「MAQUIA」12月号では、女性ホルモンの正しい知識をドクターが徹底解説。日頃から感じている体のちょっとした不調は、女性ホルモンが影響している場合も!
うまく付き合えば不調がおさまる!
キレイになる! 女性ホルモン100問100答
生理周期にともなって定期的にやってくるカラダの不調。いつものことだと思っていたら病気のサインのことも……。何十年も続くことだからこそ、正しい知識を身につけよう。
教えてくれたのは…
女性泌尿器科医
関口由紀先生
世界標準の女性医療を目指す女性医療クリニック・LUNAグループ理事長。『女性ホルモンの力でキレイをつくる本』など著書多数。
婦人科医
福山千代子先生
アヴェニューウィメンズクリニック院長。更年期を中心に、幅広い世代の女性が活き活きと過ごすための治療・相談を行う。
女性ホルモンと体の不調編
全身に影響を及す重要なホルモンは、見えないからこそ普段のケアが重要に。
Q 女性は誰でも更年期になる?
A 全員なります
「更年期というと、まるで悪い病名のような響きを伴いますが、閉経を境にした前後5年(45〜55歳)を指すもの。更年期に起きる不調は“更年期症状”といいます」(福山先生)
Q 便通への影響は?
A 生理前後で大きな変化あり
「プロゲステロンは胃腸の動きを弱めるので、月経前は便秘になりがち。逆に月経中は子宮の収縮で腸も刺激されて下痢しやすく。冷たいものや柑橘類、アルコールなどの刺激は避けて」(関口先生)
Q 食欲が止まりません(泣)
A 罪の意識は持たないで!
「生理前は、セロトニンを分泌する際に必要となるブドウ糖を求めて過食気味になってしまいがち。食べること=罪とは考えずに、そういう時期だと受け止めて」(福山先生)
Q このむくみ、ホルモン不足?
A 月経前ならホルモンの影響
「水分を溜め込むプロゲステロンが分泌される月経前はむくみやすい時期。体が疲れているサインでもあるので休息を」(関口先生)
Q めまいや耳鳴りが……
これってプレ更年期?
A プレ更年期は存在しません!
「20〜30代で閉経状態なら『早発閉経』や『早発性卵巣障害』などの病気です。他の症状は仕事の責任や育児疲れ、夫婦関係など複合的なストレスと体力低下が主な原因」(福山先生)
Q アトピーとの関係は?
A ないとは言えません
「免疫細胞の表面にも女性ホルモンの受容体があるので、ホルモンバランスが変動することで免疫も変動。結果としてアトピーへの影響も考えられます」(関口先生)
Q 性欲減退や濡れなくなるのは
女性ホルモンのせい?
A 性欲を司るのは男性ホルモン!
「性交痛は、エストロゲン分泌が減って腟の潤いが減る45歳前後から悩む人が増えますが、ホルモン補充療法や漢方、レーザー治療などで改善できます」(福山先生)
Q 「HRT」って何ですか?
A ホルモン補充療法のこと
「閉経前後に不足しがちなエストロゲンを補充する療法のことです。女性ホルモンを大量に増やすのではなく、補充する量はピルの1/8〜1/10程度とごくわずか。飲み薬、貼り薬、塗り薬などがあります」(福山先生)
MAQUIA12月号
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/甲斐美穂〈ROI〉 スタイリスト/福永いずみ モデル/里海 イラスト/本田佳世 きくちりえ〈Softdesign〉 取材・文/中木純〈デジタルライツ〉 国分美由紀 構成/木下理恵(MAQUIA)
【MAQUIA12月号☆好評発売中】