コロナ禍以降の生活習慣の変化や目に見えないストレスから、女性の薄毛、抜け毛が増えているという噂。どうすれば、もとのふさふさとしたツヤ髪になれる?

女性の薄毛 抜け毛 原因と対策

美容ジャーナリスト 小田ユイコの“マニアックビューティREPORT”

小田ユイコ

美容ジャーナリスト

小田ユイコさん

30年以上美容記事に携わり、MAQUIA創刊時からスキンケア企画を担当。コスメの進化をかたときも逃さず、取材し続ける。

今月のキーワード「薄毛と抜け毛」

今回お話をうかがう育毛コンシェルジュの小林弘子さんに、以前50代向けメディアで薄毛と抜け毛の取材をしたところ、意外と反響があったのが30代の女性から。「役に立った」「希望が湧いた」というお声をいただきました。


そこで改めてマキア世代の女性向けに、薄毛と抜け毛についてうかがうことに。マキア世代がなぜ髪に悩むのか。髪はどうすればふさふさになってハリコシが出るのか。今、薄毛悩みがない人でも、将来の美髪のためにぜひ知っておいて!

お話を伺ったのは…
小林弘子

育毛コンシェルジュ

小林弘子さん

毛髪診断士。育毛サロン『サイエ』主宰。のべ7万人以上を施術し、「ハゲのカリスマ」と呼ばれる。著書に『あなたは「髪を生やす」習慣を知らないだけ。』(主婦の友社)が。

疲れやストレスにニブくなった頑張り世代に多い薄毛・抜け毛

——小田は今50代ですが、髪が細くなって毛量が減ったなと思い始めたのは、目が回るほど忙しかった30代でした。


「仕事をしている女性の場合、30代はキャリアアップを目指す世代。しかもプライベートも充実させたいから、知らず知らずのうちに頑張りすぎに。忙しくて食事の栄養バランスに気を使えず、睡眠不足が続く毎日。

体は疲れているのに、思考ばかりが先走るというアンバランスが起こってしまう。顔面がピクピクするくらい疲れているのに、休息をとらず無理をしてしまうんですね」と小林さん。


——なぜ頑張りすぎると髪が薄くなったり、抜け毛が起こるの? 


髪を育てるのに必要な栄養が、頭皮に届かなくなるからです。頑張りすぎの体をなんとか維持するため、栄養は心臓、脳、内臓へ優先的に。髪は最後の最後なんです。しかも、ストレスがたまると頭皮が凝ってカチコチに。血流が滞り、ますます髪を育てる栄養が足りなくなってしまいます」



30代の薄毛と抜け毛にまつわるウソとホント

30代の薄毛と抜け毛にまつわるウソとホント

➀自然乾燥はもってのほか。洗髪後はすぐにドライヤーで乾かす

ウソ
自然乾燥が一番。せめて20〜30分後
ドライヤーの熱風は頭皮を乾燥させ、炎症や毛穴詰まりを引き起こして育毛の妨げに。乾かすとしても、20〜30分は待ってから。

➁薄毛は遺伝だからしかたない

ウソ
ストレス、生活、お手入れのほうが影響
たしかに薄毛、抜け毛に遺伝は影響。でも、その遺伝子をもっていても100%薄毛にはなりません。遺伝に振り回されないで!

➂帽子をかぶりつづけているとハゲる

ウソ
紫外線や乾燥などの外敵から頭皮を守る
頭皮は顔の肌よりデリケート。環境の影響を受けやすいので、帽子で防ぐのは正解。むしろ積極的にかぶって育毛をサポートしたい。

➃洗いすぎはよくないからシャンプーは2〜3日に一度でいい

ウソ
毎日の「夜シャン」が育毛のカギ
頭皮が汚れたままだと、毛乳頭や毛母細胞の働きがダウンし育毛の妨げに。適切なシャンプーでやさしく洗えば洗いすぎにならない。

⑤頭皮のためにブラッシングは必須

ウソ
成長期の髪まで抜ける可能性が
ブラッシングは、シャンプーを毎日できなかった昔のヘアケア法。テンションがかかり、抜けなくていい髪まで抜けてしまうことも。



髪は抜けても毛根は生涯死なない。お手入れ次第で髪は復活!

