ベルギー人監督の目を通して、福島の現在を描き出すドキュメンタリー映画が公開

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6年たった今も、記憶が薄らぐことのない東日本大震災。福島の地で“生きる”ことを選んだ人々の思いを丹念に紡いだ映画『残されし大地』をご紹介します。

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ベルギー人監督が福島で出会った、
家族の物語

2011年3月11日に発生した東日本大震災と、福島第一原子力発電所の事故。“あの日”を境に変わってしまったもの、さらにその先にある“変わらないもの”を問いかけるドキュメンタリー映画『残されし大地』が、震災から6年経つ今年の3月11日から公開されます。

監督を務めたのは、ベルギーでサウンドエンジニアとして活躍し、日本人の妻をもつジル・ローラン氏。彼は、昨年3月にブリュッセルで発生した連続爆破テロ事件で命を落とし、この作品が初監督にして遺作となりました。


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作品に登場するのは、避難指示解除準備区域に指定された双葉郡富岡町で、震災後も町に残り、この地に残された動物たちの世話を続けている松村直登さんと彼の父親。松村さんは「犬猫がいなかったら、俺も逃げてた」と語ります。また、仮設住宅から戻り富岡町の家で暮らす夫婦や、慣れ親しんだ南相馬の自宅に戻るべくリフォームの準備をする夫婦の日常も描かれます。彼らが町に残った理由は、故郷とは。そんな問いにひとつの答えをもたらすのが、彼の地で暮らす人々の、ありのままの姿と日々の生活です。


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もしかするとそれは、見る人によっては変わり果てたものに映るかもしれません。けれど一方で、誰もがきっと抱いている生まれ育った土地への愛着や、日々営まれる生活といった、普遍的で変わらないものがより鮮明に浮かび上がり、懐かしいような感情が自然とこみ上げてきます。

あの日がなかったら、ごく普通に暮らし、こんな風にクローズアップされることはなかったかもしれない人たち。監督の目を通して捉えられた、そうした人々の現在を見つめることで、福島の、そして世界への思いをそれぞれの胸のうちに呼び覚ます。澄んだ水のような美しい映像から、さまざまなものをすくい上げたくなる作品です。


『残されし大地』

2017年3月11日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー
フォーラム福島、シネマテークたかさきほか全国順次公開


監督:ジル・ローラン
プロデューサー:シリル・ビバス
出演:松村直登ほか
原題:『LA TERRE ABANDONNEE』
制作:CVB Brussels
配給プロデューサー:奥山和由 (チームオクヤマ)
配給協力:太秦
提供:祇園会館
協賛:パルシステム/ヴィタメールジャポン
後援:ベルギー王国大使館/ベルギー観光局ワロン・ブリュッセル
2016|ベルギー|カラー|DCP|5.1ch|76分


公式サイト: www.daichimovie.com


(c)CVB / WIP /TAKE FIVE - 2016 - Tous droits reserves


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