シミもシワも……。年々複合化する大人の肌悩みに、30年を超えるエイジングケア研究の粋を結集して誕生した「ドレススノー」。「MAQUIA」8月号では、そんな製品開発の立役者にお話を伺いました。

すべての女性の毎日に“上質をまとう幸せ”を【イトーーク 第23回 アテニア】_1

インタビュー歴25年 マキア編集長・伊藤責任編集
最新美容の真相、ズバリ聞いトク!?
イトーーク

すべての女性の毎日に“上質をまとう幸せ”を【イトーーク 第23回 アテニア】_2

マキア編集長 伊藤かおり

マキア編集長
伊藤かおり
non-no、MORE編集部を経て’08年からマキアへ。入社以来人物インタビューを中心に取材してきた経験を活かし、“美容=人生”を誌面づくりのモットーに。

アテニア 事業戦略本部 商品企画部  商品企画第一グループ 田中良枝さん

アテニア 事業戦略本部 商品企画部 
商品企画第一グループ
田中良枝さん
2002年ファンケルグループ入社後、アテニアに配属。以来、商品企画を担当。「ドレススノー」の立案から携わる。

40代女性が本当に望む
スキンケアを届けたい
伊藤 この4月にデビューした、薬用美白・エイジングケアライン「ドレススノー」。美白もシワ改善も同時に叶える製品は、ユーザーの声に応えるために開発された、と伺いました。
田中 ユーザーの声を聞いてそれに応えるのはアテニアのモットーですから。
伊藤 ターゲットは40代ですよね。
田中 はい。何かと忙しい40代女性に寄り添うために本当に必要なものは何なのか? これを改めて探るために、肌だけではなく生活全般も含め、40代女性の本音について多角的に調査を行いました。その結果、シミ悩みが7割近く挙がったのは想定内だったのですが、スキンケアの目的は、シワやゆるみなど、ハリ・弾力ケアのほうが優先順位が高かったんです。さらに、その理由を深掘りしてみたところ、「美白もハリケアもどちらもがんばりたいけど、両方ケアする余力はない」という実情が見えてきました。
伊藤 確かに何かと忙しい世代で、自分のことは後回しにしがちですからね。
田中 40代は育児や介護に追われる女性も多く、仕事も重要なポジションを任され、時間がない。しかも、様々な変化が肌や心にも現れる世代です。
伊藤 だから、シミもシワも両方叶えるスキンケアなんですね。でも、スペシャルな美容液と思いきや、基礎スキンケアで設計されたのはどうしてですか?
田中 アテニアにも美白美容液はあります。ですが、アイテムを1つ足すことがストレスになったり、投入しても時間や気持ちに余裕がなく、実際使えないことがストレスになってしまうというお声を聞き、毎日使う基礎スキンケアのシンプルステップで効果を出していくことが重要だと思ったんです。
伊藤 確かにケアアイテムを持っていても、使わないのはストレスになりますよね。とことんユーザーの立場、気持ちを考えていらっしゃるんですね。
田中 私自身も同じ40代として、皆さんと同じように感じていました。そこで「美白もシワケアもできる基礎スキンケアを作りたい」と、社長にプレゼンしたのですが、基礎スキンケアはメーカーの根幹となるだけに、他の機能を持たせて、もしその期待に応えられなかったときはラインごと信頼を失ってしまうという理由で最初は却下。それはわかるんです。でも、どうしても作りたい。実際社長にも皆様のリアルな声を聞いてもらい、再三プレゼンを試みました。
伊藤 すごい熱意! アテニアはファンコミュニティサイトがあり、そこに斎藤智子社長もたびたび入って、みなさんと交流されていますものね。
田中 コミュニティの皆様には、“智子社長”と慕っていただいております(笑)。もともとお客様に「アテニアを好きに語っていただく」という趣旨で始めたものですが、お客様の本音が聞けるため、私たちもここから製品化のヒントを得ることもあります。
伊藤 まさにオフ活! ここでの声が「ドレススノー」開発のきっかけに?
田中 はい、まさに! 同世代である私がユーザーの代表となり、現代女性の実情から美白もシワ改善もできるスキンケアラインがいかに必要かを説き、社長に承認をもらいました。
伊藤 ゴーサインが出たのはいいけれど、社長の期待を裏切れないから、開発過程は相当大変だったのでは?
田中 プレッシャーは強かったです。コロナ禍ということもあり、物作りの進行が大変で。“本当にできるかな?”と不安に思うこともありました。

大人のシミの原因は彷徨いメラニンだった!