——妊娠、出産を経て髪が寂しくなったと感じる人も。


「ホルモンバランスの変化が原因。本来は時間とともに元に戻るのですが、ワンオペ育児や仕事で多忙となり、戻りにくくなることも」。


——どうすれば髪が抜けた毛穴から、ふたたび髪を生やすことができる? 


目指したいのは、1本1本が太く、5年、7年、10年と長くとどまる髪を生やすこと。細い髪は成長期が短く、抜けやすいので。体を休めてストレスをケアすること、バランスの取れたタンパク質豊富な食事を摂ることとともに、大切なのは日々のシャンプーの方法と頭皮の保湿」。


——美肌の秘訣と一緒ですね。


「髪の場合、一時的な見た目の髪のツヤが気になり、頭皮がないがしろに。適切なシャンプーを選びシャカシャカと頭皮に摩擦をかける洗い方をやめ、37℃の水に近いぬるま湯で洗い流します。シャンプー後は髪が濡れているうちに、育毛効果がある頭皮用エッセンスで保湿を」。


——昨年の取材以来、頭皮コンシャスなシャンプーの仕方に変え、頭皮の保湿をこまめにするようになった小田。半年で髪が抜けにくくなり、数年後にはふさふさ髪復活も夢じゃないかも!? 


「毛根は生涯、死滅しません。髪が抜けてもがっかりしないことが大事。次に太くしっかりとした髪を生やすチャンスなんです!」



薄毛・抜け毛を克服する!小林さんおすすめの“ふさふさ髪になるヘアケア”

▼2タイプのシャンプーをハーフ&ハーフで

1回目はどちらかのシャンプーでサッと洗い、2回目は下の2本を混ぜて泡立て1〜2分泡パック。

薄毛・抜け毛対策 2タイプのシャンプーをハーフ&ハーフで

ジザニアシャンプーy

薄毛・抜け毛対策 ジザニアシャンプーy

300ml ¥3080/リバーヴ

アミノ酸系の洗浄剤を使用し、マコモ発酵エキス配合。

ルリアンラグジュアリースパシャンプー V

薄毛・抜け毛対策 ルリアンラグジュアリースパシャンプー V

250ml ¥6050/ルリアンジャパン

アミノ酸系の洗浄剤、富士の天然バナジウム水を使用。

▼コンディショナーやトリートメントも頭皮ケア用を

髪のキューティクルを整えるコーティング効果のあるものはアウトバス用を使い、頭皮につかないように。

ルリアンラグジュアリースパトリートメント

薄毛・抜け毛対策 頭皮ケア ルリアンラグジュアリースパトリートメント

250ml ¥6050/ルリアンジャパン

頭皮と髪を同時に保湿するフルボ酸、フコイダン配合。

▼頭皮の保湿はミストでこまめに

頭皮にカサつきやかゆみを感じたときはもちろん、こまめに保湿する習慣を。これぞ育毛の秘訣!

KASUI プレミアムエッセンス

薄毛・抜け毛対策 頭皮の保湿 KASUI プレミアムエッセンス

80ml ¥5940/アジュバンコスメジャパン

植物と糖の力でボリュームヘアに。スーッとした感触で、日中ケアに最適。

MAQUIA 4月号
取材・文/小田ユイコ イラスト/きくちりえ〈Softdesign〉 企画/奈良彩花(MAQUIA)

公開日:

MAQUIA書影

MAQUIA2025年11月21日発売号

集英社の美容雑誌「MAQUIA(マキア)」を無料で試し読みできます。マキア1月号の大特集は「この冬、私は〇〇買い」。通常版の表紙は田中みな実さんです。

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