28年に及ぶシワ研究の成果が認められる快挙!【ユダトーーク 第40回 資生堂】

スキンケア
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28年に及ぶレチノール研究からついに純粋レチノールで深いシワまで改善する医薬部外品が資生堂から誕生しました!エイジングケアの歴史が変わるこの快挙についてお話を伺いました。

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「女性たちに、美しく豊かな表情を――。
シワ改善への本気の取り組みが認められました」

資生堂 
ライフサイエンス研究センター 
皮膚科学研究グループ
大田正弘さん

1993年入社。医薬部外品・有効成分の開発に携わる。さまざまな成分でシワに対する有効性を検証するなど、シワ改善有効成分の開発に精通。

マキア編集長
湯田桂子

2004年にマキアを立ち上げた創刊メンバーのひとり。マキアの合言葉は、“願望実現ビューティ”!


2017年上半期ベスト・スキンケア大賞受賞

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お手入れの最後に、
シワ部分に塗布

薬用有効成分、純粋レチノールを配合した深いシワまで改善するクリーム。肌をみずみずしく包み込むようななめらかな使用感で、肌の潤いをしっかり守り、ぷるんとしたハリを実感。アクアフローラルの香りも心地よい。(医薬部外品) 15g ¥5800(編集部調べ)/資生堂


新効能認可取得のため、
シワのガイドラインも設定

湯田 このたびは、マキア「上半期ベストコスメ」で栄えある「ベスト・スキンケア大賞」のご受賞おめでとうございます! 純粋レチノールで「シワを改善する」効能効果の承認を厚生労働省から受けたニュースは、私たち美容関係者をはじめ、多くの女性にとって朗報です。長年、レチノール研究をされてきた資生堂だからこそできた快挙ですよね。
大田 ありがとうございます。レチノール研究は、89年にスタートし、93年には、シワ改善効能に先駆け、純粋レチノールを「肌あれ・あれ性」の効能・効果として業界で初めて医薬部外品・有効成分の認可を取得しているんです。
湯田 すでに28年も研究をされているんですね。研究当初からレチノールの「シワ改善」効果に着目していたのですか?
大田 はい。レチノールはビタミンAの一種なのですが、アメリカの著名な皮膚科医が光老化した皮膚に改善の有効性があるとの報告をきっかけに研究がスタートしました。我々もさまざまな成分でシワ改善効果を検証しましたが、レチノールの有効性に勝る成分は他にありませんでした。
湯田 海外ではレチノールはシワ改善に有効という認識なんですね。
大田 数多くのデータがありますから、シワ改善成分としての認知は高いですね。レチノールの作用メカニズムは、表皮角化細胞でヒアルロン酸の産生を促進し、表皮内の水分量を一気に高めて肌を柔軟にしてシワを改善します。さらに、ターンオーバーを良好にする働きもあります。レチノールは、もともとニキビの治療薬に使われていたものでシワ以外にもマルチな作用がある、といわれているんですよ。ただ、取り扱いがとても難しいんです。
湯田 なるほど。そんなに高い有効性があるなら、もっと化粧品に配合されていてもおかしくないのに、世の中にあまりない、というのはやはり扱いの難しさにあったんですね。資料によると、この28年間の研究期間に携わった研究員は140名にものぼるとか?
大田 今回の「シワ改善」の新効能を取得するために、「有効性」「安全性」「安定性」「製剤開発」の4つに従事する研究者がおり、私はこれを繋ぐ役目を担っていました。確信がある成分でしたが、医薬部外品の承認を受けるまでにはさすがに紆余曲折の連続。シワの評価基準を数社の化粧品メーカーと大学の皮膚科医の先生方とが協力し、新たに日本香粧品学会が「新規効能取得のための抗シワ製品評価ガイドライン」を設定しました。
湯田 「シワグレード」ですね。
大田 グレードは0~7に分けられるのですが、今回の純粋レチノールの有効性試験では、9週間でシワグレード4の深いシワまで改善の有効性が認められました。
湯田 実際はどのように有効性試験を行うのでしょう?
大田 「新規効能取得のための抗シワ製品評価ガイドライン」に則り、目尻に浅いシワからやや深いシワが認められる日本人女性(平均年齢46歳)で臨床試験を実施。純粋レチノールを配合した本製品と、レチノール無配合品をご使用いただき、シワ改善効果を皮膚科専門医による目視判定及び機器による解析を行いました。その結果、本製品の9週間使用後には目尻の線状の深いシワ、目周りのちりめんジワが顕著に改善しました。
湯田 それはすごい! ちなみにどんなシワにも効くのですか?
大田 シワの原因は、紫外線による影響や加齢などによって細胞が本来持つべき機能が衰え、肌が柔軟性を失い硬くなることで、特に動きの激しい目元や口元に表情ジワが出やすくなります。レチノールは、表皮ヒアルロン酸の産生力が非常に高く、加齢とともに減少したヒアルロン酸を再生し、さらにターンオーバーを良好にする働きがありますから、どんなシワにも効果が期待できます。真皮線維の分解を防ぐより、ご自身の肌からヒアルロン酸を生み出す賦活作用の方がシワを早く改善する近道かもしれません。

涙ぐましい努力で
レチノール製品が完成

湯田 お話を伺っていて気になっていたのですが、“純粋”レチノールと、レチノールとは別物ですか?
大田 高い有効性のポテンシャルを持つレチノールですが、安定性がとにかく難しい。そこで、一般的には安定的な「レチノール誘導体」という化学構造が異なる形をとることが多いのですが、資生堂は容器も含め安全配合をとことん追求することでレチノールを配合することに成功しました。レチノール誘導体と一線を画す意味でレチノールのことを「純粋レチノール」と名付けています。
湯田 レチノール誘導体と差別化するためなんですね。
大田 純粋レチノールはレチノール誘導体に比べて有効性が期待できる一方で、熱や光、酸素に弱く、非常に不安定な性質を持つため、開封後も酸素の侵入を許さない特殊なチューブを開発しました。さらに、充填の際に酸素が入ってしまう可能性がある最初の数ロットは破棄しているんです。
湯田 そこまで徹底して純粋レチノールの管理を行っているんですね。純粋レチノールが肌に合わない方もいらっしゃるんですか?
大田 基本は体内にある成分なので健康な肌であれば問題はないはずです。ただごく一部の肌の感受性が高い方は、2~3日に1回の使用から始め、徐々に使用頻度を増やしていくなど、様子を見るようおすすめしています。
湯田 みずみずしく肌に溶け込むような気持ちのいい使用感のうえ、お手頃価格なのもうれしい!
大田 まずは使っていただかないと良さが伝わらないので、多くの方に手に取ってもらえるよう、ドラッグストアや量販店、ECサイトでも販売します。
湯田 これでシワを気にせず、毎日笑顔でいられますね。

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全女性を代表して、
尊敬と感謝の気持ちを

今年上半期の美容の話題の中心は間違いなく「シワ」。ついに資生堂が純粋レチノールによる「シワの改善」効能効果の承認を取った!と美容界では大きなニュースとなりました。28年間にわたり140人の研究者の力が結集した純粋レチノールのシワ改善研究が認められ、新効能認可を取得。皆の大好きなブランドで、みずみずしいテクスチャーで、アイクリーム代わりにお求めやすい価格で。まさしく女性の未来を変える快挙です。ここに大賞とともに、深い尊敬と感謝を贈ります。


MAQUIA8月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/湯田桂子(MAQUIA)

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