必要不可欠の栄養素、タンパク質。 「MAQUIA」10月号の特集『ダイエットの正解100問100答』から、タンパク質にまつわる疑問や効果的な摂取法をプロがお答え!
さまざまな説のあるダイエット。そこで今回は……いろいろな識者の方々に、それぞれの立場からお答えいただきました!
延べ20万人以上の患者を
診てきた医師として回答
AGE牧田クリニック院長
牧田善二先生
糖尿病専門医、医学博士。著書『医者が教える食事術 最強の教科書』(ダイヤモンド社)は大ヒット中。
女性が憧れるボディメイクの
プロとして回答
フィットネストレーナー
森 拓郎さん
加圧トレーニング&ピラティススタジオ「rinato」代表。確かな指導でメディアからも注目を集める。
栄養指導に携わる
管理栄養士として回答
臨床栄養実践協会理事長
足立香代子先生
管理栄養士として医療現場で栄養面から患者をサポートするほか、年間100回を超える講演も人気。
自身の経験から
ダイエット専門家として回答
ダイエットエキスパート
和田清香さん
NYで学んだボディケア術をはじめ、自らの350種以上のダイエット経験を通して得た知識を生かし活躍中。
必要不可欠の栄養素
タンパク質の疑問
積極的に摂りたいタンパク質の簡単・手軽な摂取法を知れば、ダイエットはもっとラクに!
Q タンパク質ってそもそも何?
A 人間が生きるのに欠かせない、
三大栄養素のひとつです
「炭水化物・脂質とともに、人体に欠かせない三大栄養素のひとつ。筋肉や臓器のほか、血液、ホルモン、免疫物質、そしてエネルギー源の材料になります」(和田さん)
Q 大豆や豆乳を摂って痩せますか?
A 血糖値が上がりにくくなり、
結果として痩せにつながることも
「大豆製品に限らず、タンパク質を摂ると血糖値の上昇が緩やかに。さらに血糖値を下げるホルモンも分泌されるので、痩せやすくなります」(牧田先生)
Q タンパク質って摂りすぎも
いけないの?
A 上限の目安は体重1㎏×2ℊです
「タンパク質は体をつくる大事な栄養素。ですが、1日に体重1kg×2g以上を摂っても、体内でタンパク質として利用されないと言われています」(足立先生)
Q 女性は1日にどれぐらいのタンパク質を摂ればいいの?
A 約60~70ℊを目安にすると◎
「厚生労働省の基準では50gですが、ダイエット目的ならエネルギー代謝に必要なビタミン類を確保するために60〜70gは摂りたいところ」(足立先生)
Q タンパク質が不足するとどうなる?
A 代謝が落ちて痩せにくくなり、
美容面にも悪影響が
「タンパク質は代謝だけでなく、皮膚や髪など体のほぼ全てのことに関わっています。不足すると不調がおき、貧血や生理不順になることも」(森さん)
Q お酒を飲んだ翌日むくんだり、
ダルいのはタンパク質不足のせいって本当?
A 肝機能が低下するせいです
「アルコール代謝のために肝臓が使われるのが原因。タンパク質をたくさん摂ったほうが代謝促進になり、むくみ解消につながります」(森さん)
Q 糖質制限だけで痩せると筋肉が落ちる?
A 筋肉より先に脂肪が落ちます
「糖質制限をするとまず最初に脂肪内の糖質が、次に筋肉内の糖質が代謝されます。過度な制限をしない限り、そう簡単に筋肉は落ちません」(牧田先生)
Q 植物性のタンパク質だけ摂るのはダメ?
A 動物性もバランスよく摂って
「ダイエットをするなら、代謝を上げるために筋肉が必要。筋肉をつくるには動物性タンパク質が不可欠なので、バランスよく摂りましょう」(足立先生)
Q 豆乳の摂りすぎは女性ホルモンが過剰分泌になり、
下半身デブになるって本当?
A 脂肪がつきやすくなるので
その可能性アリ
「豆乳に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするので脂肪がつきやすく。1日コップ1杯を目安に、飲みすぎには注意を」(森さん)
Q 胃弱だと、タンパク質は胃に負担が大きいの?
A 脂肪は少なめにし、
よく噛んで食べましょう
「油ものは胃に負担がかかるので控えめにし、よく噛んで食べれば問題ありません。噛むことは唾液の分泌を促すので消化の助けになります」(和田さん)
Q 卵はタンパク質とはいえ、コレステロールが心配…
A コレステロール値に問題が
なければ気にしなくて大丈夫
「遺伝や個人差があるので一概には言えませんが、特に家族間で数値に問題がなければ卵のコレステロールを気にする必要はありません」(和田さん)
Q ご飯代わりに
豆腐を1丁食べてます。食べすぎ?
A 栄養バランスを考えるなら、
他の栄養素も食べましょう
「大豆製品は、老化を促進させる悪玉物質のAGEを下げてくれます」(牧田先生)。「豆腐だけでお腹を満たすのではなく、栄養が偏らないように他の栄養素も摂りましょう」(森さん)
Q プロテインってタンパク質ですよね?
A YES(和田さん)
Q プロテインを摂りすぎると
よくないって本当?
A 食事でタンパク質を摂っていれば、
プロテインは必要なし
「プロテインの大量摂取は、腎臓や骨に悪影響を及ぼします」(牧田先生)。「飲みやすいプロテインには意外と糖分が含まれているので、糖分の摂りすぎになる可能性も」(和田さん)
Q タンパク質をたくさん摂ると、
臓器に負担がかかりませんか?
A 普通の食事程度なら全く問題なし!
「よっぽどのことがない限り、臓器に負担がかかるほど大量のタンパク質を摂るのは困難です。日頃の食事でのタンパク質量なら、気にしなくて大丈夫」(足立先生)
Q タンパク質が不足すると
体が冷えるって本当?
A 本当です
「体の筋肉量が少ないと、熱をつくり出せずに体は冷えてしまいます。タンパク質は筋肉をつくるもとになるので、不足すると体は冷えやすくなると言えます」(和田さん)
MAQUIA10月号
撮影/資人 導〈vale.〉(モデル) ヘア&メイク/清水美和 スタイリスト/立石和代 モデル/朝比奈 彩 イラスト/おのしのぶ 取材・文/関本陽子 構成/山下弓子(MAQUIA)
【MAQUIA10月号☆好評発売中】
最終更新日: