「MAQUIA」6月号では「食べて痩せるダイエット」の特集を掲載中。今回はつい脂っぽい食事や糖質を摂り過ぎる人におすすめの「舌痩せダイエット」を紹介します。
つい脂っぽい食事や糖質を摂り過ぎる人に
舌を洗濯して味覚を変える!
舌痩せダイエット
お話を伺ったのは……
医学博士 石川善樹先生
東京大学医学部を経て、ハーバード大学公衆衛生大学院修了。エビデンスを重視し、最新かつ最善の健康情報を発信している。著書に『最後のダイエット』。
舌痩せとは?
ダウナー系の味覚で美味いと満足できる脳にすること
味覚には2種類あり!
脂、糖、塩の3種類からなる食べ物
昆布、かつおぶし、煮干し、干し椎茸、貝類、野菜などの旨味の効いた食べ物
脳が感じる味覚を変えれば太らない!
「味覚は舌で味わうという先入観が強いですが、実際は脳で感じるもの。その脳が感じる味覚にはアッパー系とダウナー系があるのですが、ダイエットの敵は言わずもがなアッパー系。脂と糖で高カロリーなうえ、脳が興奮して食べれば食べるほどもっと欲しくなるという特徴が。対照的にダウナー系は脳の興奮が収まり、深い充足感と共に食事を終えることができます。つまり、アッパー系を美味いと感じる脳から、ヘルシーなダウナー系の食べ物を美味しいと感じる脳へ変えれば、太りようがないのです。これが舌痩せです」
ルール&メソッド
1
旨味のある食べ物を最後に食べる
野菜→主菜→主食→汁物の順で食べると血糖値の上下動が少なく、少量でも満腹に。また最後にだしの効いた汁物を食べると、深い満足感とともに食事を終えられるので、食べ過ぎを防げます。
2
薄味を心がけて、味覚を鍛える
味覚は筋トレとは逆で、刺激が弱いほど鍛えられるもの。薄味で旨味を探す訓練をすると、味覚が鋭くなり、ダウナー系の食べ物に美味しさを感じやすくなる!
3
香りと食感を楽しんで、満足感UP
食べ物を口に入れた時、のどの奥から鼻にぬけるにおいも味覚のもとに! つまり香りを楽しめば、食事の満足感がアップ。食感も、味覚を構成している要素。食感を味わえる食材を積極的に摂ろう。
舌痩せダイエット日記
好物はとんこつラーメンと焼肉。味付けは濃いめが好き。アッパー系を地でいく食生活だけど、本当に味覚は変わる? ……ドキドキ。
私が試しました! ライター 平田桃子さん
不規則な生活、外食中心の食事で気がつけば5キロも肥えてた! 太ももの肉が憎い!
亜鉛をとって味覚を整え!
朝:おにぎり、わかめスープ
昼:バジルチキンサラダ定食
夜:牡蠣のパスタ、ミネストローネ
最初の10日間は、亜鉛を積極的にとるといいと聞いたので、夜は牡蠣のパスタを作りました。 食べ順を変えると、おかずや漬物の味がやたらと濃いと感じるように!
先生のアドバイス
亜鉛不足に陥ると、味覚を変えるうえで悪影響が。牡蠣や肉類、チーズなどから亜鉛をとってください。
コンビニごはんで実践!
朝:オニオンスープ、納豆
昼:おにぎり、味噌汁、サラダ、ゆで卵
夜:レタスしゃぶしゃぶ、納豆、ごはん
ランチはコンビニで調達。いつもは2個買っていたおにぎりを1つに減らしたけど、味噌汁をプラスしたことで大満足! 食後のお菓子にも、手を出さずに済んだ♡
先生のアドバイス
炭水化物メインの食事では血糖値の上下動が激しく、食後にお菓子が食べたくなるんですよね……。
お菓子の誘惑を断ち切れず(涙)
朝:納豆ごはん、味噌汁
昼:和風きのこパスタ、サラダ
夜:五目ごはん、味噌汁、おひたし、鮭
休日で暇を持て余し、ついおやつにポテトチップスを食べてしまった。飲み物はコーラ。そのせいか食欲に火がつき、夕食はいつもより多めに食べてしまった。反省!
先生のアドバイス
ポテトチップスはアッパー系の代名詞なのでNG! 間食は、ヨーグルトやナッツ、フルーツがおすすめ。
出前でも、舌痩せを実践★
朝:おにぎり、卵焼き、唐揚げ1個
昼:釜めし
夜:具沢山ポトフ、パン
出前でよく頼む「釜寅」。お茶漬けにして食べるのではなく、お新香→釜飯の具→ごはん→だし汁の順で食べたら、満腹になった。いつもは全然足りないのに〜!(感動)
先生のアドバイス
素晴らしい! 食べる順番を変えると、満足感が高くなるという模範例ですね。
煮物で食べ過ぎを防げたかも?
朝:あさりの味噌汁
昼:サラダ、ムニエル、ごはん、スープ
夜:煮物、生姜焼き、ごはん、味噌汁
人参、れんこん、大根、里芋で煮物を作りました。よく噛んで食べたら、ごはんが入らず!以前より小食になった気がします。ボディラインもスッキリしたような♡
先生のアドバイス
煮物は食材を同じサイズにカットしたり、火を入れ過ぎず食感が味わえる程度の加熱に留めるといいですよ。
結果は…
お腹がペタンコになった
白米の量を自然と減らすことができたのが嬉しい。また味覚も濃い味から薄味へ。アッパー系への食べ物の欲求も、日に日になくなり最終的にはダイエットしている感覚はなし。それなのに体重が大幅ダウン。カラダも軽く、ぽっこりお腹もペタンコになりました。
MAQUIA 6月号
イラスト/大窪史乃 取材・文/関本陽子 平田桃子 構成・文/髙橋美智子(MAQUIA)
【MAQUIA6月号☆好評発売中】