「MAQUIA」10月号では『時間美容で肌も人生もうまくいく!』を掲載中。睡眠前の鎮静タイムに取り入れたい習慣をご紹介します。体内リズムを正しく整えて健康に。
体内リズムの乱れを整えて
健康や美肌を育む「時間美容」
「私たちの体には脳をメインに体内時計がいくつかあり、それらが24時間周期のリズムを正しく刻むことで健康や美肌を育むことができます。その体内時計をコントロールする鍵となるのが、夜に脳から分泌されるメラトニン。この夜のシグナルが細胞に伝わり、体を時刻に合わせているのです。ただ現代人は、不規則な生活や食事、ストレスなどにより、メラトニンの分泌が妨げられて体内リズムが狂い、肌や体、心のダメージを起こしがち。そうならないためにも、日々の生活の中に『時間美容』を取り入れて、体内リズムを正しく整えることが大切です」
今回、教えてもらったのは…
東京医科歯科大学
教養部生物学教授
服部淳彦先生
メラトニンと脳や体との関係について多くの論文を発表するなど、近年のメラトニン研究を牽引。また、抗加齢医学についても研究。
体内リズムを整えるためのPOINT
・朝は覚醒、夜は鎮静するよう心がける
・夜は、光を遮断してメラトニンの分泌を促す
・決まった時間に行う朝の習慣でズレをリセット
鎮静タイム
リラックスしてお休みモードへ
とりいれるべき
生活習慣
カフェインは就寝4時間前までにとる
メラトニンの分泌によって体温が下がり、深い睡眠へ。コーヒー、紅茶、緑茶に多く含まれるカフェインは眠気を覚ます効果があり、メラトニンの分泌を抑制するので、就寝直前のカフェイン摂取は良質な睡眠を妨げる。
寝る3時間前までに晩ご飯。満腹のまま眠らない
寝る直前の食事は、寝ている間も消化活動が行われるため、内臓が休まらず浅い眠りに。また、22時以降に食べたものは、脂肪として蓄積しやすく太りやすいので要注意!
就寝前のパソコンやスマホは禁止
光の刺激が目に入ると、メラトニン分泌ががくんと低下し興奮状態に。中でも、パソコンやスマホに含まれるブルーライトは強い光なので就寝前のメールのチェックは避けて。夜は間接照明で過ごすのがおすすめ。
寝酒はやめる
カフェイン同様、メラトニンの分泌を下げるのが、過度のアルコールやタバコ。酔っ払うと眠くなると勘違いしがちだが、実は睡眠が浅くなってしまうので飲酒は控えて!
とりいれるべき
美容習慣
筋トレやエクササイズは夕方にする
交感神経が活発に働く夕方は、運動のベストタイム。心拍数や筋肉の血流量が増加して体脂肪の燃焼が盛んになりやすいため、ダイエットに最適! 反対に夜は、運動に不向き。
お風呂は就寝2時間前まで。ゆっくり浸かって体をじんわり温める
深い眠りに就くためには体温が下がることが必須なので、入浴は就寝1~2時間前までに。入浴後は自然に体温が下がり脳がお休みモードに入るため、安眠につながる。
肌を鎮めて修復 夜のスキンケアを
リラックス効果の高い香りや肌の修復力を後押ししてくれる夜用のスキンケアで、睡眠中の肌修復のパフォーマンスを上げて。22時から1時は乾燥タイムなので、保湿も強化。
肌の修復のゴールデンタイム 寝ている時は真っ暗に
眠りについた2時間後あたりに、成長ホルモンが分泌され、肌の修復力はピークに。ただ光を浴びると、睡眠を促すメラトニン分泌量が下がるので、寝る時は室内を真っ暗に。
MAQUIA10月号
撮影/冨樫実和 イラスト/ミヤタチカ 取材・文/中島 彩(MAQUIA)
【MAQUIA10月号☆好評発売中】