今、ダイエットや美容などにいいと注目されている『もち麦』。「MAQUIA」6月号から、もち麦のスゴさと取り入れ方をご紹介します。
お話をうかがったのは…
順天堂大学医学部教授
小林弘幸先生
自律神経研究の第一人者で、日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリスト。メディア出演や著書多数。
『2週間で体が変わる「もち麦」ダイエット』(KADOKAWA)
ダイエット成功のカギは
「食物繊維」と「腸内環境」
「今、もち麦が注目されているいちばんの理由は、食物繊維の豊富さ。ほかの食品に比べて水溶性食物繊維の量が格段に多く、これに含まれる“βーグルカン”が糖質の消化・吸収をゆるやかにし、血糖値の上昇を抑えます。そのため脂肪がつきにくい体に。空腹を感じることも減るので間食やドカ食いがなくなり、自然と痩せ体質になれるのです。
また、食物繊維は善玉菌のエサになるので、腸内環境の改善にも役立ちます。腸内環境が整うと免疫力が上がり、便秘や肌あれの解消といった美容効果のほか、動脈硬化や糖尿病、がんなどの予防効果も期待できます。腸内環境が整うまでに2週間ほどかかるので、まずは2週間もち麦生活を試してみてください」
もち麦ダイエットのルールは2つだけ
1日2回、もち麦を食べる
「5割炊きもち麦ごはん」ならお茶碗1杯分を1日2回。「ゆでもち麦」なら1食大さじ4〜5杯を食べることで、自然と痩せ体勢に!
2週間続ける
腸内環境の改善には約2週間かかります。もち麦に含まれる食物繊維が腸内で善玉菌を増やし、腸から痩せやすい体へと導きます。
もち麦を食べるとこんないいことが
1 β-グルカンが血糖値の上昇を抑える
βーグルカンは腸内で糖質や脂質を包み込み、消化・吸収を遅らせる働きが。血糖値の上昇を抑える働きは次の食事まで続くので(セカンドミール効果)、空腹を感じにくくなる。
2 食物繊維の量が白米の25 倍!
不溶性と水溶性、2つの食物繊維をバランスよく含んでいるもち麦。しかも水溶性食物繊維の量は、あらゆる食べ物のなかでもダントツ! なのに白米よりも低カロリー。
3 腸内環境が整う
もち麦に含まれる豊富な食物繊維は腸内で善玉菌のエサになるので、腸内環境が改善される。腸が健康になれば、便秘解消や免疫力アップ、エイジングケアなどうれしい効果が。
スーパーのお米売り場をcheck!
もち麦はこんなふうに売っています
1 ゆでたもち麦がパックされているので、手間なく使えて持ち運びも可。そのまま使えるもち麦 1袋(40g)¥120/はくばく
2 レンジで2分チンするだけ。1食パックだから手間いらず。レンジでチン もち麦ごはん無菌パック 150g¥150/はくばく
3 50gずつに小分けされたスティックタイプなので、手軽で使いやすい。もち麦ごはん600g(50g×12)¥450/はくばく
さっそくもち麦生活スタート!
基本的なもち麦の取り入れ方
白米と混ぜて炊くもち麦ごはん
白米の量の5割をもち麦にする「5割炊き」が◎
効率よくもち麦のパワーを取り入れるなら、白米の量に対してもち麦が5割の「5割炊き」がおすすめ。白米2合にもち麦1合を加えて炊くと、お茶碗約6〜7杯分に。もち麦ごはんは冷えてもかたくならないので、お弁当などにもピッタリ。
「5割炊き」ごはんの炊き方
1 研いだ白米にもち麦を加える
研いだ白米(2合)にもち麦(1合)を混ぜ、3合の目盛りまで水を入れて30分吸水させる。
2 炊けたらさっくり混ぜる
炊き上がったら、白米ともち麦がバランスよく混ざるようにしゃもじで軽く混ぜる。
保存方法
1食ずつラップに包んで冷凍庫へ
食べきれなかったぶんは、1食ずつ分包して冷凍庫へ。冷凍してももち麦の効果は変わらない。2〜3週間を目安に食べきって。
もち麦の使い方はこんなにバリエーション豊富
さっそくもち麦生活スタート!
基本的なもち麦の取り入れ方
お湯でゆでるだけゆでもち麦
もち麦1 / 2カップに対し、1ℓ( 1 0 倍)の水でゆでる
もち麦はゆでて水分を含むとボリュームが出るので、一度にたくさん入れすぎず、たっぷりのお湯でゆでるのがコツ。また、ゆでると粘り気が出て鍋肌にくっついたりコゲつきやすくなるので、お湯の中でもち麦が躍るくらいの火加減を心がけて。
もち麦のゆで方
1 もち麦が躍る火加減でゆでる
水1ℓが沸騰したら1/ 2カップのもち麦を入れ、再沸騰したら中火で15〜20分ゆでる。
2 水洗いをしてぬめりを取る
ゆで終わったもち麦は粘りが出るので、水でよくぬめりを取ってから使用すること。
保存方法
平らに薄くのばして冷凍庫へ
平らに薄くした状態で凍らせると、凍ったままでも手で簡単に割れるので使いやすい。小片の場合はレンジで解凍せず、流水解凍できることも。
もち麦の使い方はこんなにバリエーション豊富
MAQUIA6月号
撮影/長谷川 潤 レシピ・料理/夏目陽子 カロリー計算/森澄淑子 料理スタイリスト/朴 玲愛 取材協力/はくばく 取材・文/関本陽子 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
【MAQUIA6月号☆好評発売中】