大人のシミの原因は彷徨(さまよ)いメラニンだった!  
健康な肌では、ターンオーバーが垂直方向に分裂し、シミの元になるメラニンがまっすぐ肌表面へ排出される。しかし加齢や紫外線、炎症などが蓄積し、メラニンを含む細胞の分裂方向が乱れると、行き場を失ったメラニンが肌内で迷子になり「彷徨いメラニン」に。

メラノナビゲーション機能の仕組み

メラノナビゲーション機能の仕組み
大人の肌で増え続ける彷徨いメラニンを、正しく垂直方向に誘導する「メラノナビゲーション機能」を開発。150種類以上の成分研究からたどり着いた「推進性カテキン」が、彷徨いメラニンの排出に重要な垂直方向の誘導役に。

シミ部分は肌そのものが老化している!?

シミ部分は肌そのものが老化している!?
メラニンがある部位の肌は、表皮と真皮をつなげるⅣ型コラーゲン(基底膜コラーゲン)が減少していることが判明。つまりシミ部分は、他の部位と比べて、肌そのものの老化が進み、シワリスクにつながることがわかった。

迷子になったメラニン
「彷徨いメラニン」に着目
伊藤 独自の美白研究による知見が活かされていますが、製品化までにはどのくらいの期間がかかりましたか?
田中 美白研究に関しては常に企画・調査を続けておりますので、私が開発を始める前からですが、製品化を目指してからは2年くらいでしょうか。
伊藤 加齢とともに、複合的に発生するエイジング現象の原因は、肌内で外に出られず迷子になった「彷徨いメラニン」だったという着眼点は画期的でした。
田中 アテニアの長年にわたるエイジングケア研究があったからこそ、「ドレススノー」が開発できたと思っています。ただ、コロナ禍でこの1年間は人に会うことが制限され、使用感や香りなど肌感性に関することがモニター越しでの確認となり、とても苦労しました。
伊藤 アテニア製品って香りがすごくいいですよね。主張するわけでなく、癒やされる香りで、心が落ち着ける。テクスチャーにしても、ローションは肌に触れたとたんシャバッと弾けたり、夜用クリームも重すぎず、ちゃんと肌を包み込んでくれる。
田中 香りもテクスチャーもとてもこだわっています。「ドレススノー」はダマスクローズをメインに、朝は目覚めさせるようなフレッシュさを。夜はリラックスできるように設計しました。
伊藤 こんなところにもアテニアの“寄り添い”精神が! レフィルボトルの取り組みも早かったですよね。
田中 開始当時は環境的な視点からではなく、お客様の「ガラスボトルを捨てるのがもったいない」というお声からフィルム化したボトルを開発。さらに「1滴も無駄にしたくない」というお声から、レフィルを真空にして、最後の1滴まで使えるように進化しました。こういった取り組みが何十万のお客様に支持されている理由だと思います。
伊藤 単に肌目的にあった製品を提供するだけでなく、根本的な幸福感だったり、生活の質を高める提案だったりと、常に使う人の気持ちになって製品を作っている姿勢がまさに現代的。幸福感はマキアの誌面作りでも大切にしているテーマですが、今は自分がキレイになるだけでなく、他人や社会に対しても幸せを分け与えていくことも美容の要素ですよね。
田中 すごく共感します。
伊藤 今後も痒いところに手が届く製品を心待ちにしています。

ドレススノー (右から)ローション 150ml ¥3960、同 デイエマルジョン 60ml ¥3300、同 ナイトクリーム 35g ¥4730(すべて医薬部外品)/アテニア

基礎スキンケアで美白もシワ改善も
ドレススノーのラインナップは、「時計美容スキンケア」。一日の体内リズムを味方につけた化粧水、日中用乳液、夜用クリームの全3品。ドレススノー (右から)ローション 150ml ¥3960、同 デイエマルジョン 60ml ¥3300、同 ナイトクリーム 35g ¥4730(すべて医薬部外品)/アテニア

サステナブルな取り組みは1995年から

サステナブルな取り組みは1995年から
10年の歳月をかけて開発された「エアレス式コンパクト化フィルム」を採用。中身が減ると収縮し、最後の1滴まで使い切れるのがうれしい。さらに小さくなるからゴミの軽量化にも。



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これも聞いトク!?

社長とのコミュニケーション法は?
「『ドレススノー』の構想を社長に話したのはランチのとき。そのくらいフランクに社長とはコミュニケーションが取りやすいです。とはいえ、この構想を反対されたときは多少険悪な空気が流れましたが(笑)。社長自らお客様のコミュニティに入っていき、皆様の声を直に聞くことも多いので、開発意図を正しく汲んでくれるのがありがたいです」

MAQUIA 8月号
撮影/新谷真衣(物) 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 資料提供/アテニア


※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

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