中島健人さんインタビュー。愛すること、愛されること。

惜しみない愛を注ぎ、そして注がれる人、中島健人。愛のプロフェッショナルともいえる彼のポジティブな言動からは、自分と他者を愛するヒントが見つかるはず。マキア読者からの質問に真摯に向き合う、「ケンティー節」炸裂の回答は必見です！

愛すること

Q男女問わず「この人を愛したい」と思う瞬間とは？
A 素直に「ありがとう」を言える人、素直に甘えることができる人、素直に愛を表現してくれる人に対しては男女関係なく心が反応します。また、20代後半になってからは僕自身も素直になれるようになってきたし、不思議と周りにそういう友達が増えてきて。経験や年齢を積み重ねていくと、ガムシャラな時期に必死に身につけた鎧をはずし、その代わりに自信を身につけ自由になっていく。もしかして、人は大人になるほど素直になれるのかもしれない。最近は、そんなことも感じています。

Q 大学では「なぜ人は恋に落ちるか」をテーマに卒論を書いたという健人君。その答えは見つかりましたか？
A 卒論で明確な結論は出ませんでした。なぜ人が恋に落ちるのか、その答えはきっと「ただ、そこに愛があるから」。そこには理由がないんだと思う。

Q もしも健人君が恋に落ちたら、相手の好みに自分を変えますか?　それとも、相手を自分好みに変えたいですか?
A 実は独占心が強めなので……基本的には“相手を自分色に染めたいタイプ”なんです。ただ、独占心は相手だけでなく自分自身も苦しめる。何事においてもほどよい距離感が大事だなと気づいてからは独占心も“腹八分”におさめるようになりました（笑）。

Q 意中の相手に“恋の魔法”をかけるにはどうしたらいい？
A やっぱり、恋愛において大切なのは「一緒にいたい」「一緒にいて楽しい」「一緒にいると幸せな未来が見える」相手にとって自分がポジティブな存在になることだと思うんです。だからこそ、相手が悩んでいたり、落ち込んでいるときにポジティブな言葉の魔法をかけてあげる。その魔法が二人の恋を動かし始めるかもしれない。

Q 人でも物でも「もう、愛していない」と気づくのはどんなとき？
A 「今、好きなものを思い浮かべてください」と言われたとき、その人、その物が、真っ先に頭に浮かばなければ、その“愛の花”はもう枯れてしまっている。鮮やかな色も香りも、そこには存在しない。美しい思い出を飾り眺めるだけのドライフラワーになっているのかもしれない。

Q 今、一番“愛”を注いでいるものはなんですか？
A 陶芸ですね。ブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオが一緒に陶芸をして友情を深めていると聞いて完全なるミーハー心で僕も始めたんですけど（笑）。やってみたら、これがすごく楽しくて。ろくろを回し器を作り上げていく、精神統一して集中する作業は座禅や瞑想に近いというか。心を「無」にすることができるんですよね。普段、考えることが多いだけに頭と心の良いリフレッシュになっています。

Q もしも、健人君が愛と恋をテーマにした詩集を出すなら、どんなタイトルをつけますか？
A 「ムーン・イズ・ビューティフル（月が綺麗ですね）」

Q もしも、人生でたった一回しか恋に落ちることができないルールがあったら、いつどんなときに恋に落ちたいですか。
A 小学校６年生に戻って初恋の女の子と恋に落ちたい。僕にとってはこの成就しなかった恋が一番思い出に残っている恋だから。

Q 恋愛はハッピーエンドが理想ですか？
A できることなら片思いは実らせたいし好きな人とは結ばれたい。ハッピーエンドが幸せだとは思うけどバッドエンドもロマンスだなって思う。叶わない恋だからこそ自分の中に残り続けることもあるからね。

Q 健人君が人を愛するうえで、心に留めている言葉があれば教えてください。
A 恋は奔放に、愛は実直に。

MAQUIA 6月号
取材・文／石井美輪　構成／萩原有紀（MAQUIA）