コロナ禍の影響で、不安を抱える人たちへ。「MAQUIA」9月号では、変化が起きても柔軟に対応できる、ブレない自分をつくるための方法をプロに取材! 今回は、毎日の生活の中で実践できる15のテクニックをご紹介。

不安やストレスを減らすには? ブレない私をつくる15のテクニック!_1

わかっていてもつらいとき、どうする?
変化に対応できる人が強い時代が来た!

コロナ禍の影響もあり、最近"この先、どうなるの?" と心に不安を抱える人が急増。そこで、変化に負けない気持ちの保ち方をプロがアドバイス!

教えてくれたのは
Tomy先生

精神科医

Tomy先生

日本精神神経学会専門医。Twitter「ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き♡」が人気。著書は『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』など。

山名裕子さん

公認心理師

山名裕子さん

自身のメンタルケアオフィス「やまな mental care office」を東京に開設。心の専門家、公認心理師としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。

ブレない私をつくる
テクニック15
変化が起きても過剰に不安を抱えることなく、ブレない自分をつくるテクをご紹介。毎日の生活の中で実践を。


1 ポジティブ思考の人と付き合うようにする
「感情感染効果と言って、ネガティブな考え方の人とばかり付き合っていると、その思考が感染してしまうのでNG。たとえば現在の状況でも“これを機に何か新しいことを始めよう”と思っているような、ポジティブ思考の人と付き合うようにしましょう。その考え方が伝染して自分も前向きになれます」(山名さん)

ポジティブ思考の人と付き合うようにする

2 いらないものは捨てて部屋をキレイにする
「部屋がごちゃごちゃしていると頭の中もごちゃごちゃするので、不要なものは思い切って捨て、部屋を片付けましょう。掃除に集中すると余計なことを考えないですし、部屋がキレイになると情報量も少なくなって脳にもよく、考えもまとまります」(Tomy先生)

いらないものは捨てて部屋をキレイにする

3 最悪なパターンだけでなく
最高のパターンも考える
「人は不安になると最悪のパターンばかり考えがち。そうすると本来なら成功することまで失敗してしまうので、逆に最高のパターンも考えてみましょう。たとえばポジティブ思考の人や有名人を思い浮かべ、“この人ならどう考えるかな”と考えるのです。そうするとどれが最も現実的かを冷静に考えられます」(山名さん)

最悪なパターンだけでなく最高のパターンも考える

4 軽い運動を取り入れる
「軽い運動を取り入れると、脳の働きが高まって精神が安定します。おすすめはウォーキング。日光に当たる光線療法は、うつ治療にも取り入れられています。紫外線対策をして外を歩き、適度に紫外線を浴びましょう。ただし、激しい運動は交感神経を過剰に優位にし、興奮を招くので注意しましょう」(Tomy先生)

軽い運動を取り入れる

5 リモート中でもお気に入りの服に着替える
「“拡張自我”という言葉があり、人は服装や髪型、メイク、持ち物、交友関係など自分を形成するものをすべて含めて自分と認識するので好きな服を着たりメイクをすることは自分の自信に。家にいる日も朝起きたらお気に入りの服に着替え、メイクもして過ごして」(山名さん)

リモート中でもお気に入りの服に着替える

6 生活リズムを整える
「リモートワーク中心だと生活リズムが乱れがちですが、自分のペースで生活をすると精神不安定に陥りやすく、寝る時間が遅くなると睡眠の質も下がります。できるだけ毎日同じ時間に起きて寝る、といった規則正しい生活を心がけて。生活リズムが整えば自律神経も整い、気持ちも安定します」(Tomy先生)

生活リズムを整える

7 ボランティアをする
「不安に陥りやすい人は、自己評価が低い傾向が。そんな人はボランティアに参加してみて。“ありがとう”と言われる機会が増え、誰かの役に立っていると思えることで自己評価が上がり、不安も減ります。ボランティアをすると、落ち込み気分が軽減することもわかっているので、ぜひ参加してみましょう」(山名さん)

ボランティアをする

8 サードプレイスを作る
「自分が属する環境が自宅と職場しかないと、いつも同じ価値観の人とばかり会うことになり、自分の価値観も偏ってしまいます。自宅や職場以外の場所、“サードプレイス”を持ちましょう。習い事をしたり、行きつけのバーを作ったりと何でも構わないので、年齢や性別、国籍を問わずいろんな人と付き合える場を増やして。思考の幅が広がります」(山名さん)

サードプレイスを作る

9 五感に心地いいことを取り入れる
「心地よく感じる音楽を聴いたり、香りを漂わせたり、景色を見たりなど、聴覚、嗅覚、視覚、触覚、味覚の五感に心地よいことを取り入れるのもおすすめ。感情をコントロールするのは難しいですが、環境を変えることで心の状態は変わりやすくなります」(Tomy先生)

五感に心地いいことを取り入れる

10 人と会う前に深呼吸をする
「深呼吸をするとリラックス状態をもたらす副交感神経が優位になります。特に吐く息を長くすることを意識すると、吸う息も増えて酸素が取り込みやすくなり精神も安定します。人と会う前にも深呼吸をすると、プラス思考になってコミュニケーションも円滑になるので、取り入れて」(山名さん)

人と会う前に深呼吸する

11 夜は照明を暗めにする
「精神の安定には良質の睡眠が不可欠ですが、そのためにも夜は照明を暗めに。白っぽい白熱灯は交感神経を優位にしやすいので、暖かみのあるオレンジ色の照明がおすすめ。暗いと眠気を誘うメラトニンの分泌も高まるので、間接照明にするなど暗めに」(山名さん)

夜は照明を暗めにする

12 朝起きたら手の平に太陽の光を当てる
「朝、太陽光を浴びると、それを合図に体内で精神を安定させる“セロトニン”が作られ、それが夜に眠気を誘う“メラトニン”に変わって良質の睡眠がもたらされます。ですから気持ちを安定させるためにも朝は太陽光を浴びましょう。紫外線や日焼けが心配なら、手の平を5分ほど太陽光に当てるだけでもOK!」(山名さん)

 朝起きたら手の平に太陽の光を当てる

13 お風呂につかって呼吸に集中
「不安がある人は解決もしないのに同じことをぐるぐると思い巡らせがち。これだと不安が止まらないので、1日に5分でも思考を止める時間を作りましょう。おすすめはお風呂につかって深呼吸をして、意識を呼吸だけに向けること。こうすると思考が止まり、リラックスできます」(山名さん)

お風呂につかって呼吸に集中

14 好きなものを食べる
「手っ取り早く幸福感が得られるのが、好きなものを食べること。好きなものを食べているときは、誰もが不快な気持ちにならずリラックスします。好きなものを食べながら悩んだり心配ごとをするというのは、むしろ難しいもの(笑)。不安になったり、ネガティブな気持ちになったときは、自分の好きな食べ物を思う存分食べましょう」(Tomy先生)

好きなものを食べる

15 眠れないときはあえて寝ない
「不安で眠れないとき“寝なきゃ”と思うと緊張で余計に眠れないので、いっそ寝るのを諦めてしまえば翌日必ず眠れます。無理に寝ず、目を閉じているだけでも心身は休まります。そして翌朝“あ〜よく眠れた”と思うようにすると気持ちが前向きに」(山名さん)

眠れないときはあえて寝ない

MAQUIA 9月号
イラスト/沼田光太郎 カツヤマケイコ(Tomy先生イラスト) 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA)

最終更新日:

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