気のおけない友人との楽しい集いこそ、メイクやファッションに気合が入るもの。この世の中で一番手ごわい女友達をきゅん♡落ちさせるにはどうしたらいい? 「MAQUIA」7月号から神崎恵さんが伝授します。

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流行色を取り入れた

“こなれ”メイクで友人に差を!

 この世でいちばん厳しい目をもつ生き物「女」。男と会うより女と会うときのほうが何百倍も力が入る。言ってみれば、男は本能の生き物。可愛いほど単純で純粋。好きな物、好きな香り、好きな食べ物、好みのほとんどは何十年もほぼ変化なし。恋に落ちる瞬間だって実は解りやすくシンプル。
 でも、女は違う。本能ではなく、毎秒ごとに更新される新しく鋭い感覚で「アリ・ナシ」を瞬時にバサリと嗅ぎ分ける。持っている鞄や靴、服に髪に肌に歯、爪先からカラダのライン、香り、声、表情、ひとつひとつ細部まですべてを観察しつくし、判断を下してくる。これが女の目の恐ろしいところ。
 男に「ナシ」と思われても、意外とダメージは引きずらないし、奥底まで浸透しないもの。けれど女に「ダサイ・イタい・ナイな」と見下されたときの浸透力といったら半端ない。「女としての自分、そして生き物としての自分」を否定されたような、「不合格」とぐいぐい烙印を押されたような、なんとも惨めな気分になる。でも「アリ」と思われたなら、これほど女冥利に尽きることはない


  だからこそ、わたしはいまも女に会う前のほうが断然気合が入るし、どきどきする。女同士という世界一鋭く、厳しい生き物をどうしたら恋におとすことができるだろうかと考えると、俄然楽しくやる気が出てくる。
 同性の目と心を攻略したい。と思うのならば、まず「ダサくないこと」が重要。過去の栄光を引きずっているようなファッションやメイクは論外。かといって最新トレンドで全身ガチガチ、なんてのもダサすぎる。欲しいのは、「永遠」と「今」の絶妙なバランス力。自分らしさと新しいものをちゃんと解ったうえでの自分づくりができているかどうか。
 それが「こなれ感」という女が惹かれて止まない空気に変わる。女が恋する女になる。これはわたしがなによりなりたい理想の女。



MAQUIA7月号

モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/菊地泰久〈vale.〉 ヘア/津村佳奈〈Un ami〉 スタイリスト/川﨑加織 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)



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