受験より、就活より、女には人生を賭けた重要な面接がある! 頭の先からつま先まで、言葉の端から眼差しの温度まで、その場しのぎでは軽く見透かされてしまうくらいの手強い、千里眼を研ぎすませて待ち構えている面接官。それが最愛の彼のママ。何よりも大切で愛おしい息子が連れてくる「もうひとりの女」に、全身の感覚を全開にして臨んでくる。息子にとってふさわしい女なのか、どれだけ息子を幸せにする力量があるのかと。ここをどれだけナチュラルにスマートに通過できるかが、たぶん女にとって幸せへの最初の難関。父親と違って、母の目は鋭利。ただニコニコと感じよくしているくらいじゃあ到底足りず。それどころか薄っぺらい女と思われて、失格の烙印を押されてしまうかも。
重要なのは育ちの良さがにじむ、賢さと清潔感、品と家庭的な包容力。これをいかにあざとくなく見せるかが勝負。あくまで素直にまっすぐに聡明に。誰だって大好きな人の大切な人には好きになってもらいたい。それどころかお気に入りになるくらいでいきたいもの。幸せをつかみ取る女として、ここは賢く応戦していこう。
彼を立てられるきちんと感と柔らかさのバランスが命
どうしても欠かせない聡明さは、すっきりしたヘアと意志のあるメイクで演出。顔周りをすっきりと見せ、清々しさを表現。メイクもできるだけミニマムにし、派手な女にならないような調整を。芯の強さと包容力は、意思を感じる眉で表現するのがポイントで、全体をナチュラルな太さ&ストレート眉に仕上げる。そして、眉頭をスクエアに仕上げることで、凛々しさと女としての包容力をにおわせて。また、姿勢は常にしゃんとし、口角は5ミリ上げ続ける感覚で! ときには優しく愛らしい微笑みで彼を立てることも忘れずに。そこに下調べしておいた、彼ママへのお土産があればかなり安泰。
最愛の人の大切な人たちにも愛される女になる。これこそ幸せの濃度を上げる、最重要ともいえる要素。
MAQUIA2015年2月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/菊地泰久〈vale.〉 ヘア/津村佳奈〈Un ami〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
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