生』は「役者・北村匠海を作った」と言っても過言ではない作品なので、それもまたなんだか個人的に感慨深くて。お芝居を始めたばかりのあのワクワクが蘇るような感覚に背中を押されながら、なかなか膨大な台詞量とも楽しみながら向き合っています(笑)

北村匠海は「犬」ではなく「猫」である

僕にとって犬は完璧な存在で。それに比べると猫はアンバランス。マイペースで、気まぐれで、一人でもいいけど一人は嫌で……そんなチグハグで不完全な感じが自分ぽいなって。 

北村匠海さん 芸歴18年目、今、演じるのがすごく楽しい

北村匠海さん出演! ドラマ『アンチヒーロー』放送中

北村匠海さん出演! ドラマ『アンチヒーロー』放送中

日曜劇場『アンチヒーロー』
日曜夜21時〜放送中
99.9%と言われる日本の刑事裁判での有罪率。残り0.1%に隠された「無罪の証拠」を探し依頼人を救うのではなく、たとえ証拠が100%そろっている犯罪者であろうが無罪にしてしまう“アンチ”な弁護士(長谷川博己)。北村さんはそんなアンチな弁護士の同僚弁護士を熱演。「正義とは?」「悪とは?」考えさせられる逆転パラドックスエンターテインメント!

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