肌や髪、筋肉とキレイを作る源となるのがタンパク質。でも近年マキア世代に、タンパク質不足の女子が増加中。そこで、「MAQUIA」3月号では、タンパク質のキレイ効果から、しっかりとれるレシピまでを公開!
教えてくれたのは…
広尾プライム皮膚科
谷 祐子先生
医学博士。広島大学卒業後、大学病院の形成外科、整形外科を経て、現クリニック院長に。
管理栄養士・料理研究家
関口絢子先生
インナービューティスペシャリスト。美と健康に直結した食をテーマにレシピ開発や講演、商品開発など幅広く活躍。
美容意識の高い女性ほどタンパク質が不足気味!
キレイに欠かせない栄養素というと、ビタミンやミネラルばかり思い浮かべがちだけど、実は、それ以上に大切なのがタンパク質。
「タンパク質は、肌や髪、爪、筋肉の材料となる成分。不足するとこれらが正しく作られず、美も健康も損なわれます」(関口絢子先生)
でも、次のグラフのように、近年タンパク質の摂取量は年々減少。
「若い女性は、キレイになりたいからと、ダイエットや、野菜中心の食事をしていて、肉や魚を抜いている人が多いんです。朝食を食べないひとも多い。そのためタンパク質不足の人が増えています」(谷祐子先生)
つまりキレイを目指す人ほど、タンパク質不足に陥りがちなので要注意。タンパク質を毎日しっかり補うほうが美人への近道と心得て!
タンパク質の摂取量は年々減少していて、20代女性では、1995年に比べて2010年には15g近くも減少!
タンパク質は肌・髪・爪・筋肉を作る「美の源」!
「タンパク質は、肌、髪、爪、筋肉などのほか、代謝に欠かせない酵素や、神経伝達物質の材料にもなります。また、免疫細胞もタンパク質でできていて、免疫機能にも関わっています。つまり美と健康の源! 不足すると冷え症や不妊、鬱病にも」(谷先生)
タンパク質が不足すると…
•疲れやすくなる
•肌トラブルが起きやすくなる
•髪や爪の健康が損なわれる
•免疫力が下がる
•代謝が落ちて、太りやすくなる
タンパク質が含まれるのは肉や魚、乳製品、大豆製品、穀類!
「タンパク質は、肉や魚、乳製品、卵のほか、大豆製品にも含まれます。また、意外だと思いますが、米や小麦などの穀類にもタンパク質は含まれます。低糖質ダイエットをしていて穀類を抜いている人も、タンパク質が不足しやすいので注意が必要です」(谷先生)
タンパク質は1日に体重×1.0gとるのが正解!
「1日に必要なタンパク質量は、体重×1.0gが目安。肉や魚なら1日に150gほどとるのがおすすめで、自分の手のひら1枚分を目安にとるとよいでしょう。ランニングなど激しい運動をする人は、もう少し必要で、体重×1.2gを目安にとりましょう」(関口先生)
正しいタンパク質の取り方は?
タンパク質が含まれる食品にはいろいろあるけれど、どんなふうにとればいい? そんな疑問にズバリお答え!
Q.良質のタンパク質って?
A.アミノ酸スコアが高いほど良質
「タンパク質は体内でアミノ酸に分解されます。体を作るアミノ酸には20種類あり、そのうち体内で合成できない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と言います。この必須アミノ酸の含有率を表す“アミノ酸スコア”の数値が高いものは良質のタンパク質と言えます」(関口先生)
Q.プロテインやサプリからタンパク質をとってもいいの?
A.食事の補助としてならOK
「忙しくて食事がきちんととれない人などは、プロテインやサプリメントでタンパク質やアミノ酸を補うのはいいと思います。ただ、ほかの栄養もとるために、やはり食事から補うのが基本。プロテインやサプリはあくまでも食事の補助として利用しましょう」(谷先生)
Q.動物性と植物性どっちがいい?
A.どちらもバランス良くとるのが◎
「肉や魚など動物性の食品のほうがアミノ酸スコアが高いものが多いうえ、体への吸収率が高いのが特徴。ただ、動物性タンパク質は高脂肪のものが多く、消化も悪いのが難点。逆に植物性タンパク質は低脂肪。どちらもバランス良くとるのが理想的」(関口先生)
「MAQUIA」3月号
撮影/鈴木泰介 レシピ・料理/星谷菜々 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
次回はマキア世代におすすめのタンパク質ビューティレシピを紹介します。お楽しみに!
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