「MAQUIA」4月号で連載中の『神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場』。今月は、春になると思わず目がとまって、更新したくなるピンクコスメに注目。神崎さん流のピンクの取り入れ方をレクチャーします!

神崎さんの本命はピンク♡ 春色を今っぽく美人に取り入れるテクを公開!_1

神崎 恵の恋させる瞬間
美容劇場 きゅん♡を誘う女になる

神崎 恵 Megumi Kanzaki
1975年生まれ。美容家であり、3人の息子をもつ母。ひとりひとりに合わせたメイクやビューティスタイルを提案するアトリエ「mnuit」を主宰し、美容誌をはじめ、各女性誌で連載を持つ他、コスメブランドのアドバイザーを務め、女性を美しく導く製品の開発、プロデュースなど活動の幅を広げている。書籍の累計発行部数は144万部を超え、最新刊『神崎CARE』(ワニブックス)が話題に。


SCENE:春の美人メイク
肌になじむピンクの濃淡で、柔らかさと包容力を表現


春になると決まって思い出す詩がある。中学生のころよく手にとっていた銀色夏生さんの本の1冊で、ピンクのコスモスやスイートピーの写真の上にその詩があったように思う。もう30年ほど前のことだから、一語一句は確かではないけれど、恋しいひとが自分ではないだれかと恋に落ちて、その寂しさを「冬のようなわたしではなく、春のような彼女に恋をしたのね」と表現している詩だった。「春のようにあたたかくてやさしくて愛らしい」そんな春のような女とは、どんな容姿をしていて、どんな声で話し、どんな香りがするのだろう? 並んでいる、コスモスやスイートピーのように、可憐で儚げな女がそう呼ばれるのだろうか?と10代ながらに思うことを並べ、その女性像を想像していた。


今まで何十年と観てきたドラマにも、必ず春のような女は登場する。一見、強くたくましい女から、するすると男心をさらっていく。それは現実の中でもそうだ。そんなシーンをみるたびに、「わかってないな、男ども」と思ってきたけれど、今はそれが「あり」なのがわかる。寒く厳しい現実の中を生きていて、そんな春のような女が現れたら。それは好きになってしまうだろう。包み込んで温めてもらいたい。そう思うだろう。確かに、春のような女。強敵だ。そんなくだりを毎年春が来るたびに繰り返す。そして、モテたいとか、ちやほやされたいとか、そんなことじゃなく、存在として、ときには春のような女になれる自分でいたい。と思うのだ。
そんなとき、纏いたくなるのが春色のメイク。服よりも先に、顔の上に春をのせたくなる。肌や唇の上にのる色は、服よりもずっと自分に効くことを知っている。だから、やわらかくぬくもりのある自分にしてくれる色に、真っ直ぐに手が伸びる。


今年の春なら断然チークとリップ。肌を透かせながら染めてくれるピンクのチークに、花びらを纏ったようなリップの組み合わせだ。ピンクは無条件に肌や表情、心まで変える不思議な色。今年は思いきり春のような女を楽しみたい。

神崎さんの本命はピンク♡ 春色を今っぽく美人に取り入れるテクを公開!_2

ピンクのコスメの質感レイヤードが
この春の気分!
毎シーズン、決まってときめくピンクだけれど、この春のピンクコスメの進化は楽しい。目が覚めるようなピンクから、可憐なピンク。意志を感じさせるピンクから、どこまでも甘いピンク。透けるピンクにどこまでもピンクなピンク。この色のもつ表情の豊かさにまたときめく。
今年絶対に外せないのが、透けるように色づくピンクのチーク。肌をほんのり染めて、肌の透明感を一気に引き上げる。これがとてつもなく肌や表情の「可愛さ」を、レベルアップさせてくれるから面白い。リップは潔く「ピンク」な色がいい。透けるように仕上がった肌に鮮明なピンクのリップ。この組み合わせが今年なりたい春の顔。

神崎流・美人レシピ

甘さを封印したハンサムパンツスタイル

インパクトのある強い色のピンク×パンツスタイルで甘さを調整。そこへ、この春、神崎さんが注目している透けるブラウスを合わせて、肌と仕上げたメイクをキレイに見せるのがポイント。

頬には透けるチーク、唇にはつや系リップを

この春、人気が復活したチークは肌にとけ込むような質感を選んで、子供っぽくならないように。さらに、リップは輪郭に沿ってブラシで丁寧に塗り広げ、品の良さと大人っぽさをプラス。

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a ひと塗りで肌映えを叶える、王道のローズピンク。つやのあるみずみずしいテクスチャーで、美人リップに。ルージュ ココ 496 ¥4300/シャネル(3月5日限定発売) b 透き通るようなピンクの発色と自然なつやでフレッシュな印象に。ルナソル カラーリングシアー チークス(グロウ)02 ¥3500(セット価格)/カネボウ化粧品

つややかで色っぽいニュアンスゆる巻き

32mmのヘアアイロンを使って、髪全体を中間からミックス巻き。そのカールを手ぐしでざっくりとほぐすときに、ヘアオイルを髪になじませて、いきいきとしたつやを足していく。

MAQUIA 4月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/天日恵美子 ヘア/津村佳奈〈Un ami omotesando〉 スタイリスト/松島 茜〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)


※本記事掲載商品の価格は、本体価格(税抜き)で表示しております。掲載価格には消費税は含まれておりませんので、ご注意ください。

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