夏バテによる重だるは、普段のちょっとした生活習慣や食べ物などで改善可能。「MAQUIA」10月号から、夏の後半戦を乗り切るためのちょっとしたコツをご紹介します!
教えてくれたのは…
池谷医院院長 池谷敏郎先生
医学博士。血管力を高める生活習慣の指導が人気。著書『内臓脂肪を落とす最強メソッド』(東洋経済新報社)も話題。
夏は特にバランスが乱れがち!
自律神経
Q この重だるい体調、自律神経の乱れのせい?
A.温度差による自律神経の乱れが大きな原因
「夏の“重だる”は室内外の温度差による体温調節のために自律神経がフル稼働し、バランスが乱れることが一因。暑さによる睡眠不足も自律神経を乱し、重だるの原因に」(池谷先生)
Q 自律神経がどうして重だるに影響するの?
A.全身の機能を司っているので乱れるとさまざまな不調が発生
「自律神経は、呼吸や血流、消化、代謝、体温調節と生きるために不可欠な機能を司る神経なので、バランスが乱れると全身にさまざまな不調が起き、重だるの原因にもなります」(池谷先生)
Q 自律神経を整える生活習慣とは?
A.一定の時間に起き、朝日を浴びるなど朝の習慣が重要
「毎日一定の時間に起き、朝日を浴びて、朝食を食べるといった朝の習慣が重要。体内時計のリズムが整い、自律神経のバランスも整います」(池谷先生)
Q 朝、テンションが上がらないときは?
A.グレープフルーツや、コーヒー、紅茶、緑茶などをとって
「交感神経を優位にするカフェインをとるのが効果的。コーヒーや緑茶、紅茶などに含まれます。またグレープフルーツも◎。ヌートカトンという香り成分が交感神経を適度に活性化」(池谷先生)
Q 食欲がない朝の自律神経ケアとは?
A.炭酸ヨーグルトや炭酸フルーツがオススメ!
「炭酸ヨーグルトや炭酸フルーツを。炭酸をとると胃粘膜から二酸化炭素が吸収され、胃腸の血管が開き、消化や腸の動きが活発になり食欲が増進!」(池谷先生)
(右)炭酸フルーツは好きなフルーツを切ってグラスに入れ、浸かるくらいの炭酸水を注ぐだけ。(左)炭酸ヨーグルトは、無糖ヨーグルトに同量の炭酸水を加えればでき上がり。どちらも簡単!
Q 女性は自律神経の乱れからくる夏バテをおこしやすい?
A.YES
「女性は筋肉量が少ないので体が冷えやすく、室内外の温度差による体温調節にも過度にエネルギーを消耗。そのため女性は夏バテしやすいと言えます」(池谷先生)
Q どっと疲れている日におすすめのランチは?
A.鶏胸肉に含まれるイミダペプチドを
「朝から会議やクレーム対応などでどっと疲れた日は、ランチに鶏胸肉を。抗疲労効果があるイミダペプチドという成分が含まれ、疲労回復に活躍」(池谷先生)
鶏胸肉を、抗酸化成分が多いブロッコリーとともに、リラックス効果のあるGABAを含むトマトのソースで煮込んだ料理などが◎。
Q 午後になるとだるい。シャキッとしたいときは?
A.コーヒーや辛いものをとって
「コーヒーなどカフェインを含むものをとって交感神経を刺激しましょう。昼食にカレーをとるのもおすすめ。スパイスが交感神経を活性化」(池谷先生)
「鶏肉、野菜を加えたスープカレーに、ごはん代わりにもち麦や大麦、蒸し大豆をトッピング。低糖質なのでダイエット中にもおすすめ」(池谷先生)
Q 重だるいときのおすすめおやつは?
A.蒸し黒豆ヨーグルト
「血糖値を急激に上げて自律神経を乱す甘いものはNG。おすすめは蒸し黒豆ヨーグルト。たんぱく質や食物繊維、カルシウムなどが補え、重だる対策に」(池谷先生)
市販の無糖のヨーグルトに蒸し黒豆をのせるだけ。「蒸し大豆でもいいですが、黒豆には抗酸化成分も多いのでより良い」(池谷先生)
Q ヘトヘトで帰宅したときとるといいものは?
A.トマトやごま
「疲れ切って帰宅したときは、リラックス効果のあるGABAが多いトマトや、ストレスで増えた活性酸素を除去する抗酸化成分が多いごまなどを」(池谷先生)
ごまにはゴマリグナンやビタミンEなどの抗酸化成分のほか、汗で失われがちなミネラルも豊富。
MAQUIA10月号
撮影/岩谷優一〈vale.〉(モデル) 天日恵美子 橋口恵佑(物) ヘア&メイク/yumi〈Three PEACE〉 古本和重〈&'s management〉 スタイリスト/金山礼子 加藤万紀子 モデル/辻元 舞 取材・文/摩文仁こずえ 和田美穂 構成/山下弓子(MAQUIA)
【MAQUIA10月号☆好評発売中】
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