アスリートだけのものじゃない！ 「プロテイン」の選び方、摂り方のポイントを解説

「MAQUIA」6月号では、筋肉や美肌、メンタルにも深く関係する“たんぱく質”を大特集。今回はたんぱく質補給の強い味方、プロテインの知識をプロが教えます！

たんぱく質補給の強い味方
プロテインの知識
不足しがちなたんぱく質を手軽に補えるのがプロテイン。選び方や摂り方のポイントを知って、賢く活用を。

プロテインは、
アスリートだけのものじゃない
「食事だけで補いきれないたんぱく質を手軽に補えるので、運動をしない一般の人にもおすすめ。プロテインを摂ったからといってムキムキにはなりません」（田上さん）

プロテインには、
動物性と植物性がある
「プロテインには、ホエイやカゼインなど牛乳由来の動物性プロテインと、大豆などの植物性プロテインがあります。種類により吸収速度などが変わるので目的に合わせて選んで」（田上さん）

食事だけで
十分なたんぱく質量を
摂るのは大変
「1日に必要なたんぱく質量を食事だけで補うのは結構難しく、私が食事指導をしているほとんどの人が最初は不足しています。後述の解説を参考にプロテインを取り入れて」（田上さん）

プロテインは、消化吸収の負担が少ない
「プロテインの中でも、ホエイプロテインは消化吸収の速度が速く、胃への負担が少ないので、食欲がないときや、食が細い人のたんぱく質補給源にもぴったりです」（田上さん）

ホエイは吸収が速く即効性が高い
「ホエイは牛乳由来のプロテイン。牛乳のたんぱく質の約20%がホエイで、残りがカゼインです。1〜2時間程で素早く吸収され、筋合成に欠かせないBCAAが豊富です」（上西先生）

カゼインは満腹感が持続しやすく
食欲抑制になる
「カゼインは牛乳からホエイと乳脂肪を除いたもの。約7〜8時間かけてゆっくり吸収され、満腹感が長く続くのが特徴。グルタミンが多く、筋肉分解抑制や免疫力向上などの効果も」（上西先生）

ソイは腹持ちがよく美容にもおすすめ
「大豆由来のプロテインで、吸収速度が遅く満腹感が長続きするとされています。必須アミノ酸は少なめですが、美髪や美肌を目指す人におすすめです」（上西先生）

最近注目のクリケットプロテイン（こおろぎ）は
環境にやさしい
「こおろぎのクリケットプロテインはアミノ酸バランスがよく、筋合成に役立つBCAAも多く含まれ、地球にも優しい次世代型たんぱく源です」（田上さん）

プロテインは
水に混ぜて摂るほうが太りにくい
「プロテインはダイエット目的なら牛乳などでなく、シンプルに水に溶かして摂るほうが太りません。最近のプロテインは味も進化しているので、水で十分おいしくなります」（田上さん）

食事＋プロテイン1〜2回が理想的
「たんぱく質は貯金できないので、1日4〜5回程、3〜4時間おきに必要量を分けて摂るのが理想的。3回の食事でたんぱく質を摂り、さらにプロテインを1〜2回摂って」（田上さん）

筋肉をつけたい人に
最適なプロテインはホエイ
「筋肉をつけたいならホエイプロテインを。ホエイプロテインは、たんぱく質の利用効率も高く、必須アミノ酸も多く含まれているので効率がよいです」（田上さん）

筋肉はつけたくないけど
ダイエットしたい人に
最適なプロテインもホエイ
「痩せたい人も、代謝を下げないようこまめにたんぱく質を摂るといいので消化吸収のよいホエイを。運動をしなければ筋肉はつきません。ただ、食間が長い人は腹持ちがよいカゼインやソイでも」（田上さん）

プロテインを選ぶときは
たんぱく質含有率が高いものが理想的
「プロテインを選ぶとき、太りやすい人や、ダイエットしたい人は、余分に脂質や炭水化物を摂らなくて済むように、たんぱく質含有率が高いものを選ぶのがおすすめ」（田上さん）

運動後のプロテイン摂取はなるべく早く
「運動中に体内で使われたアミノ酸やグリコーゲンを補うために、運動後はなるべく早くたんぱく質と炭水化物の補給を。すぐに食事を摂れないときにプロテインは最適」（田上さん）

筋肉をつけたいなら
プロテイン＋炭水化物も
同時に摂取を
「炭水化物を摂ると分泌されるインスリンは、筋肉に栄養を送る重要な役割があります。筋肉をつけたいなら、プロテインとともに炭水化物も適量摂ること」（田上さん）

美容を意識するなら
プロテインに＋αされた
製品をチョイス
「美容に効果的な成分もたんぱく質もまとめて摂りたいなら、プロテイン以外にさまざまな成分が配合された商品もあるので、そういうものを選ぶのもよいと思います」（田上さん）

スイーツが食べたくなったら
プロテインバーを摂るといい
「おやつに甘いものが食べたくなったら、プロテインバーを摂るのがおすすめ。糖質も脂質も入っていますが、たんぱく質が摂れるのでお菓子を食べるよりはずっといいですよ」（田上さん）

プロテインの甘みが苦手な人は、
アイスコーヒーで割ってみて
「プロテインの甘みが苦手な人には、ココア味のプロテインをアイスコーヒーで割って飲むのがおすすめ。ちょっと大人なカプチーノ風の味になり、飲みやすくなります」（田上さん）

プロテインに添加されている
食品添加物（香料、合成甘味料）が心配です
「国産のものなら食品添加物は国で定められた基準で配合されているので安全ではありますが、気になるなら添加物が少ないものを選んで」（田上さん）

プロテインだけで
たんぱく質を補充し続けても大丈夫
「他の栄養素をきちんと摂っているなら、たんぱく質をプロテインだけで摂っても問題ありません。ただし過剰に摂ると内臓に負担がかかるので基本的に食事から補って」（田上さん）

MAQUIA 6月号
撮影／豊田朋子　スタイリスト／シダテルミ（料理）　料理製作／大島菊枝　イラスト／熊野友紀子　取材・文／和田美穂　構成／山下弓子（MAQUIA）　撮影協力／UTUWA

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