「MAQUIA」6月号では、美肌を損なうことなく健康的に痩せる「食べ痩せ」ダイエットのコツを専門家に伺いました。
教えてくれたのは・・・
管理栄養士
麻生れいみさん
約6000人を指導してきたケトン体質ダイエットコーチ。著書に『20kgやせた!作りおきおかず』など。
AGE牧田クリニック院長
牧田善二先生
糖尿病専門医。糖尿病合併症の原因として注目されるAGEの研究を行う。糖質オフを提唱し、著書も多数。
Q1 夜遅くに食べると太る?
A YES! 22時以降は要注意
「22時〜翌朝2時は、体に脂肪を溜め込む遺伝子『BMAL1(ビーマルワン)』がもっとも増えるため太りやすい時間帯です。また、夕食後すぐに寝ると消化不良を起こしやすく、睡眠の妨げにもなるので3時間ほどあけて」(麻生さん)
Q2 食事の間隔はどのくらいがベスト?
A 約4~5時間
「食事内容や体質、生活習慣や体調などによって変わりますが、目安として覚えておくといいでしょう。12〜13時に昼食を食べて、夕食まで5時間以上あいてしまう場合、『BMAL 1』が最も少なくなる14〜16時に『間食』を」(麻生さん)
Q3 食べて痩せるって本当?
A 本当です!食べなきゃ痩せません
「倹約遺伝子を多く持つ日本人の体は、食べないと 体を守ろう と省エネモードに入ってしまいます。すると、筋肉が衰え代謝も落ち、同じ量を食べても太る→痩せにくくなる→さらに食べないという負のスパイラルに。脂肪は、食べて燃やすが極意です!」(麻生さん)
Q4 そもそも食べる量ってどう決めたらいい?
A 腹八分目が基本です
「 お腹いっぱいだな と感じたら、箸を置くのが理想的。満腹感を感じやすくするポイントは、ひと口30回噛むこと。よく噛むと、食欲を抑制する『GLP- 1』など消化管ホルモンの分泌が促されます。早食いは満腹感を感じにくいので要注意」(麻生さん)
Q5 カロリー制限と血糖値コントロールどっちが痩せるの?
A 血糖値コントロールです
「糖質オフの食事を始めると早い人で1日、遅い人でも3日で体重が減ります。医学的にもカロリー制限より糖質オフで血糖値コントロールをするほうが痩せやすいことは証明されつつあります。糖質以外は減らさなくていいのでストレスなく続けられます」(牧田先生)
Q6 体重と体脂肪、どっちが重要?
A 減らすべきは体脂肪量、意識すべきは除脂肪体重!
除脂肪体重とは、体重から体脂肪量を引いたもの。減らすべきは体脂肪量なので、除脂肪体重が減ったら、たんぱく質量を増やしてキープしないとリバウンドの元に」(麻生さん)
体重-(体重×体脂肪率)=除脂肪体重
Q7 疲れていると無性にがっつり食べたくなる…
A 睡眠不足はドカ食いに直結
「睡眠時間が短いと、食欲抑制ホルモン『レプチン』が減り、食欲増進ホルモン『グレリン』が増加。5時間睡眠の人は、8時間の人に比べて約30%食欲が増すというデータも」(麻生さん)
Q8 食べ過ぎちゃうクセは直る?
A もちろん改善できます
「Q10で述べるように食べ過ぎグセは糖質の摂り過ぎで体が常に糖質を欲するようになっているせい。まず1〜2週間、糖質を徹底的に控えると糖質中毒が改善し、食べ過ぎなくなります」(牧田先生)
Q9 やっぱり和食が最強?
A 理想は「地中海式和食」
「健康と長寿サポートのエビデンスが増加している地中海食の良質なオイルを和食に取り入れる地中海式和食がおすすめです」(麻生さん)
Q10 食欲はコントロールできるって本当ですか?
A 糖質中毒から脱却すれば可能
「糖質を摂ると血糖値が急上昇し、幸福感を感じるホルモンが出ます。が、すぐに低血糖になり、イライラや空腹感を感じ、糖質が欲しくなります。この 糖質中毒 が過剰な食欲の原因。糖質を控えて中毒から脱却すれば抑えられます」(牧田先生)
Q11 食べ痩せは何歳まで効果あり?
A 70代でも実感できます
「70歳でも『食べたほうが痩せる!』という方がいます。食べることは生きること。体は日々の食事で作られるので、しっかり食べて必要な栄養素を入れましょう」(麻生さん)
MAQUIA6月号
撮影/長谷川 潤 sono〈bean〉 藤澤由加(物) スタイリスト/河野亜紀 イラスト/河南好美 齋藤よしこ 構成・文/国分美由紀 和田美穂 企画/髙橋美智子(MAQUIA)
【MAQUIA6月号☆好評発売中】